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備忘録

そりゃメモ書きにきまってるさ

オニババ化する女たち 女性の身体性を取り戻す

2014年02月28日 | 読書一般
2004 光文社三砂 ちづる


生き物としてみるならば、女は子宮を使ったほうがいいと言う。動物たちは、発情期が限定されていて、人間にはそれがないというのは間違いでライフスパンとの比率で考えれば同じように限られた期間にしか発情も妊娠できない。そして、身体機能としての子宮を使わないということは、それに応じた経年変化を身体に及ぼして女はオニババになる・・・らしい。

身体の動きには興味がずっとあるのだけれど、クレアじゃないが、人の意思の力は使える。月経血のコントロールが今では90歳代の女性には普通にできていたらしい。着物で下着を身につけない暮らしではそれは必要なことで、女性陰部および肛門部位をひきしめて、それができ、それは歩く姿勢に反映されて小股が切れ上がったという表現が生まれたらしい。

たぶんヒップアップしたすらりとした姿勢で見た目がよかったのかもしれない。あるいは月経時にこそ女性性をアピールすることになったのか。

さらに、排卵時機を知ることが本来はできていて、今でもブラジルなどの一部地域やミクロネシア諸島の女性は婚姻相手以外とのセックスでは妊娠しないようにできるという。

病院で出産するのは今の時代当たり前で、お産婆さんでは立ち行かないというけれど、昔はそうではなかったし、今でもその方が理にかなったよいお産が出来るという。理屈より感情の面のケアのほうが大きいかもしれないけれど。

家族に囲まれて暮らし、家族に囲まれてお産できたブラジルの女性は、病院での冷たい出産を嫌うらしい。とても不安を感じるという。

病院のほうが安心という意見も少なくないから今の日本では一般論としては通りにくい気もするけど、医療ミスが多く報じられて病院への信頼が落ち、お医者さんもなり手が少なく高齢化していると聞けば、少し費用が高くついても自宅出産を希望する人が増えるかもしれない。

もちろん、連係プレイでいけるのが一番いいと言っているけれども、それは困難な課題と予想できる。

出産の痛みはないほうがいいという無痛分娩の考え方は、場合にもよるが、みさごさんは、痛みこそが親子の絆を生み出産の幸福をこの上なく高めてくれるし、無意味な痛みというか、それよりはそんなに痛くはなくて、(出産の姿勢を適切にとれば)むしろ苦痛ではなく快感とさえいいたそうだ。

稽古も型練習もできない毎回が一度きりの経験だけれどもそれは、実は、どの稽古や練習においてもそうなので、なんだか、早く体験してみたいと思える話だった。

そして、早期に出産して社会復帰できるプログラムというのは、社会システムとしてもコストがかからずリターンが大きいとも言う。(そのように読めたppp)






商品の説明
出版社/著者からの内容紹介
身体は知っている。誰も言わなくなったいちばん大切なこと。
あまり意識をしていないけれど、女性の体には「女として生まれてきたのだから女としての性を生きたい」という意思があるのです。その意思を無視していると、あちこちに弊害が出てくるのではないでしょうか?女性は子どもを産み次の世代を受け継いでいく存在で、生物としてはそれを目的に生まれてきているので、その力を使わずにいると、多くのエネルギーが行き場を失ってしまうのです。たとえ性経験や出産経験が豊富にあってもそれが本当に体に向き合う経験でないとエネルギーは本当に満たされたとは言えないのです。--女性のからだの本質的なことについて再考していく1冊。

著者は山口県生まれ。1981年京都薬科大学卒業。1999年ロンドン大学PhD(疫学)。ロンドン大学衛生熱帯医学院研究員およびJICA(国際協力機構)疫学専門家として疫学研究、国際協力活動に携わる。2001年より国立公衆衛生院(現・国立保険医療科学院)疫学部に勤務。応用疫学室長を務める。2004年より津田塾大学国際関係科教授。著書に『昔の女性はできていた』(宝島社) 訳書に『パワー・オブ・タッチ』(メディカ出版)など。

