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薪割り斧 ヘルコ ヘリテイジ HR-1スプリッティングアックス

2021-11-01 13:55:34 | 焚火 アウトドア




ここ数年、アウトドアにハマり、自宅でも焚き火を楽しむ生活を続けております。

当初は購入した薪を使っていましたが、アウトドアショップやホームセンターで購入する薪は割高なので、自分で薪作りもするようになりました。

そんな薪割り焚き火生活で、ついに新たな斧を購入しました。




それがコチラ、ドイツのヘルコ社「ヘリテイジ HR-1 スプリッティングアックス」です。





ドイツ・Helko(ヘルコ)社は160年以上の歴史を誇る老舗斧メーカーで、世界的にもトップクラスの品質。

他の海外メーカー品の多くがスウェーデン鋼を材料にしていますが、ヘルコ社ではルール工業地帯の上質な鋼を原料に、ゾーリンゲンの刃物技術を活かして斧を製造しています。








この無骨なスタイルがたまりません。

ヘルコ社の斧では「スプリッティングマスター DT-6 」という製品が薪ストーブユーザーからも高評価で、初心者が最初に持つべき1本として有名です。

しかし、DTシリーズはカラーリングが実用向き過ぎて・・・

鮮やかなブルーのヘッドと、柄の握りのレッドは、薪割り作業や森林内でも見つけやすく、安全面を考えると最高なのですが・・・

私のように趣味レベルでの薪割りなら「所有する喜び」を優先したいので、こちらのクラシカルな「ヘリテイジ(遺産とか伝統)」シリーズにしました。







斧は用途に合わせて様々な形状と名称がついていますが、西洋斧を大きく分けると「スプリッティングアックス」と「キンドリングアックス」に分類できます。

スプリッティングアックスは「スプリット(split)=分割する」の意味で、簡単に言えば「丸太を薪割りする斧」です。

大体は刃先が鈍角で、クサビ状の斧頭をしているのが特徴です。








今までメインにしていたハスクバーナ社の斧と比較。

ハスクバーナ万能斧は、名前の通りあらゆる作業を想定した作りになっていますが、基本は「キンドリングアックス」。

「キンドル(kindle)=焚き付け」を意味しており、枝を切ったり細い焚き付け作りに向いた斧を指します。











ヘルコとハスクバーナ、一番の違いは、この刃の厚み。

切り裂く事を主としたハスクバーナと、叩き割る事を主としたヘルコで、これだけ作りが違います。

ヘルコは、振り下ろした際に横向きに割く力を発生させるため、斧頭の側面にクサビ状の突起がついています。

薪割り用の斧でも、デザインは様々で、たとえばハスクバーナでも薪割り用を出していますが、そちらは側面が三角状に盛り上がっています。

最高級の斧と言われるグレンスフォシュ・ブルークは逆に側面に出っ張りのないスマートな形になっていたりします。






さらに焚き付け作りや作業用に愛用しているアストロプロダクツの手斧と並べてみました。

手斧については過去の記事を参考して頂ければと思います。

三本も斧を所有する事になりましたが、それぞれ用途が違います。

どれが良い、どれが優れている、という事では無く、適材適所で使う事が大事です。








「薪を割る」という、言葉にすると一言で済む作業ですが、実際にやってみると様々な状況に遭遇します。

状況により使い分ける事を考えると、スプリッティングアックス、キンドリングアックス、ハンドアックス、さらに薪割りクサビと、これくらい揃っていれば、おおよそどんな丸太でも薪割りする事ができます。

後は原木を玉切するチェンソーがあれば完璧ですね。






ヘルコのパワーはすさまじく、今までハスクバーナ万能斧で苦労していた丸太も、バッキバキに割ってくれます。

ただ、振り下ろした感触は「割っている」感覚はあまりなく、「叩いている」という感覚に近いです。

刃が鈍角なので、たまに木に刺さらずバイーンと弾き返される事もあります。







丸太を半分に割ってしまえば、2キロ以上もある薪割り斧を振り回す事なく、ハスクバーナの万能斧でサクサク割っていけます。

こちらは斧頭が約850gなので、身体の負担も少なく作業が出来ます。






斧の耐久度の話ですが、ほとんどの斧は、使い続けていると柄の首の部分がダメになり使う事が出来なくなります。

その理由は・・・



刃の薄いキンドリングアックスの場合、斧頭部分は木を割って行きますが、刃が薄いのでできる隙間も狭い物になります。

斧を下まで振り下ろして推し進めると、柄の部分が割れ目で引っ掛かり、結果的に柄の方が削られていきます。

そのため、最終的には柄の首がボロボロになり折れてしまいます。

自分のハスクバーナは対策として首にパラコードを巻き付けています。

針金を巻き付けている方とか、皮のネックカバーを付けている方も多いですね。






一方、スプリッティングアックスで良く起こるのが「首打ち」

つまり斧が狙った場所の前側に振り下ろされてしまうため、柄の首を強打する現象です。

これは、重さのある薪割り斧は、自身の想像以上に遠心力が掛かり、肩腕が引っ張られてしまうために発生します。

写真はわざとその状況を生みだすため、途中で止めていますが、これが通常通りに振り下ろしていたなら、柄の部分を思い切り叩いてしまう訳ですね。






首打ちをしないよう、しっかりグリップし、振り下ろす際は力まず、斧の重さに任せるようにすると狙った所に当たりやすくなります。







ちなみに写真ではハンマーも写っていますが、普段、クサビを打ったりする際には、ホームセンターで買った安いゴムハンマーを使っています。

金属ハンマーの方がパワーはありますが、叩いた時の音が半端ない・・・

いくら昼間しか作業しないとはいえ、近所迷惑になるほどの音が響くのでゴムハンマーにしています。

ハンマーもドイツのゲドレー社製品で、それなりに高かったんですけどね・・・




ヘルコのスプリッティングアックスが手に入り、かなり快適に薪割りが出来る環境になりました。

・・・次はチェンソーも買い替えたいなぁ。






動画でも紹介しています。





















[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

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