ファミリー メンタル クリニック

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要するにひとりごと・・・

無駄なことばかり...トホホ...最近の沖縄市役所とのやりとり

2006年11月24日 | 児童精神医学
例によってプライバシーの問題があり、書きたいことや言いたいことは、この文章の100倍くらいはある。しかし、こんな駄文を書いているヒマがあったら、診断書の補足を書いてくれと、沖縄市役所担当のN氏からクレームが来そうである。
先ほどやっと書き終えた。きっと、未だ書類来てませんけどとクレームの電話がそろそろ入りそうだ。

市役所のN氏は、ADHD児童に常に注意が必要である。(障害年金で言えば、1級相当の)そんな診断書の内容に不満があるようだ。
2年前にも同じ内容の診断書を出しているが、そのときはクレームはなかった。
N氏自ら、初めての仕事で勉強不足かもしれませんがと、電話してきたが。
電話する前に、役所内で前任者に何でADHDという診断で1級相当なのですか? と聞くのが先だろう。
また、ADHDという診断根拠も個人的には問題ありとは思う。DSM自体の問題だ。
しかしその診断基準では「社会的、学業的または職業機能において、臨床的に著しい障害が存在するという明確な証拠が存在しなければならない」という診断基準があり、我々医師が診断する場合には、ADHDと診断した時点で軽症ではない。

それを市役所のN氏は誤解しているようだ。
また、これもblogでは書けないけど、診断書作成に関連したその子が受診するまでの経緯や受診した後の様々なやりとりなど、一定の書式でしかない診断書には書くことが出来ないようなこともある。
そう、市役所のプライバシー保護機能が市販のインターネットウイルス対策ソフトよりも脆弱だからと言う面もある。
また、書類を提出する本人や家族が書類を、結果的に意図せよ意図しない場合でも見ることがある。

本人が見ても大丈夫な書類と、虐待関連の場合、親が見ると大きな問題となることもある。
そんなことさえ分からんようになったんかか~  といきなり、上田正樹 大阪ベイブルースのフレーズになる。

患者さんや家族の手当ての問題もあり、時間をかけて書いた書類だけど、本来は診断書を審査する医師がいて、最終的には自治体が判断するので、「書類の不備でかくかくしかじかの支給となりました」と行政は事務的にすべきではないだろうか?
そのシステムがどうも出来ていいないような沖縄市だった。

児童福祉の診断書を見る部署が児童精神医学の診断をきちんと把握していない、診査する医師が知らない・・・
税金返せ!って感じですね。


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4 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
素人にはわからないのですが (在宅介護人)
2006-11-24 22:42:20
障害一級といえば重篤ですが、ADHD児童生徒のイメージからすればそこまでいかない感覚もあるのですが。身体障害であれば寝たきり全介護、精神障害でもほぼ同様。見守りを要することは納得できるのですが、その辺りの無知へのご教示をお願いできれば。ちなみに母はほぼ全介護ですが支えれば杖つき歩行が可能\になったので2級ですが、着替えも排泄処理も要介護です。
少し誤解されたかも (なかまた)
2006-11-24 23:10:22
要するに児童福祉の手当てであれば,常時介助必要。平たく言えば目が離せない程度です。
授業中教室から抜け出す。
友達通しでトラブル頻発。
大人と口論ばかり,非行が頻発。
まあそんなような所です。

だからといって,監視体制を強化しようと言うことではないのですが。
ただいま勉強中 (かめ)
2006-11-25 00:15:39
 初めてコメントします。いつも先生のブログ読ませていただいてます。かなり辛口のコメントをズバリ!という時も・・・すごいです!発達障害について勉強中なのですが
教育行政は特別支援教育という新しい法律をつくりましたよね、では福祉のなかでは、知的障害があるかないかが、色々な支給や療育機関の利用の基準になると聞いていますがそれから漏れる人たちを救う道は、ないのでしょうか?
無知ゆえの質問です
発達障害者支援法 (なかまた)
2006-11-25 08:26:27
特別支援教育と並んで発達障害者に対する支援法も施行されています。条文を読んでお分かりのように、とって着けたような法律体系で、福祉的な観点からどうするのか趣旨が分かりません。

恐らくそれ以前に ADHDなどの症状が十分に認識されていないのが現状でしょう。
そこの理解が先決で全てでしょう。