中西平三さん(68歳)は、仏師(日本における、仏像などの制作を担当する者の名称)である。中西家は仏師一族で、父親の幸一さんは仏師として名を残した人だった。その生涯の一端が小学校の教科書「新しい生活」に掲載されている。父親の後を最初に継いだのは兄のたかしさんで、その後平三さんがこれに加わった。
平三さんが仏師の道に入ったのは、広島市長性院の仁王像を制作を手がけてからで、当時43歳だった。
平三さんに仏師の仕事について伺った。
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<コメント>
仏師という職業を初めて知った。仏像についても縁遠かったが、話を聞いたり写真などを見せてもらったりしているうちに興味が湧いてきた。
中西さん兄弟は一体となって共作しており、その制作数は50~60ともいわれる。近年中国の著しい進出により、2人への受注数は激減した。こんな厳しい中で、中西さん兄弟が力を入れているのは、過疎地のお寺の仏像修復で、材料費だけをもらいボランティアで彫刻している。
こんなことで後継者は今のところいないが、せつかく父親から引き継いだ伝統工芸なので、その灯を消さないよう日夜努力しているとのことだった。