風まかせ

日々の生活の中で出会った風景を、写真としてご紹介していきます。~PENTAX K-7とともに~

sakura2010 ver.2

2010-04-08 16:37:07 | *Photo Travel*
前日の雨がやみ、この日は夜明け前から晴天だった。


東の空が白み、濃いブルー一色だった世界に、


オレンジともピンク色ともつかぬグラデーションが現れ始めた。





隣町は某貯水池。


筆者は前回の撮影に続き、再び夜明けとともにサクラの撮影に来ていた。


自分の他には誰もいない、


静かで美しい世界。


三脚にカメラをセットし、レリーズを噛ませる。


レンズキャップを外し、カメラの電源を入れる。


ピント、絞りを設定し、


この日一番最初のシャッターを切る。


この高揚感がたまらない。


東の空が、より一段と明るくなったとき、


夜明けの鳥が鋭く鳴きながら、


どこかへと飛び去って行った。



































あたりがすっかり明るくなると、


ぽつりぽつりと、カメラを携えた玄人たちがやって来た。


すれ違うときに交わす一言二言が、


妙に楽しい。





ちょうど帰ろうとしていたころ、


軽トラに乗った地元のおじさんが声を掛けてきてくれた。


かなりのベテランらしく、


グローブボックスから取り出したアルバムの写真をちょっと拝見しただけで、相当の腕と経験の持ち主だとわかった。


聞けば、地元のみならず長野や福島等に遠征し、撮影した風景写真で展示会を行なっているらしい。


一番驚いたのは、ダイヤモンド富士ならぬ“ダイヤモンド筑波”という現象を撮影した作品だった。


筑波山の双峰の谷間、御幸が原から太陽が昇り、それが湖の水面にシンメトリーに反射しているという、なんとも神々しい光景だ。


旧真壁町のなんとか橋という所からしか見えないもので、


2月の中頃、しかもチャンスは1~2回だけ。


以前は地元のアマチュアにしか知られていなかったが、


そのおじさんの作品が全国版ニュースで流れ、一躍有名スポットになってしまったとか。





地元ならではの、サクラの名所や撮影スポットを教えていただき、


とても貴重な情報をいただけた。





今日は、いい日になる。


そう思った。





さくら 2010

2010-04-06 19:31:55 | *Photo Nature*
朝3:30起床。


とある場所へサクラの撮影に出かけてきた。


Fuu君とSeki君を連れていく予定だったが、Fuu君は待てど暮らせど現れなかったので置いていくことにした。


ちょうど現場に着いたころ、空が白々と明けていった。































日が昇る前、辺り一面が蒼い空間になる。


写真家の吉村氏が“ブルーモーメント”と表現した時間だ。


ここから夜明けまでは、実に目まぐるしく光が変化していく。


一瞬たりとも同じ光条件にはならない。


ただひたすら、目の前のドラスティックな光景をカメラに収めていった。

















日が昇ると、ようやく周りの様子がわかるようになってきた。


夢中でシャッターを切っていたので、気が付いたら朝になっていた、という感覚だ。


草露が日の光に照らされ、まぶしく輝いていた。








だいぶツクシも生えてきた。


春なんだな。と実感。





















今回は、しばらく防湿庫で眠っていた∑70-300mm f4.0-5.6 Macroを持ち出してみた。


マクロ機能は今回初めて使ったが、なかなか写りがよくて気に入った。


ただ、テレ端付近では若干画質が荒れるような気がするが、まあ後処理でなんとかできる範囲ではある。









もうすぐサクラが満開になる。


今年もまた、悔いのないように思う存分撮影したいと思う。
















房総日帰りぐるり旅~後編②

2010-04-02 16:11:32 | *Photo Travel*
海の絶景を求め、思いつきで始めた旅行も終盤を迎えた。


最後に一味が向かったのは、勝浦市に位置する鵜原理想郷という景勝地だった。







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JR鵜原駅からほど近い場所にある駐車場にクルマを停め、


山道を歩くこと約10分。


ふいに目の前に、リアス式海岸と岬の織りなす大絶景が飛び込んできた。


鋭く切りたった崖下に、太平洋の荒波が次々と打ち寄せ、


白い飛沫となって消えていくのが見えた。


空には無数のトンビが舞い、


ときおり鋭く笛のような鳴き声をあたりに響かせていた。


鵜原理想郷は、勝浦海中公園のほど近くに位置する複数の岬と入江からなる景勝地である。


明治・大正の時代に何人もの文人が訪れ、その美しい景観を称えて“理想郷”と呼んだ。


