美と知

 美術・教育・成長するということを考える
( by HIGASHIURA Tetsuya )

『ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち』 三上延著

2011年07月22日 | 私の本棚
ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
三上延 著
アスキーメディアワークス

 

ゆったりとした時間の流れに自分をゆだねるような感覚になれる本である。

場所は鎌倉。

北鎌倉駅そばの古本屋「ビブリア古書堂」。

そこを通り過ぎようとしていた五浦大輔は、その店に若い女性栞子を見かける・・・

夏目漱石全集を大切にしいた大輔の祖母の秘密・・・

小さな町の中での人間模様が世代をまたいでもつれあう。

祖父から父へ、父から娘へ受け継がれてきた太宰治直筆の書き込みがあるアンカットの『黒猫』美品を巡ってその人間模様がほぐれていく・・・

「本の中だけでなく、この本が辿ってきた運命にも物語がある・・・」

本とともにあった人々の人生がミステリー風に綴られた物語に本を閉じることができなかった。

 

 

 

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