Rの会~楽覚生~ 今ここの気づき

ゲシュタルト療法を用いて、自分自身を見つめ、今ここを丁寧に感じていくワークショップのお知らせです。

内田百けん随筆集より

2012-09-24 | 読書

<暑さ寒さも彼岸まで>とは、昔の人はよく言ったものですね。

朝夕は涼しくなっていましたが、日中の太陽は真夏と変わらない強さでしたが、

昨日の雨で一気に暑さが遠のき、今日は、まさに秋晴れという風情です。

 

最近読んだ内田百けんの随筆に、まさに今の時期のことが書かれていて、

心に残りましたので、少し長くなりますが引用します。

(注:「けん」の字は、間の日のところを月と書くのですが、

ここでは漢字が載らないので、ひらがなにしておきます。)

冬になってから夏の方がよかったと云うわけではないので、貧乏人や乞食には夏の方がいいにきまっている。焼け出された時からそのつもりで夏を迎え冬を過ごしてきたのだがしかし今年の夏は暑過ぎて呼吸が出来ない様であった。漸く土用も過ぎ暑さの峠を越した頃の時候の良さは思い出しても惜しかった様な気がする。明け方になると少し涼し過ぎて足が冷たくなるから毛布を引っ掛けて眠る。暫らくすると足の先がもやもやして来るので又毛布の外に足を出す。寒いと思って毛布を掛けると暑過ぎたり、暑いと思って足を出すと冷え込んだり、と云う風には考えない。冷たくなると足を入れればすぐに温まるし、温か過ぎるから足を出せば又涼しくなる。こんな好い時候は又とあるまい、有り難い事だと思った。

<内田百けん著 池内紀編 百けん随筆 「億劫帳」 講談社学芸文庫より>

 

東京の大空襲で焼け出されているときの事を書いているのですが、

大変な状況の中でも、なんだかひょうひょうとしていて、

こちらも頷きながら、口元がにやりと緩んできます。

夏目漱石の弟子であった内田百けんには、

「贋作 吾輩は猫である」「阿防日記」「のらや」など多くの著書があります。

自分や人間模様を鋭く細やかに観察しながら、

とぼけたような、間の抜けたような、ユーモアを感じさせる文章です。

私は彼の文章が好きで、時々めくって、笑いながら全身の力を抜いています。

 

               里英子       


<Rの会―楽覚生>9月からのワークショップ

2012-09-15 | ワークショップ

夏休み気分がまだ冷めやらぬうちに9月も半ば過ぎてしまいました。

朝夕は過ごしやすくなりましたが、まだ日中は夏そのものの日差しです。

このような時には、まだ体が疲れているので、

皆様どうぞ、ご自愛ください。

 

9月からの<Rの会―楽覚生(らっかせい)>のワークショップ。

ゆっくりと始まっています。

9月1日、癌とともに在る仲間の会、

9月2日、オープン・ワークショップ

9月9日、アートのワークショップ

以上を終えました。

そして、9月19日には、ヨーガのグループと、癌とともに在る仲間の会を、

9月22日からは3ヶ月コースを企画しています。

9月29日は、スーパーヴィジョンのワークショップです。

まだ夏休み気分だからか、または9月から皆さんお忙しいからか、

参加のお申し込みが少ないので、少々がっかりしているところです。

    

10月には、ゆっくり子育てワークショップを、

12月は、香港からのファシリテーターを招いての合宿も企画しています。

もちろん、オープン・ワークショップは、毎月一回行います。

初めての方でも参加できますし、

また、何回もワークを受けていても、新鮮な気づきがあるでしょう。

どのワークショップも自分自身を見つめ、自分を大切にする、時間と空間です

今ここの気づきを体験するゲシュタルト・ワークショップに参加して、

生き生きと自分らしく生きている感覚を持てるといいなと思っています。

 

Rの会―楽覚生  俵 里英子


<夏の最後―海>

2012-09-11 | 日記

9月になっても、まだ暑い日が続いていますね。

少し前の話になりますが、8月25日、久しぶりに海に行きました。

葉山の海です。

夜、海の家でライブがあると聞き、夕方から行きました。

ザブーン、ザブーンと波の音がします。

海からの風は、少し湿気を含んでいて、ちょっと肌にまとわりつく感じ。

砂浜で、柔らかい砂に足を取られながら歩いていると、

子供に帰ったような、はしゃぎたくなるような、嬉しい気分。

 

海の向こうに夕焼けに浮かぶ富士山が美しいラインを描いていました。

やっぱり富士山、素敵です。(カシャッ)

 

友達とビールで乾杯!

