Even 言い分

風の向くまま、気の向くままに、今日は何を書こうかな~。

輝きの裏側

2007年04月21日 | 映画
4月の誕生石・ダイヤモンド
その輝きは多くの人々を魅了していますが、その輝きの裏では多くの血が流れている。。。

今日、ようやく「ブラッド・ダイヤモンド」を見てきました。
この作品、公開前から絶対に見たい!と思っていたのですが、なかなか時間が取れなかったんですよ。

まずは簡単にストーリーをご説明。

時は1990年代後半
アフリカのシエラレオネでは、反政府組織「RUF」による内戦が激化していた。
元傭兵のダイヤ密売人・アーチャーは、そこで高額な値で取引される「ピンク・ダイヤ」の存在を知る。
このダイヤを巡り、アーチャー、家族思いのアフリカ人漁師・ソロモン、腕利きの女記者・マディーは大きな渦に巻き込まれていくのだった。。。

皆さんは、「紛争ダイヤ」という言葉を耳にしたこと、ありますでしょうか?
「紛争ダイヤ」とは、内戦中の国から不法に輸出されたダイヤをさします。
この紛争ダイヤの売買によって生み出されたお金が、反乱軍の武器購入費に充てられ、内戦を長引かせる一因となっているのです。

この映画は、こうした事実に基づく「フィクション」という位置づけで作られていますが、描かれている問題は「現実そのもの」と言えるでしょうね。
このため、現実問題を言及した内容に対して、米国務省が批判したことでも話題となっています。

僕の中での「アフリカ」のイメージは、
子供の頃にTVで見た「ブッシュマン」や野生の動物が、ありのままに活き活きと暮らしている平穏な大地
だったのですが、この映画を見てそのイメージは崩れ去りました。

内戦により、流されるたくさんの涙と血、そして奪われる命
反乱軍として銃をぶっ放し、人を殺しているの多くの少年達
描かれていたアフリカの大地は平穏ではなく、まさに不穏

内戦の様子をかなりリアルに描いているため、暴力的で血生臭い描写が多々ありますので、ハッキリ言って重いです。
「硫黄島からの手紙」とは、また違った重さを感じましたね。
しかし、そこにアフリカ人漁師の家族愛、密売人と女記者の間に芽生える恋心を絡ませることにより、ただ重いだけの作品にならず、感動、せつなさも感じられる作品に仕上がっていました。

ダイヤ密売人をレオナルド・ディカプリオが演じているのですが、すごく良かったですよ。
見る前は正直、ディカプリオの演技をさほど期待していなかったのですが、これは大きな間違いでした。
暗い過去を背負い生きてきて、信じられるのは自分だけという密売人が、漁師、女記者との出会い、関わりによって徐々に変化していく姿を好演していましたからね。

上映時間は2時間20分と少し長めですが、緊迫感が持続し、中だるみもないため、さほど長さは感じられませんでした。
内容は重いですが、多くの方に見ていただきたい作品ですので、皆さんも是非、劇場へ足を運んでみて下さい。
きっとダイヤを見る目が変わると思います。。。

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