『耐震偽装事件』で、大いにその名前を“売った”、民間確認検査機関・イーホームズが、その株式を売却し、金融グループの傘下に“身売り”することとなったそうだ。
イーホームズも、姉歯元建築士の計算偽装を見落としていた過失により、行政処分を受けた上に、その信用を落としていた。もともとが、【確認検査業務】が採算性の良いものでないことは、一連の事件報道の中で指摘されていたわけで、≪SBIホールディングス≫の1つの企業となることで、“無理のない”事業展開を図っていくことになりそうだ
SBIホールディングスがイーホームズを傘下に (朝日新聞) - goo ニュース
≪SBIホールディングス≫とは、≪フジテレビ≫と≪ライブドア≫の≪ニッポン放送≫株争奪戦に登場した企業で、この騒動の後、ソフトバンクグループから脱退していた。その上で、不動産投資事業の強化に向けて、この≪イーホームズ≫を活用していこうということらしい。
建築行政における【規制緩和】、建築確認の民間開放で進むべきだったのは、このように“資金豊富な”企業グループの1部門が、この建築確認業務を行うということだったのだろう。とはいっても、≪SBIグループ≫は金融投資家であり、一種のインサイダー取引を行っていく可能性も否定できないわけで、そこの社会ルールへの意識はとわれることとなるだろう。
≪イーホームズ≫という会社は、建築関係の業務をしてきた役人の天下り企業でもあったと聞く。この会社が、完全に1民間企業として、独立独歩で企業活動していけるか、たのしみな事例ではなかろうか。
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