大きく分けて3つの岬があり、


各々の岬には東屋やベンチなどが整備されており、のんびりと絶景を楽しむことができるようになっている。


岬の上に立ち、海を覗いてみると、


深い青緑色で透き通った水を目にすることができる。





今回は天気が悪く、残念ながらあまり綺麗な色を目にすることは出来なかったが、


これがスッキリと晴れた日にはさぞ爽快な景色なのだろうと思った。


岬の所々に、崖下へ伸びる小道があったので、


そのうちの一つを降りてみた。





そこは、外の荒波から隔絶された小さな入り江だった。


入り江の奥に小さな船着き場があり、


ちょうど沖から小舟が二漕帰って来たのが見えた。




























波が静かな、天気の良い日なら、


ここに何時間だっていられそうな気がした。


また今度、次は晴れた日に、


きっと訪れるだろう。


そうこころに誓い、鵜原を後にした。











*  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  








後はもう、ひたすら北上して一宮から有料道路を一気に北上&途中から成田方面へ抜け、帰って来た次第である。


今回の行程での走行距離は約360km。


ちょうどよいドライブだった。


旅の〆に、Seki君リクエストの“いつもの”ラーメン屋へ。


身も心も満足した旅ができた。











~了~

房総日帰りぐるり旅~後半①

2010-04-01 21:54:01 | *Photo Travel*
さて、房総日帰り旅行記の後半である。


すでにお気づきの方もいるかと思うが、


今回の旅は実際のところ、房総半島“ぐるり”ではない。


時間の都合上、内房・鋸南から外房・鴨川へショートカットしているので完全に半島を一周したことにはなっていない。


房総半島がちょっと中ほどで括れているところを東西に延びる、“長狭街道”。


この道を選んだ結果であった。




*  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *




“道の駅きょなん”を後にした一味は、一路東へ向かった。


南国(茨城比)らしく、道中には一足早く満開になった桜があちこちにみられた。














全体に標高の高い山が無い房総半島の脊梁を越え、細長い谷沿いの道を走り続ける事一時間ちょい。


さざ波寄せる東京湾から、若潮打ち寄せる太平洋へとやってきた。


まずは鴨川にて、筆者が気に入っているポイントである鴨川港へ。


ここには漁港の堤防すぐ近くに二つの小島があり、どちらも橋で渡れるようになっている。


海に向かって右側の島には弁天様が祭られているのだが、残念ながら橋の老朽化のため通行禁止になっていた。


仕方ないのでもう一方の島へ。


こちらはガッチリとした金網の橋がかかっており、真下が透けて見えることを気にしなければ安心して渡れる橋である。


この島には白亜の灯台が一基建っており、海の安全を守っている。


この日は風が少し強かったため、海は荒れていた。



旅の目的②・・・海の絶景を撮る。






鴨川の海は、凪の日であれば青く澄んでとても綺麗だ。


この日は時化のせいで、若干濁っていた。


この頃、時計は14時をまわり、そろそろ帰途につく頃合だった。


そこで、次の目的地、勝浦市は鵜原へ向かった。











後半②へ続く~

房総日帰りぐるり旅~前半

2010-03-31 23:48:57 | *Photo Travel*
写真仲間のFuu君とSeki君を連れて、千葉は房総へ日帰り旅行に行ってきた。

出発の前日に思い付き、ほとんど無茶振り状態で出掛けた(笑)


今回の旅の目的は、


① 旨い魚を食すこと

② 鴨川~勝浦の海を巡ること


の二つ。


まずは今回の旅の前半から記録していきたいと思う。






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この日は朝から曇り空で、前の日までの春の陽気は消えうせ、また冬に逆戻りしたかのような寒さだった。


市内某所に集合した一味は、高速に乗って一路千葉へ向かった。


目指すは南国・房総半島。


旨い魚と海の絶景を求めて、男達は南を目指した。


高速は順調に流れ、3時間ほどで内房は鋸南町に到着。


ここで昼食をとる事にした。








旅の目的①・・・旨い魚を食すこと。


今回は、「道の駅きょなん」に入っている“食事処「ふく丸」(11時 - 21時30分 月曜定休)”というお店をチョイスした。


本当はすぐ近くにある、保田漁協直営の食事処“ばんや”がお目当てだったが、100人待ちの大混雑に負けたため近くで他にいい場所はないかと探した結果、辿りついた場所であった。


