JUON NETWORK イベント報告

各地で行っているイベント・ボランティア活動を
紹介いたします。

【関東甲信越】鮭の遡上見学ツアー事前学習会

2008-09-17 | 関東甲信越地域ブロック
7月5日行われた
「鮭の遡上見学ツアー事前学習会
『森と川と海の語り部・
サケに関東の自然環境の現状を聞く』
の報告です。




丸山先生のレクチャーを熱心に聞く
m080705鮭の遡上事前学習会1
参加者の声

 この学習会で講師をされた東京海洋大学の丸山隆先生は、
「淡水性や回遊性の魚類などを対象に、
各発育段階における生息場所選択習性や
移動習性、摂餌習性などを調査し、
特に流水環境に対する適応のあり方について比較研究」や
「河川漁場の遊漁資源の個体群動態や、
森林伐採・道路建設・各種の河川工事などが
河川の自然環境や漁場環境に及ぼす影響、
人工魚道の機能などに関する研究」などを
研究テーマ・活動内容にされている方で、
とても幅広い視点で物事を捉えられていて、
面白いお話がたくさん聴けました。
 特に興味深かったのは、外来生物だけでなく
国内移入生物による生態系の撹乱が
かなり大規模で起こっているということでした。
この問題は、生息環境の変化や人為的放流などが
主な原因とされています。
サケの生息域は太平洋側の南限は
利根川あたりまでとされていますが、
それよりも暖かい地域でも放流が盛んに行われているそうです。
しかも水産資源としてではなく、
河川愛護やボランティアという一方通行の善意からの放流であり、
サケにとっても生態系にとっても正に
「小さな親切、大きな迷惑」といったところです。
自然も文化も本来そこにある「原風景」を活かすことが
一番大切なのだと強く感じました。
 今後は、「魚道づくり」、
「多自然川づくり」、
「海の森づくり(アマモ再生)」、
「ダムや堰などの構造物問題」、
「公共事業と合意形成」などをテーマに、
市民活動・NPO活動に繋がる森と川と海の交流について
「語り部」からのお話を期待しています。
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