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富士山・吉田ルート

2016年07月04日 | 【山】富士山・天城


土曜日は日本人なら皆大好き!富士山へ行ってきました。
前日の7月1日は富士山(吉田ルート)の山開きです。そして・・・
今年はご利益のある申年ですよ!

子供のころは近所の富士塚で縁日のお祭りがあり、
「7月1日に富士塚に参ると、富士山に登ったのと同じ位ご利益がある」と教わっていました。
ま、子供にとっては富士塚詣でよりも、周囲に立つ屋台が楽しみだったのですが~。
今年はなんと、そのご利益アップの申年です。


7月2日(土)


例によって魚河岸並みの早朝、というか深夜に埼玉の自宅出発。
目指すは山開き翌日の旬な「吉田ルート」。富士スバルライン終点の五合目レストハウス駐車場。
これといったトラブルもなくサクサク河口湖IC到着。3時半頃には駐車場に到着、の予定が・・
約1km弱手前で誘導員さんに止められ「奥の駐車場は一杯なのでココでお願いします」と。
なんとっっっ、前日から入山の「ご来光組」が大勢いたようで!

富士山の集客力を甘く見てました・・。

・・・距離的には1km弱なので、ま、いっか。
同時刻に到着した車は、ほぼ皆さん登山客のようでした。

準備を整え、まだ日の出前の薄暗い舗装路を出発。



それにしても今日は風が強いナァ・・。



いつもこうなのか、今日がたまたまなのか、木々が大きく煽られ風がかなり強いです。


ほどなくして、五合目レストハウスの広場に到着。
普段は観光客で賑わいそうな広場も、この時間帯では登山客の姿がチラホラ見えるだけです。
ここでトイレを済ませ、登山口手前に設置されたテントにて「富士山保全協力金」を支払いました。

係の男性によると、昨夜の19時頃から急に風が強まり、山頂では暴風が吹いているとの事。
「いつも、こんなに風が強いんですか?」と聞くと、「いやぁ今日は特に酷いね」と。
(うーーん、あまりにヤバかったら、すぐ帰ってこよう)

そして、もうひとつの情報。
「昨日から山小屋宿泊で大勢の人が入っているよ」
「ひとつのバスツアーだけでも200人入っている」
ひとつのツアーだけでに・・にひゃくにん!?
富士山人気半端ない!


↓登山道の情報などが載った冊子と、記念の木札を頂戴しました。
4:28五合目登山口出発です。


ぼんやりと明るくなりつつある木立の緩やかな道を進むと、



おおっっ、一面の雲海!



ちょうど雲の間からお日様が顔を出しました。



4:59六合目安全指導センターです。仮設トイレも数台設置されていました。



ここから、いよいよ本格的(?)な登山道に入ります。登山道は整備が行き届き、幅が広々で緩やか。
でも、やっぱり風が強いんですよね。



登山客は思ったほど多くないような・・。
テレビでよく見る、富士山名物の押すな押すなの大行列を楽しみにしていたのになぁー。
(アレはご来光時間の山頂付近限定だったのかもしれない・・)

そして、やっぱりというか外国のお客さんが本当に多い。
もしかしたら日本人より多かったかも?



登山道は花が少ない印象ですが、
イワツメクサだけは、あちこちに咲いていました。



5:33七合目。ここから斜面にへばりつくようにして
登山道沿いに点々と山小屋が続きます。


一軒過ぎて少し登山道上ると、また一軒。飲料や軽食の販売、トイレ(有料)もあります。

全ての山小屋に眺めのいいベンチも設置されているので、各所でついつい長居。



吉田ルートは、登山道としては単調な印象ですが、
点在する山小屋を仲見世のようにいろいろ見て歩け、珍しさもあり飽きずに楽しめました。
なんといってもトイレが近距離にある安心感が大変よろしい。



6:53八合目救護室。



腕時計の標高がいつのまにか3000mを越えていました。
この頃、我家のオジサンが軽い頭痛を訴え始めました。
ごくごく軽い頭痛との事で、様子をみながら登山続行。
少しでも頭痛が強くなったり、吐き気が見られたら即下山予定です。

おそらく多くの人にとって、このあたりが体調の変化が出る頃なのかな。
小屋や登山道沿いで具合悪そうにグッタリしている人がチラホラ。

高山病が出ない人も、体力的に足が重くなるのがこの辺と思います。
一歩一歩が本当に重い。老若男女国籍問わずほとんどの人がヒィヒィフゥフゥ。
トレランの人も辛そうだった。

※この後、我家のオジサンはケロッと頭痛が治まったので、
もしかしたらその場の雰囲気に影響されただけ?


