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自称法学者の原点?

2007-03-14 22:03:12 | 本の感想
この前の3月3日、某図書館で自称法学者の八木秀次著の「反「人権」宣言」を借りてみた。
理由としては、なんで自称法学者がてら天皇制をあれほど支持するのか、を知りたくなったからだ。
また、彼が書いた過去の著作を読めば少しはその理由がわかるだろう、と考えて・・・。

そして読み終わった後、その考えが間違いでなかったことを悟った。


この本は、八木氏の「履歴書」だ。
つまり、彼がなぜ天皇制に対して異常な執着を示したり、「新しい歴史教科書を作る会」に肩入れしたのか等々、がよ~くわかる一冊である。
そしてこの本で彼は(無意識のうちに)、自称法学者として法律に向き合う思想が何に由来しているのかを明かしている。

彼にとって法律とは、「過去から受け継がれてきた慣習や掟」に他ならないのだ。
彼は「反「人権」宣言」の中で、「フランス革命は共同体を否定するもの」という(????)の思想に基づき人権を批判している。
この文脈を知って初めて俺は、八木氏の言動に対して抱いていた違和感を理解できた。

あるいは、自分の思想を正当化するために「慣習こそ法」の理念を持ち出したのかもしれないけど・・・。

しかし、フランス革命当時の状況と(執筆時点における)日本の状況との関連づけは無理がある。
八木氏は、フランス革命以降の流れをもっと詳しく説明して、日本の状況を論ずる時に別の作品で説明するべきだった。
フランス革命の闇について触れた点は評価はするけどさ・・・。


評価:4/10点
一応、最後まで読んでみたものの、俺の八木氏に対する評価を変えるほどではなかった。
というわけでこのサイトでは、今後も八木秀次氏のことを「自称法学者」という肩書きで扱う。


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