筆者が注文したのは、写真の「刺身定食 1300円」。


タイやマグロ、その他白身魚の刺身にご飯と味噌汁、小鉢が二つついてきた。


この刺身が旨いのなんの。


驚いたのは、その刺身の厚切りっぷりである。


これは刺身と言うよりブロックではないか??というほどの厚さで、食べ応え十分。


今まで食べていた刺身の3倍はあろうかという厚さで、スーパーの魚コーナーで売っている刺身がペーパースライスのように薄く感じてしまった。


身のしっかりとした歯ごたえは、その新鮮さを十分に物語っていた。


未だかつて、こんなに豪快に魚の身を切って提供してくれるお店には巡り合ったことが無かっただけに、とても満足できた。


ちなみにFuu君とSeki君はそれぞれ「鯨竜田揚げ定食」と「焼き魚(ホウボウ)定食」をたのんでいた。






こっちはこっちでボリューミーで旨そうだったが、


Fuu君は筆者の刺身定食を見て「やっぱり刺身にしとけばよかった」と悔しがっていたw





目的の一つをクリアし、腹を満足させた我々は第二の目的を果たすべく、クルマに乗り込むと一路東を目指した。











~後半へ続く

もやし100%

2010-03-22 22:20:04 | その他
最近、もやしの味噌汁がマイ・ブーム。

「げえー」

と思う人もいるかも知れないが、これがなかなか旨い。


作り方はとっても簡単。


ごま油でサッともやしを炒めたあと(←ここがポイント)、


一度取り出しておき、


同じ鍋に水とダシ等を入れて沸かしたところにもやしをリリース。


火を止めて味噌を溶かせば完成。


好みでネギや油揚げ、豆腐をいれても旨い。


最初に炒めるとき、ごま油を気持ち多めに入れるとコクが出てうまみが増す。


朝、コメを炊いている時間がないときでも、味噌汁だけサッと食べてから出掛ければ昼飯まで腹がもつ。


という訳で、最近はコメよりももやしばかり食べている気がする。


もやしは素晴らしいwww



































ここからは全く別の話(写真ネタ)。




















最近、また新しいレンズを手に入れた。


それは






コシナ フォクトレンダー ULTRON 40mm f2




完全MFオンリーの超硬派なパンケーキレンズである。

新品でも3~4諭吉くらいで購入でき、クローズアップレンズが付属してくるので一本で二度美味しいという、驚きのコスパ。

対応マウントはK(ペンタックス)、EF(キヤノン)、Ai-S(ニコン)の3タイプ。









で、K-7にくっ付けて試し撮りしたのがこれ↓






もういっちょ。













なにこのボケ。。。




感動した(ノ∀`)








ピントがきているところはカッチリとシャープで、

そこからアウトフォーカス部分へのボケの滑らかさが半端じゃない。

柔らかい中にも芯がある、というかシャープなのに柔らかさも兼ね備えている・・・

まさに銘玉。。。






高嶺の花で、とても手が出ない憧れの「FA Limited」レンズシリーズのような描写だ。


デジタル専用設計のDA Limitedシリーズは、ボケがどうも固い印象だったが、

ULTRONの描写はとても自然な感じで好印象♪

今回の作例写真はいずれもf5.6で撮影したものだが、ぜひクローズアップレンズの描写も試してみたい。

AFが使えないというのが使う人を選ぶところだが、普段からマニュアルフォーカスでしかとらない人にとっては何も問題ないだろう。

むしろ、適度な重みのピントリングやその重厚なデザインに一発でやられてしまうだろう。

少なくとも、私はそうだった(ノ∀`)





小型でしかも軽量なので、お散歩用にもガチ撮りにも使える単焦点レンズを探している人には、本気でおススメできるレンズである。


Canonet QL17

2010-03-10 21:38:57 | その他
最近、勉強のストレスかなんか知らんが物欲が止まらない。

ついつい某オクとかでポチッてしまうことがある。


今日は先日ポチッたとあるカメラが届いた。












Canonet QL17 G-Ⅲ

キヤノンが1972年に発売した、コンパクトレンジファインダーカメラである。
以前からレンジファインダー機が欲しいと思っていたところ、ちょうどいい物件があったので購入。


