日々の感想文

何かしら見たものに対する、私の主観に基づく意見が書いてあります。

続、チャイナリスク

2005-07-22 00:58:22 | 社会全般
中国が人民元切り上げ 2%幅、米に配慮 (朝日新聞) - goo ニュース

先日、私のBlogで「チャイナリスク」という記事を書いたばかりである。
その中で、オリンピックバブルと共に抱えているリスクとして、人民元切り上げを書いた。

早速切り上げである。
「たかだか2%だから大したことないんじゃない?」と思う人もいるかもしれない。
だが、この2%。モノを売って商売する人間には、非常に大きな数字である。

何もしなくても、2%原価が上昇するわけだからだ。

今日は、市場価格は消費者が決める、といわれて久しい。
原価上昇分を安易に小売価格に転嫁できない。そのまま利益減少に繋がる。
工場を中国シフトさせきっている企業にとっては、頭が痛い話だろう。
アモイに工場を持つDELLも、もう2万円で液晶を売ってくれるようなことは無いかもしれない。

だが、こういうことがあると、
「かつて日本は円高の度にカイゼンによるコストダウンをしてきた。中国でも同じことで対応出来る。」
という人がでてくる。

だが、これが大きな落とし穴。日本の常識は、世界の非常識であることを認識する必要がある。
もっとも、この非常識は誇るべき非常識なのだが。
日本の現場は力が落ちたといわれる。それでも、非常識な位高いレベルのカイゼン力を未だに有している。
日本で行ったことを、そのまま中国に持っていっても期待できない。
日本と同じことが出来たら相当ラッキーと思ったほうがよい。

さて、まずは2%の切り上げである。
だが今後もこのプレッシャーは収まらないであろう。
「続、チャイナリスク」だが、チャイナリスクは今後も続々なのであろうか。