『二十一世紀に生きる君たちへ』司馬遼太郎著、2001年2月、世界文化社
「人間は、自分で生きているのではなく、大きな存在によって生かされている。」
「自分に厳しく、相手にはやさしく。という自己を・・・人間は助け合って生きているのである。・・・いたわり、他人の痛みをかんじること、やさしさ・・・私たちは訓練してそれを身につけなければならないのである。」
もともと小学校高学年向きの教科書のために書き下ろされた簡潔な文章ですが、そこには、「人」が「人」であるために果たさなければならないことは・・・常に心しなければならないことは・・・
歴史に深く学び続けた司馬遼太郎氏が、最後に一番伝えたかったメッセージとして書かれています。
「私の人生は、すでに持ち時間が少ない。二十一世紀というものを見ることができない・・・君たちは、ちがう。二十一世紀をたっぷり見ることができるばかりか、そのかがやかしいにない手でもある・・・」
偉大な過去と出会った司馬氏が伝えたかったもの。
そして、自分が生きて果たせぬ未来に見ていたもの。
今を生きる私たちが、しっかりと受け止めていかねばならないと、身の引き締まる思いでした。
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