Even 言い分

風の向くまま、気の向くままに、今日は何を書こうかな~。

モラルの行方

2009年11月04日 | 
この国はいつからこうなってしまったのか。。。

季節は「読書の秋」真っ盛り!ですが、皆さんは本を読んでいますか?
僕は最近、2冊ほど読みました。
ということで、今日は久しぶりに本の話をしたいと思います。

今回紹介する作品は、貫井徳郎の「乱反射」
東野圭吾以外の作家の本を読むのは久しぶりでした。f^_^;
直木賞候補になっていましたので、「タイトルは耳にしたことがある。」という方もみえるかもしれませんね。

まずは作品のあらすじを簡単にご紹介。

樹木の伐採反対運動に力を注ぐ主婦。
愛犬のフンの始末をしない定年退職を迎えた男。
ただの風邪にもかかわらず夜間外来を利用する学生。
自分の仕事を選ぶ無気力な公務員。
車の運転が苦手な若い女。

そんな人々が暮らす街である事故が発生してしまう。
事故の原因を探り始めた被害者の父は真相にたどり着くのだが。。。

「法に触れていないんだから自分は悪くない」「これくらいのことは誰もがやってる」「1回くらいなら」
こうした自分勝手さ、小さなモラル違反も積み重なると大変な事態を引き起こしてしまうという警鐘をこの作品は鳴らしています。

救急車のたらい回しなど、現在の日本が抱える問題がいろいろ描かれていますので内容は重めです。
しかし、「接点のないこの人達が、どうして事故に関係しているのか」という謎解きの要素があるので、読み始めると先が気になってドンドン読めちゃいました。
そして読み終えた後は、ほんと複雑な気持ちになりましたね。(>_< )

こんな理不尽なことがあっていいのか???という憤り
法を犯していないが故に責任を追及できない歯がゆさ・空しさ
何気ない行動や言動が与える影響の大きさ・恐ろしさ

516ページと非常に読み応えがありますので、秋の夜長に読んでみてはいかがでしょうか?
アナタのモラルに対する意識が変わるかもしれません。。。

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4 コメント

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読書は夏… (あっきー)
2009-11-04 23:44:51
…になっちゃうんですよねぇ、わたしの場合。。
イナミさんみたく『忙しい中でもやり繰りして本を読む!』
ってことがなかなかできないんですよねぇ。
時間がなくても、時間をてくって読書すべし!ってのは
わかってはいるんですけどね。

今は二冊積んどくになってますが
ちょこちょこ読み進めたいもんです。

モラルの行方、ですか…
ゴキブリ出たから消防を呼んだり
出かけるからこどもを預かってほしいと警察に電話したり
タクシー代わりに救急を呼んだり…が
本当にあるんですよね~。びっくりしてしまうけれど…

接点のない人々が絡み合って事件が解決されてゆくのって
伊坂幸太郎っぽいですね。
つながっていく感じが面白そうです。
うーん、でも分厚い!!
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寝室で (黄な粉)
2009-11-05 01:05:20
いつも寝る前にちょこちょこ読み進めていくので
枕もとに本が積まれているのですが

山に、なっちょる。。。

わたしは同じ本を何度も何度も繰り返し読む派。

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Unknown (あっきーさんへ(INAMI))
2009-11-05 20:52:30
あっきーさんは夏の方が自分の時間を作りやすいですもんね~。
僕の場合、毎日、コンスタントに読むというより週末(金~日)に一気に読んだり、電車での移動時に読む感じなんですよ

緊急性を全く要していないのに消防署や警察を利用するなんて、ほんと信じられないです

例えば、タクシー代わりに呼ばれて救急車が出動していたため、一刻を争う怪我人の搬送が遅れ、死に至ったとしても、遺族はタクシー代わりに呼んだ人を殺人や過失致死などで訴えることは出来ないですもんね。
でも遺族からしたらこれは「運が悪かった」ではなく、「人災」になりますよね。。。

分厚いですが、各章はそれほど長くありませんので、毎日1~2章ずつ読んでいけば良いんじゃないかな~
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Unknown (黄な粉さんへ(INAMI))
2009-11-05 20:56:45
黄な粉さんは寝る前に読書をするのですか
僕は読み出すと止まらなくなることがあるので、寝る前の読書はしないようにしています。(笑)

僕は一度読んだ本をもう一度読むことって、ほとんどないんですよね~
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