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Performance Engineering

現車合わせセッティングEliseRの場合

2016-03-25 19:32:27 | Lotus Elise
今年はElise&Exigeのセッティングが非常に多いです。今回の車両は2011年式のEliseR、NAの2ZZを搭載する車両です。

他店でECUのセッティングをやってもらったようですが、いろいろと気になる箇所が合ったようで施工いたしました。

2ZZのNAの車両の場合、2008年以降の車両は排気ガス対策と思われる変更により、低中速の燃料がかなり薄いセッティングになっており、パワーを引き出すにはその点がネックとなります。お預かりした当初、低中速の全開領域は完全に理論空燃比でした…。これじゃトルクも出ないしノッキングも起こるというもの。
燃料の制御は空燃比センサーを使用したフィードバック制御となっており、制御モードが複数あるようで、モードの切り替えを行わないと狙い通りの燃調になりません。

ここ2ヶ月ほど時間があればバイナリデータとにらめっこして解析していた成果か、すぐにそれらしき箇所にピンときて制御の切り替えをクリア。あとは普通にセッティングすればOK。

VVTをいじり倒し、カム切り替えのタイミングもいろいろ試し、点火時期もしっかり進角した結果、

赤が施工前、緑が施工後。全域でトルクが大幅に向上。(トルクの数値は設定ミスでギア比が効いてます。)

エンジンも排気量アップ+ハイコンプをはじめとするチューニングが施されているため、カムの切り替えは4800回転にて設定しましたがトルクの谷間は出来ませんでした。

最後にスロットルマップにて味付けを行い、本日納車。オーナー様に試走して頂いたところアクセルのつきが良く、トルクが下から出ており、ハイカムで更に伸びていく、と喜んで頂けました。

2008年以降のNA車両の場合、ノーマル状態で燃料が薄すぎるため、全開走行が続く場合ピストンが温度上昇によって過膨張しピストン&シリンダートラブル等を引き起こす危険性がありそうです。大幅な性能向上も望めますので気になる方はお気軽にご相談ください。

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