相変わらず風は強く、いよいよ強度を増しているので、
吹っ飛ばされないように足を踏ん張ってやり過ごします。

ときどき突風と共に砂利や砂がバシバシ飛んで来るのが本当に痛い!
富士山には妖怪「砂かけ婆」が百人くらい住んでいると思います!


7:29白雲荘。気温は、こんな具合。



下は雲海が消え、景色が見えはじめているんですが・・



山頂からガスがもくもく。



8:45御来光館。ここでトイレをお借りしました。



9:15九合目。相変わらず風が強く、ガスはいよいよ強まって来ました。足も重いっっ!



あと、もうちょっと!



9:43鳥居をくぐり・・



この階段を上がると・・



9:45吉田口山頂到着!



山頂はご覧の通りガスで真っ白けっけで何が何やら・・。
さらには冷たい爆風がゴオォォォッッと吹きつけ、ジッと立っていられない程でした。



天気がよければお鉢巡りに行こうかと思ったのですが・・・
お鉢コースは、いよいよ景色は見えず、恐ろしい程の爆風が吹き付けています。

真っ白なガスの中から突如現れたトレランのお兄さんが、
「お鉢巡りに行こうかと思ったけど、
風で飛ばされそうになって危険だから戻って来た」と。

さて私達は・・3秒ほど考えて、はい、勿論やめましたとも。
この強風とガスの中、この先へ進む理由はこれっぽっちもありません。



9:57帰ります。



少し下がれば、ガスはほとんどありません。



ブルドーザーが動いていました。遠くから見るとオモチャみたいでカワイイ。



斜面に広がる赤土のグラデーションが綺麗!



10:35山小屋のベンチに腰掛けて、オニギリ休憩です。



ザックに入れておいた、おやつのレモンケーキ。
ちょっと潰れちゃったけど、おいしかったなぁー。


下からは、どんどん登山客がやってきます。相変わらず、外国のお客さん多し。

外国の人はどんなアウトドア用品を使っているのか、
どんな登山をするのか興味津々で見ていると・・
欧米の人はマーモットとコロンビア着用が圧倒的多数、ザックはミレーとカリマーが人気でした。
韓国の人はなんと、モンベルの着用率多し。
そして殆どの人が富士山保全協力証の木札をつけていました。ありがとうございます。
登山道で一番元気で賑やかなのが中国の人達ですねー。
我家のモンベルおじさんが凝視したのが、mont-bellならぬnont-bell
本気で「ロゴの一部が擦れて取れちゃったのかなぁー」と心配してましたが・・んなワケないっしょ!
タイ語も聞こえていたので、タイのお客さんも多いのかな。



11:20ここから下山専用登山道を進みます。
※須走ルート開設後は、山頂から下山道へ直に入れるようです。



目の前に広がる絶景を見ながら歩けるのですが、



こんな感じの赤いザレザレで、とにかくズルーッと滑るんです。
さらに前方を行く人が巻き上げる砂埃が凄いのなんのって!
汗と皮脂でギトギトの顔に砂埃がついて、もぅ天ぷら状態ですよ。



12:00七合目の公衆トイレにブルドーザーが停まっていました。
近くで見ると、かなり大きい。



山中湖がどんどん近づいて来ました。



シェルターをくぐり少し歩けば・・



森林限界が終わりました。木の斜め具合が冬の凄さを物語っています。



12:34六合目まで戻って来ました。
ここまで来ると山頂の寒さはどこへやら。かんかん照りの真夏の暑さです。
静かな朝とはうってかわって、これから上る登山客で大賑わいとなっていました。



六合目からは、名物のお馬さんと一緒。



13:03五合目登山口まで戻って来ました!



五合目レストハウスの広場は、登山客、観光客、テレビの取材陣まで入り混じって大賑わい!



インフォメーションセンターに、朝9時頃の山頂のコンディションが掲示されていました。
あれだけのガスガスだもの、湿度100%になりますって。



その後は車道をテクテクと。



あれー?もしや山頂のガスが抜けてるのかい?
下山すると眺望が良くなる「山のあるある」でした。


初めて歩いた富士山は、整備された登山道、点在する山小屋、インターナショナルな客層、

その全てがとても楽しかった!

次に来るときは、風のおとなしい日に!そして、お鉢巡りをしたいなぁー。