内容(「BOOK」データベースより)
行き場を失ったエネルギーが男も女も不幸にする?女性のからだについて、思春期、月経、性、出産という、もっとも本質的なことについて再考する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
三砂 ちづる
1958年山口県生まれ。1981年京都薬科大学卒業。1999年、ロンドン大学PhD(疫学)。ロンドン大学衛生熱帯医学院研究員およびJICA(国際協力事業団、現・国際協力機構)疫学専門家として約一五年、海外で疫学研究、国際協力活動に携わる。2001年1月より国立公衆衛生院(現・国立保健医療科学院)疫学部に勤務、2004年3月まで応用疫学室長を務める。2004年4月より、津田塾大学国際関係学科教授。専門はリプロダクティブヘルス(女性の保健)を中心とする疫学



教養主義の没落―変わりゆくエリート学生文化

2014年02月28日 | 読書一般
2003 中央公論新社竹内 洋


堅い本を読むことがステータスだった時代があったという話。
ただ、論語読みの論語知らずが多かったみたいね。
そして、読んだ本のとおりに生きようとした人は、割を食うのが普通だったらしい。でも、
それも本の中には織り込み済みだったというわけ。

大学の先生らしい専門用語を振り回すところがちょっといただけなかったけど、言いたいことは大体わかったと、思われ。ppp

読んでその気になるなんてカワイイ。

あたしは読んでもそこまで入れ込まないかも。
冷めてるのかな。醒めてるのかな。





商品の説明
Amazon.co.jp
本書のタイトルを目にして戸惑いを覚える向きも、決して少なくはないだろう。教養主義などと呼ばれる姿勢は、まさに「没落」して久しい。なにを今さら、と感じても当然だし、そもそも教養主義なることばを知らない読者もあまたいるはずだ。少々古めかしい本と思われても止むを得ないかもしれない。ところが、こうした印象とは裏腹に、本書はきわめてユニークで刺激的な文化論となっているのである。
教養主義とは、読書を通じて得た知識で、人格を磨いたり社会を改善していこうとする人生観のこと。大正期の旧制高校ではぐくまれた思潮で、戦後も1970年前後までは大学生の規範文化だった。本書はさまざまな文献や統計を素材に、教養主義の盛衰を実証していく。たとえば、勉強時間や書籍費、スポーツへの関心などについて教養主義の担い手たる帝大文学部生と他学部の学生を比較したり、学生の検挙率からマルクス主義の浸透を解読、または、大学生への読書調査をもとに、戦後、「世界」「中央公論」といった総合雑誌が読まれなくなっていくさまを提示する、といった具合である。こうした検証だけでも充分おもしろいが、「いったい教養主義とはなんだったのか」という考察にまで筆が及んでいるところが、なにより注目に値する。

著者によれば、教養主義を支えたのは、都市の気風よりも、むしろ農民的刻苦勉励の精神である。これも単なる印象ではなく、帝大文学部の学生は他学部にくらべて農村出身者の割合が高かったという。知識人として文化的生活を送ることへの憧れが背後にあったと考えられるのだ。ゆえに戦後、都市と農村の文化格差が消失し、学生がエリートでなくなったとき、教養も意味を失ったとする。さらに本書では、大学生の権威が失墜した不安や怒りを源泉に学園紛争が起こったという見方を示しているが、これもさまざまな資料にもとづき教養主義の斜陽が述べられたあとだけに、はっとするほどの説得力を持っている。

とはいえ、本書は単に実証的・論説的な書物ではない。あからさまに謳(うた)うことは避けていても、教養主義に対する愛惜が端々ににじみ出ており、それが骨太なメッセージとなって伝わってくるのだ。著者も述べているように、今後かつてのような教養主義が復活することはまずありえないだろう。しかし、文化がますます軽く、歯ごたえのない消費財となっていく時代、そのなかにいささか学ぶべきものがあると考えても決して的はずれではあるまい。(大滝浩太郎)

