香港に輸出された商品にも、『危険部位の混入』が発見されたのも関わらず、米国は強気です。
検査体制、生産体制の不備については、“良識”ある食肉業者のなかには、日本の【安全基準】に準拠した検査体制への移行を認めているのですが、議会への影響力を持つ巨大業者は、これを拒否。それにしても、この駐日大使は、『牛肉を輸入しなかれば、貿易戦争』とは、極端な脅し文句に聞こえ、ここまで言われるなら、輸入再開は不要に思えていくる。
駐日米大使、牛肉禁輸「長期化なら貿易戦争」 (朝日新聞) - goo ニュース
3年前に日本が輸入禁止する前のコトを考えると、米国の食肉業界にとっては、この大きな消費市場を取り戻したい、との認識は理解できる話。しかし、現実的な不安除去への努力がされているかといえば、全く聞こえてこず、このような高圧的な態度のみが見えてくる状況は、正直アメリカも手詰まりなのかも。
ましてや、『日米のガイドラインに反していたのは、肉に骨が付いていたことだけだ』などと発言されると、やはり、この人たち、アメリカ人の食品への意識では、“信用できない”、との思いになってくる
昔、『タッカー』という映画で、第2次大戦直後に50台だけ生産・販売された【タッカー】という車の話なのだが、その中で、自動車事故の危険性、死亡事故への対策として導入を計画したシートベルトのコトを取り上げていた。
『シートベルトの取り付けは、車を危険なものとする印象を与える』
全頭検査を拒み続ける、米の食肉業者の主張は、これと同類に見える。突き詰めれば、“安全”に対しての投資への拒否にすぎない。実際に、安全への投資がなされているならば、それが示されるべきだろう。
フジワラとしては、米産牛肉は食べたいのだ。しかし、生産者への信頼・信用が著しく毀損されているコトを、米国の食肉業関係者には理解してもらいたい。
それにしても、日本と同様、権力者、政府と“分厚い関係”を持っている民間企業・業界団体は、庶民の感覚、消費者の心情を理解できないものようだ。さて、どこまで、農水省は抵抗していけるでしょうね。
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