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南魚沼~わが故郷から~

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真夏のオリオン

2010年08月30日 | Weblog
きょうも映画の話である。
書きたい当地の話題もないので、趣味の話ばかりになってしまい申し訳ないのだが。
この映画は終戦記念日にテレビでも放映されたと記憶している。

格調の高い戦争映画である。
太平洋戦争が数日後には終わるという状況下、南太平洋での旧日本海軍潜水艦イ77と米海軍駆逐艦パーシバルの攻防を描いた作品。

物語の展開は、この潜水艦の乗員であった鈴木と艦長倉本の孫娘いずみが、元米駆逐艦艦長マイク・スチュワートの孫から
送られた1枚の楽譜をめぐって出会うシーンから始まる。
鈴木は、この「真夏のオリオン」とイタリア語で書かれた1枚の楽譜をめぐるイ77、パーシバルの戦闘の話を孫娘に語る。

正々堂々と渡り合う両艦、日本の潜水艦は回天という人間魚雷も搭載していたが、生命の尊さを重んじたイ77艦長倉本は、
これを使うことを決してしなかった。
善戦むなしくも海上で、もはや潜水不能状態に陥ったイ77は米駆逐艦と対峙、これで終わりか、というところで、日本国の
無条件降伏が両艦に知らされる。
そして両艦が対峙する中、鈴木は倉本館長の命令でハーモニカで「真夏のオリオン」を奏でる。
イ77を沈めることはできただろうが、米駆逐艦長マイク・スチュワートはそれをしなかった。
そして二人の指揮官は、海を挟んで互いに敬礼を交わした。

「真夏のオリオン」は、母志津子が夫となる倉本のために作曲した曲だ。
「真夏のオリオンは吉兆」とのメッセージが楽譜に記され、倉本に贈った「お守り」に同封された。
「真夏のオリオン」は吉兆をもたらすとの船乗りの伝説に基づくもの。
どんないきさつで、この楽譜がイ77からパーシバルに渡っていったかは、この映画を観た方はわかると思うので、あえて割愛。

戦争映画の秀作は多くあるが、かなり面白く観れて緊張感のある作品です。
最初に書いたように格調高い(こうした表現がいいかはわからないが)ストーリー、映像だと思う。
もちろん役者さんたちの演技も素晴らしい。
イ-77潜水艦艦長 倉本を演じる玉木宏さんはじめパーシバルのスチュワート艦長役のデイビッド・ウィニングさんなど、
役どころを心得た重厚な演技に好感が持てる。

イ-77潜水艦最後のミッションと「真夏のオリオン」の話を、倉本の孫娘いずみに話し終え、いずみをおくりながら
鈴木は古びたハーモニカを取り出し、そのメロディーを奏でる、このラストシーンもとても印象に残る。

日本の太平洋戦争を描いた映像作品の中でもとりわけ優れた作品ではないかな。
ただ、出演者の髪型が現代的過ぎたかな。(^_^;)

監督:篠原哲雄
脚本:長谷川康夫、飯田健三郎
脚色:福井晴敏
原作:池上司(「雷撃深度一九・五」文春文庫刊
映画化原作:福井晴敏(監修)飯田健三郎(著)(「真夏のオリオン」小学館文庫)

■ きょうの1曲plus・・これもきのうに引き続き、同一コンサートの連続演奏。
  ちなみに、1993年のU2のワールド・ツアー、日本に先立つシドニーでの公演のものですが、
  東京でも全く同じ内容で、とても感動的でした。私もまだ30代半ばだった(^^)。
  
  ステージ後方に、旧東ドイツ産の自動車トラバントが2台つるしてありますが、これが話題になりまして・・。
  私は、クルマが2台、首を吊ってるように見えたのですが・・(^^)。
  ソビエト崩壊後の初のワールド・ツアーであったことや大々的に大型プロジェクターや最新の機器を取り入れて
  スケールが大きく、そして政治色の強いコンサートだっと思います。
  「Pride」では、プロジェクターを使いMLK(キング牧師)の歴史的な演説の一節「我々は約束の地へ向かう・・」
  が流されます。地上から差別と貧困をなくすこと、U2の音楽を通じた一貫した仕事ですね。

 U2 - Running To Stand Still & Where The Streets Have No Name (Zoo TV Live From Sydney) '93

  U2 Pride (In The Name Of Love) Live From ZooTV Sydney