内容(「BOOK」データベースより)
一九七〇年前後まで、教養主義はキャンパスの規範文化であった。それは、そのまま社会人になったあとまで、常識としてゆきわたっていた。人格形成や社会改良のための読書による教養主義は、なぜ学生たちを魅了したのだろうか。本書は、大正時代の旧制高校を発祥地として、その後の半世紀間、日本の大学に君臨した教養主義と教養主義者の輝ける実態と、その後の没落過程に光を当てる試みである。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
竹内 洋
1942年(昭和17年)、新潟県に生まれる。京都大学教育学部卒業。同大学院教育学研究科博士課程修了、関西大学社会学部教授、京都大学教育学部教授を経て、現在、同大学大学院教育学研究科教授。放送大学客員教授。専攻・教育社会学



生きづらい<私>たち 心に穴があいている

2014年02月28日 | 読書一般
2004 講談社香山 リカ


ゴキブリをみると不気味なのはどう動くか予想できないからであり、人工物じゃないからというけど、切り離しと解離で、自分を別物にすれば平気なのかな?

規則が増えてしかも厳格になると、つまり、硬い世界になると人は壊れて、解離したり切り離したりするのかな。

イーメールは、ハードルが低くなるというけど、どこか平板で深みがない。生死のハードルも低くなってしまったのかな。

病人と認められていなくても病んでいる人が増えていて、そのすべてが病院に相談に来るわけじゃないらしい。

それはそうかもね。
じぶんじゃわからないから。
腹痛とか頭痛のようにはっきりわかればいいのだけど。

だからといって、何でもかんでも病気だからと言い訳に使われても困る。

なんだか奇妙なことになってきているらしいことだけはわかる。というのが、あたしの感想だ。





商品の説明
出版社 / 著者からの内容紹介
「心がバラバラになって」
「消えてしまいたい」
境界を生きる若者たちを解き明かすすべての日本人への処方箋
●死にたいわけじゃないのに自傷せずにいられない
●現実を受けとめきれない傷つきやすい私
●家出するより家族を殺害
●2駅離れた彼女の家は「遠すぎて」会いに行けない
●トラウマがなくても人格がすぐ解離
●記憶のない買い物
●プロポーズされたのも忘れてしまう
●落としがちな命
●整形し「自分じゃなくなってほっとした」

内容(「BOOK」データベースより)
境界を生きる若者たちを解き明かすすべての日本人への処方箋。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
香山 リカ
1960年、北海道生まれ。東京医科大学卒業。精神科医。帝塚山学院大学人間文化学部教授。執筆を中心にサブカルチャーと精神医学をつなぐ活動を続けている


ぷちナショナリズム症候群―若者たちのニッポン主義

2014年02月28日 | 読書一般
2002 中央公論新社香山 リカ


アマゾンのレヴューでは、ほとんどが星印が1~2と評価が低い本。
なにか躍起になってこの本を否定しようとする人の多さがかえって、この本の主張の正しさを証明している。

少し頭のいい若者や頭のかなり固くなってしまった中年の読書される方がレヴューを書いたンジャマイカ?

少し頭のよい若者は、もう少し普段付き合いのない同い年の子とちょっとだけ深く絡んでみたほうがいいし、中年さんは、もうちょっとわが子に注意の目を向けて、できれば何かについて語り合ってみる機会を持ったほうがいい。(本ばかり読んで、レヴューばかり書いてないで
ppp)

かやまさんやなんしーせきさんが、気にかけているのと同じことを、カネッティが書いているのを読めば、少し考えが変わるかも知れず、エリアス・カネティを読もうとしたら、何千円もかかる上に、「普通の」人は、ほとんど読む機会もなく、それでは、大事なことが多くの人に伝わらないことを思えば、

