
香港国際空港が世界に誇れるものは数々あるが、旅行者から見れば、エアポートエクスプレスへのアプローチのしやすさは世界一だろう。
旅客はイミグレーションから解放され、到着ゲートから出てくると、広いロビーの真正面にエアポートエクスプレスのホームが構えている。エスカレータを降りたり、通路を曲がったりすることはない。ただただ真正面だ。それもゲートから100m歩かないところ。
ここで旅行者は考えながら歩いている、確かにエアポートエクスプレスは快適だ、しかしネイザン道で降るようにきらめくネオンサインをバスの二階から眺めるというのも捨てがたい、などと考えているうちに、いつの間にかホームに行きつている。途中に改札口も券売機も見あたらない。切符もないままホームにたどり着くのだ。
おっと、これはまずいと思って立ち止まっていると、向こうの方からキャビンアテンダントがほほえみを返してくる。うん、男としてはこの列車に乗らざるを得ないなと納得して車中の人となる。かくして、神の手に誘導され、私は毎回エアポートエクスプレスで香港入りすることになる。
当然のことながら到着駅では無札での出場は許されなくて、エアポートエクスプレスの法外な値段に驚くことになる。現代版お代は見てのお帰りか。
地鐵公司(MTR)機場快穿(AIRPORT EXPRESS)のページ
http://www.mtr.com.hk/eng/train/ae_intro.htm