加東市議会議員・藤尾潔の出る杭日記

出ない杭は地面で腐食します。杭を打つ手も結構しびれているはず。
打たれないような杭では使い物になりません。

講演会

2009-01-26 07:54:38 | Weblog
 勝手に陳情に行った日の午後は、増田寛也前総務大臣の講演を聞きに行きました。
 霞が関から会場の東京駅まで歩きましたが、結構距離がありました。ちなみに、写真は途中で通った桜田門です。最近は私も身に覚えがあるので、襲われないように周囲に気を配りながら通りました。

 増田前総務大臣のお話は、知事時代に2度聞いていますので今回が3度目です。ちなみに藤尾邸には、女性とのツーショット写真は全くありませんが、増田・片山元知事とのツーショット写真が飾ってあります。

講演の演題は「地方分権改革と道州制論議のあり方」でした。数点ポイントを書くと、
・昨年末に出た地方分権改革推進委員会の第2次勧告は、国の出先機関を解体ではなく再編としたため、かなり評価が低い。そのため、「自治体に対する法令上の義務付けの廃止」に取り組んだ部分が注目されていない。
・国が地方自治体に対して法令上義務付けているものは1万項目あり、そのうち4000について廃止・縮減の勧告を行っている。
・秋の第三次勧告が、財源の措置に踏み込んだものになる。
・中央省庁が抵抗するので、地方からの盛り上がりが重要。
・道州制については、地方分権改革の次のステップ。ステップを踏まずに進めても中身がない議論になる。
・その上、国の根幹にかかわる話なので、政治的に不安定な時期に取り組むのは難しい。また、政治的混乱の中に放り込むには惜しいテーマである。
というようなお話がありました。

 私が特に気になったのは、地方の盛り上がり云々と言った話で、中央から地方に権限を移す、という話に、地方が不思議なほど冷めているように感じます。三位一体改革に手をつけたころは、「財源は減らされても、規制が外れれば住民によいサービスができる」といったような論調もありましたけれど、全体を通じての財源削減などもあって、分権改革、という言葉に夢を感じられなくなってしまったのではないのかな、と思います。要は疲れてしまったんじゃないかと。
 その上、政権はまちがいなく不安定になっていくだろうし。この先の分権の議論はどうなっていくのでしょうか。

(注:読みにくいですが、義務付けの緩和についてはここに書いてあります。法令の条項の横、「メルクマール該当の判断」の欄が×になっている項目の義務付けの廃止が提言されています。
 読む気をなくしかねないですが、「道路構造令による道幅等の既定」や「保育所の面積等の要件」の撤廃などが書かれていて、かなり踏み込んだものになっています。
 さて、今後の財源の話になると、「道幅の規定を外したのだから、従来のように一定の道幅の道路を造る分の補助金は出さなくていいよね」という話になってきます。そういった点から、この改革の議論には気を配っていかねばなりません)


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