Even 言い分

風の向くまま、気の向くままに、今日は何を書こうかな~。

不完全な完璧

2010年07月31日 | 
信じきれぬもの。。。

今日は最近、読んだ本の話を書きたいと思います。
読んだのは僕が好きな作家・東野圭吾の最新刊「プラチナデータ」

まずは簡単にストーリーをご紹介♪

本人の同意を得て採取したDNA情報を国の監視の下、捜査機関が必要に応じて利用できる法律・通称DNA法案が国会で可決される。
これにより検挙率は飛躍的に上がり、DNA捜査システムの開発に携った神楽は自信に満ち溢れていた。
そんな中、システムのプログラムを構築した天才数学者が殺害される。
早速、現場に残された毛髪がDNA解析されるが、その結果は神楽の信じがたいものだった。
『神楽龍平 適合率99.99%』
「何者かにはめられた」と思った神楽は真実を突き止めるため、逃亡を試みるのだが。。。

「カッコウの卵は誰のもの」に続きDNAをテーマにし、理系出身の東野圭吾らしい作品でした。
といっても小難しくなく、最初から最後まで一気に読ませてしまう筆力はさすが!って感じです。

今回の作品は犯人探しや殺害のトリックより、現代社会への警鐘や問題提起に重きが置かれている感じかな~。
過去のDNA鑑定の結果は間違いだったという事件もありますので、この作品で描かれている世界は現実味を帯びているように思いました。
国家と国民では「完璧」の基準に差が生じるケースもありますし。。。

完璧と思っていたモノが、そうでないと分かった時。
権力という巨大な壁が目の前に現れた時。

皆さんは誰を、何を信じますか?

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