ファミリー メンタル クリニック

児童精神医学,サッカー,時にテレビや映画、Macのネタ。
要するにひとりごと・・・

これからの医療全般にわたり刺激がありました

2007年05月27日 | 精神保健・医療行政
第63回沖縄中医学研究会 「漢方医学と統合医療」 日本薬科大学 丁 宋鐵先生 の講演を聴きました。中医学研究会は最近なかなか参加できませんでしたけど。
大切なのは現状の医療制度と今後の展望を持つことなのだろうと思いました。
丁先生はアメリカでの研究生活歴もあり、通常の医学研究も行っており、かつ中医学の専門でもあり、高い見地からの発言が随所にありました。ただ話は簡潔明瞭で分かりやすい。明晰な文体はその明晰な思考を反映していると言うことでしょう。

これから税金を投入する形での医療保険制度にかかる医療費は抑制しないといけない。
しかし、国民の健康状態はこれまで以上に良好となるような方策。
Core Medicine とMedical Serviceと言葉を使い分けてました。

幅広い範囲での代替医療について話は広がり、後半にDNA研究は果たして医療費の点からは現実的ではないと結論づけておられ、簡単にできて治療的なスクリーニングなど話してました。

医師の役割を煎じ詰めると・・・と考えないといけない時代がそこまで来ています。
一方医師不足という矛盾はありますが。

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2 Comments

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基礎研究と臨床応用との差 (kaetzchen)
2007-05-28 22:45:11
私はいわゆる apoptosis-inhibiting drug について研究してたんですけど,これが臨床で役立つのかなというと正直言って自信がなかったのは事実です.DNA 研究も似たようなもので,たまたまスクリーニングに引っ掛かったものしか「使い物にならない」.この辺は確かに弁証法の限界を感じてました.

Alternative Medicine も,結局の所,EBM による臨床評価がなされないと認められないという側面があり,難しい側面があります.ただ,欧米でも元々薬種屋 (ラテン語で言う materia medica)という alternative medicine が存在して,簡単な病気ならばそれで治していたという実績がありましたからね.

# 某漫画家は七味唐辛子で真っ赤にしたうどんを食べて,お風呂にはいると風邪が治るんだそうで…….
ジギタリスも (なかまた)
2007-05-29 00:15:02
学生の頃聴いたのでは、ジギタリス(心臓病の薬)も元々薬草として民間で利用されていたものですしね。
針灸も「現代医学」に対しては代替医療になります。
今は保険適応となっている漢方薬も、そんな解釈になりますね。
ただあまり広げすぎると 「あるある」か「みのもんた」の世界になるので難しいですね。