「いいしごとしてますねぇ~、かやまさん」

と言いたい。

写真入なのも気に入ったわppp




商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
W杯サッカー、内親王ご誕生、日本語ブーム等、ポップで軽やかに“愛国心”を謳歌する若者。米国テロ事件、欧州極右の擡頭等、世界情勢が混迷する中、この「愛国ごっこ」の次に来るものは何か。

出版社 中央公論新社 黒田剛史
「愛国ごっこ」のゆくえ  近頃ニッポンに流行るもの。サッカーの「日の丸ペインティング」、イベントで「君が代」を歌うアイドル、内親王ご誕生フィーバー、空前の日本語ブーム……。
 無邪気に“愛国心”を謳歌するかに見える若者たち。これは右傾化でファッショの萌芽なのだろうか?
 時あたかも米国同時多発テロ事件や欧州極右の台頭等、世界が混迷する中で、この“愛国ごっこ”の次に来るのは何か? 若者心理の専門家が迫る。

序 章 「ニッポン大好き」
1 章 ぷちなしょな風景 2001-2002
2 章 崩壊するエディプス神話
3 章 日本は「本当のことが言える国か」
4 章 進む階層化、変容するナショナリズム
5 章 「愛国ごっこ」のゆくえ――三つのシナリオ
終 章 歴史への責任――あるコラムニストの予言から

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
香山 リカ
1960年北海道生まれ。東京医科大学卒業。精神科医。神戸芸術工科大学視覚情報デザイン学科助教授。学生時代よりリカちゃん人形の本名をペンネームとして、雑誌等に寄稿。その後も臨床経験を生かして、新聞、雑誌で社会批評、文化批評、書評なども手がけ、現代人の“心の病”について洞察を続けている(



若者の法則

2014年02月28日 | 読書一般
2002 岩波書店香山 リカ


 学校・お金・親・性格・楽しむ・泣く・ウソをつく・悩むなどの言葉をもとに、「確かな自分をつかみたい」の法則をまとめているのが、1章。

 そういうものをいまどきの若者はどう受け止めているのかという話しが中心で、著者はどう考えているかには、当たり前だけどあまり触れていないし、かつて若者だった頃どう受け止めていたのかもわかりにくい。

 2002年出版だから、その頃20歳だった人は今は26歳ってところか。

 ゆえに、あたしもこの範疇にはいると見てよかろう。

 法則というには、たぶん、部分的過ぎる。

 香山さんが触れ合った一部の若者を中心に感想文を書いてみたといった感じが強いけど、ま、それなりに思い当たる節はなくもないかなぁ。ppp

 年輩の人しか読まないと思うけど、これで若者の法則がわかったと即断するおっちょこちょいな人たちがどれくらいいるか、ちょっと知りたい気分もあるなppp

 あと、大人が指導できるという思い込みがあるのが面白かった。






商品の説明
出版社/著者からの内容紹介
「何で電車の中でお化粧したり・ものを食べたりするんだ?」「あいさつは「どうも」しか知らないのか」「怖くて声がかけられない」…今どきの若者の,一見理解不能・非常識とも思える行動の奥には,彼らなりの論理にもとづく真剣な思いや悩みが隠されている.精神科医・香山リカがその「法則」を読みとき,つき合い方を指南する.

内容(「BOOK」データベースより)
「何で電車の中でお化粧したり、ものを食べたりするんだ?」「あいさつは「どうも」しか知らないのか」「怖くて声がかけられない」…今どきの若者の、一見理解不能・非常識とも思える行動の奥には、彼らなりの論理にもとづく真剣な思いや悩みが隠されている。精神科医・香山リカがその「法則」を読みとき、つき合い方を指南する。

内容(「MARC」データベースより)
今どきの若者の、一見理解不能・非常識とも思える行動の奥には、彼らなりの論理にもとづく真剣な思いや悩みが隠されている。精神科医である著者が、若者の行動や発言を大まかに六つの法則に従いながら読み解いてゆく。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
香山 リカ
1960年北海道生まれ。東京医科大学卒業。現在、精神科医、神戸芸術工科大学助教授