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島根県庁林業課林業普及スタッフからのお知らせ

木材利用技術研修

2015年02月02日 | 森林・林業関係の情報

1月30日に、林業普及員の木材利用技術の資質向上を図るため、県内K製材所で、現地研修を開催しました。

「木の語り部」として各地で講演されている、K製材所の社長の講話を聞き、工場の案内もしていただきました。

講話の一部を紹介します。

■木の傷みが昔と比較してずいぶん早まった。これは、環境悪化による水の悪化が原因だと思う。

■建築材として「良い木」とは高齢樹、通直、冬目が柔らかい、素直、色が明色、適期伐採木。

■建築材として「悪い木」とは、若木、曲がり、冬芽が硬く太い、アテ材、色が暗色、伐り時の悪い木。

■何よりもまず伐り旬を守ることが第一で特に広葉樹と松は必須。

■A材の造材・採材には建築の知識が必要で、できるだけ勉強して欲しい。

■原木出荷では、目廻り、腐れ、アテ、曲がり、余尺、傷などに注意する。

■人口減少で、住宅建築は大きく後退する中、住宅以外の木造建築分野に目を向けることが大きな課題。

零細な製材所の存在意義は

 ①小さな製材工場が多い方が、圧倒的に雇用人数が多くなる。

 ②製材品の付加価値が高くなり、山元に利益の還元が多い。

 ③日本の伝統的な製材技術(本木取り、杢を活かす、柾目取りなど)が継承される。

 ④木造建築は形で遊ばない。木味で遊ぶこと。これができるのが零細な製材所。

等々、すべて経験に裏付けされており、説得力のある講話でした。

以下、工場見学写真

風格のあるスギの大黒柱

シイの板材、テーブルなどに加工される。

ヒノキの角材

右が品質の劣る製品で、左が素直な良い製品とのこと

素人には判断が難しいですが、見れば一目瞭然とのこと。

木質バイオマスボイラーによる木材乾燥

1日に3,4回の燃料投入でOKとのこと

 

 



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