なんでもこのカメラ、1972年から1982年にかけて120万台も生産された超ロングセラー機だったとか。

高級機一筋だったキヤノンが手がけた普及用コンパクトカメラであり、これの前モデルである“キヤノネット”がデビューした1960年代から計算すれば、ざっと20年以上にわたり生産されたカメラシリーズということになる。

1960年代(詳細は忘れた)に初号機がデビューしたとき、あまりの安さ(当時価格で2万円前後)に一週間分の在庫が数十分だか一日で売りきれたという伝説を残している。


それだけ沢山売れたモデルだから、オークションで“キヤノネット”と検索すれば、わんさかヒットする。
しかし、なにせ年式が古い。自分より長生きなんですよこのカメラwww
そのため、状態がいい個体はそこそこいいお値段している。。。


手先の器用な人は安いジャンク品を買って、直して使う(or転売)んだろうけど、自分胃はそんなスキルはないので完動品を購入。


ちなみに私が手に入れたのは、最終型のG-Ⅲというモデル。
キヤノネットシリーズの初号機は巨大なボディの持ち主で、めちゃ重い(800g以上)のに対し、こちらは小型・軽量(といっても600g台)なのでスナップにはちょうどいいサイズ。

久々に、モノクロフィルムやリバーサルなどで描写を楽しんでみたいと思う。










クラカメを買ってみた

2010-02-28 21:20:33 | *Photo Snap*
先日新宿で飲み会があったので、ついでに西口のカメラ店街を散策して来た。


マップカメラやヨドバシカメラで新製品をいじった後、以前先輩に教わった中古カメラ店に行ってみた。ビルの2階にひっそりと、知る人ぞ知るという趣のフィルムカメラやクラシックカメラを中心に販売している店だ。


ショーケースの内外には中古のフィルムカメラやレンズが所狭しと並び、カメラ好きの心をくすぐる。






そのショーケースの一角に、ジャンク品として飾られていたカメラに目が行った。








パクセッテ、というドイツはブラウンという会社が作ったカメラらしい。

外観は目立つキズも無く非常に綺麗で、なによりデザインに惹かれ購入。

動かなくても、インテリアの置物として使おうと思って持ち帰った。













自宅で動作させてみる。

このカメラは変わった構造で、背後に巻き上げレバーが2つついている。

そして、なんとこのカメラ。レバーを2回巻き上げて撮影する仕様になっている。

このギミックは面白い。





ジャンク品扱いだったが、どうやらメカ部分も特に問題なく動く予感。

さっそくフィルムを挿れて試し撮りしてみようと思う。

という訳で、作例はまた今度。













P.S.ちなみに、ピントも絞りも固定っぽい。これでは所謂レンズ付きフィルム・・・フィルム感度をどうしようか非常に悩ましいorz

雪が降った

2010-02-14 22:23:08 | *Photo Nature*
あまり雪が降らない茨城でも、夕べは珍しく積雪があった。



この日は飲み会だったが、


帰り道、久々の雪景色に興奮してシャッターを切り続けた。






木々の枝に雪が積もり、まるで樹氷のような光景を作り出していた。






























路面はガッチガチに凍っていた。

普通のスニーカーでスケートリンクを歩いているようなものだった。
















写真を撮りながら歩いていると、シュールな雪だるまを見つけた。


今にも転げてしまいそうな傾き具合と、帽子のように見えるのはカラーコーン。


今頃、この場所にはコーンだけが残されているのだろう。

ケーキ

2010-01-24 21:59:28 | *Photo Macro*
先日、中古でストロボを購入したので、前からやってみたかった「バウンス撮影」を試してみた。


「バウンス」とは、ストロボを直接被写体に向けず、壁や天井に光を反射(バウンス)させることで被写体に強い影がでないようにする撮影テクニックのことだ。
これをやるためには、外付けの、しかも発光部が首振りできるタイプが必要だ。
バウンスについてもっと知りたい方は、ググッてくださいw



とりあえず、今回のテスト撮影結果↓


ペンタックス K-7
FA50mm f1.4
AE f2.5






窓際でレースのカーテンをかけ、テーブルクロスの上にケーキをおけば準備完了。
ストロボを、自分の斜め後方の天井にバウンスさせて、逆光による影をやわらげてみた。

露出を変えて何カットか撮影した中のひとつが上のモノ。

美味しそうでしょ?


















*注)ケーキは撮影後、スタッフがおいしく頂きました。