25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

ゴッドファーザー

2015年11月06日 | 映画

  「ゴッドファーザー1、2、3」とまた見た。たぶん四度めである。今回は3、1、2  という順で見た。またコッポラ監督の視線から見てみようと思い、字幕なしで見た。

   まず今回改めて思ったのは、この映画は音楽が重要で、加えて舞台(オペラとか、パーティー、歌、ダンス、祭、儀式など)が重要な役割を果たしている。裏社会のいたしかたのない犯罪は舞台裏で挿入される。よほどコッポラ監督は音楽が好きでオペラが好きで、パレードが好きなのだろう。にくいのは、地元の音楽や、さりげなく、画面の背景で楽器を弾いている人が出てくる。もちろん、イタリアから移住せざるをえなかったイタリア人のイタリア村から、余儀無く苦しめられている人々を救っていくうちに、成りあがっていくファミリーの絆と苦悩の話なのだが。

 コッポラ監督はメインテーマをニノ・ロータに依頼している。それが見事に成功し、コッポラ監督は隙間を利用して、自分の中の曲のリストから、楽しんで選んでいるよう に思える。

  裏切り、陰謀 、善悪、権力、ダンス、音楽、触れ合い。人間の性を見事に描きだした総合芸術だ。

 漱石の時代にはなかった表現方法で、コッポラ監督やデビット・リーン監督はなし得たのだ。