海を見て、

風を感じて、

波の音を聞いて、

足元に砂を感じて、ただ居る。

海の迫力を体全体で感じる。

これが海の魅力!

 

海に来ている人たちは、良く日焼けした若者たちや、子供連れが多く、

歓声が上がったり走りまわったり、とても賑やかで、

その声が波の音に混じりあって、耳に心地よく届きます。

ライブの音楽にも、波がすてきな共演をしてくれます。

暮れなずんでいく時、人々の影が濃くなって、星の光が強くなり、

皆ここにいるよと、語りかけてくる感じがしました。

 

今年の夏は、山の方からも富士山を見ました。

海から見た富士山はそれとは雰囲気が違う、でもやっぱり富士山そのものです。

いつ、どこから見ても、心にじんと響く、素晴らしい山だなあと思います。

海で過ごしたこの一夕は、私の今年最後の夏のひとときでした。

夏を締めくくる感じがしました。

                             里英子


<夏のドライブ>

2012-09-03 | 旅行

友人がドライブに誘ってくれました。

もちろん私は助手席で、ナビ専門?(地図持ち係)です。

行程は2泊3日。

一泊目は、清里。

友人の知り合いのペンション<ブリットハウス>に泊めてもらいます。

それ以上は何も決めずに、足が向くまま、車が走るままと、出発!

 

東京から中央高速道――どんどん登りとなり、緑が多くなります。

山に入っていくようなこの景色が好きです。

鳥になった気分。

高速から下りて、八ヶ岳、富士山、甲斐駒ヶ岳が見える展望台では、

広い空のもと、心もぐーんと大きくなった気がします。

 

ペンションはイギリス風の建物で、オーナーは25回もイギリス訪問したとのこと。

夜のお茶タイムでは、自分で選んだカップに、美味しい紅茶を入れていただきました。

 

翌日は、オーナーお勧めのハイランドパークからの景色を眺めました。

富士山がきれいに見えました。

そのあと行った吐竜の滝は、伏流水が、がけから噴き出ています。

その周辺はとても涼しく、小学生・中学生がたくさん水遊びしていました。

ゴールデンレトリバーも水の中で、うれしそうでした。

   

蓼科に行こう!温泉に泊まろう!と意見が一致。

蓼科温泉の小斉の湯に、当日電話で予約。

露天風呂が5つもあって眺めがよく、ゆったりできました。

私にとって車での旅は珍しいので、小回りが利くことに、ひとつひとつ感動です。

 

最終日!

欲張って、眺めの良いビーナスラインを美ヶ原まで走ることにしました。

所々に展望台があり、その空の広さと雄大な景色に、歓声を挙げました

雲に見え隠れしている南アルプスの北岳、甲斐駒ヶ岳、そして、あちらには八ヶ岳。

下の方には、湖も見えます。

     

途中、八島ヶ原湿原を歩きました。

1600メートルくらいの地点は、清里よりさらに涼しく、さわやかです。

ゆっくり木道を歩いていると、赤トンボ、オニヤンマ、様々な模様のアゲハ蝶など、

一緒についてきたり、追い越したり、ちょっと花に停まって休んでみたり。

 

いよいよ美ヶ原です。

牛伏山の頂上は2000メートルほど。

360度の展望があり、さやさやと涼しい風が吹いています。

向こうの方、ほとんど点のように見えるのは牛。

もうススキが風になびいていました。

夏ももう終わりとなり、秋が来るのでしょうね。

   

清里~蓼科~美ヶ原  

東京の暑さから逃れて、涼しい夏のドライブでした。

天候に恵まれ、素晴らしい景色を見ながら、

気さくな友人と、楽しくあれこれおしゃべりして、

その時の思いつきや希望を出し合って行動を決めていくという、贅沢な旅でした。

充分に自然と接することができ、期待以上の体験ができ、

大きな満足感を得られました。

全行程、ドライバーをしてくれた友人に感謝、感謝です。

また、秋の紅葉の時も、ドライブしたいね。

                      里英子