
平地では真夏の暑さだった土日は、静かな苔と水の森・北八ヶ岳をノンビリ散策してきました。今回はなんと本沢温泉の山小屋に二食付きで宿泊してしまうという贅沢バージョンです。
なぜ二食付きの小屋泊まりにしたかといいますと、テント泊だと露天風呂・内湯ともに入浴の度に料金を支払わなくてはならない事と、荷を軽くしてノンビリ散策してみたかった事、そしてなにより本沢温泉での宿泊がどんな感じか知りたかったからです。
いやー、ヨカッタですよ、本沢温泉も北八ヶ岳の森も。ゴールデンウィークと開山祭との隙間で天気の良い週末にもかかわらず出会う人はほとんどなく、露天風呂も朝夕ともにたっぷり貸し切り満喫、静か過ぎるほどの二日間でリフレッシュできました。
本日は稲子湯の近くにある「みどり池入口」からスタートです。ゲートの手前が駐車スペースになっていて、登山届も用意されています。ただし駐車スペースにトイレはないので、事前に済ませておく必要があります。
5月20日(土)
5:00ゲート前の駐車スペース到着。「天気の良い土曜日だし大人気の八ヶ岳だから、さぞや大賑わいかな」と思っていたら・・先客は2台だけ。その後も車は来る気配はなく、唯一稲子湯から送迎されたハイカーさんが独り降りただけ。寂しいっっ~。
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しばらくは初夏の爽やかな林の中をノンビリ歩きます。

足元にはかわいらしい花がチラホラと。
さすが鳥の多い北八ヶ岳、周囲では様々な鳥たちの鳴き声が響き渡っていました。

6:30沢沿いに開けた「こまどり沢」に到着しました。ここで先ほどの稲子湯からの送迎ハイカーさんがポツンと座っていました。様子からすると、おそらくは山歩きというより鳥の観察かな。この「こまどり沢」では名前の通りコマドリのサエズリが「トゥルルルルルルーーッッッ」と森の中を響き渡っています。しかも往路のみならず復路でもピンポイントで鳴いていました。

更にノンビリと森の中を歩きます。

この辺りから北八ヶ岳名物の苔がチラホラと増えはじめました。
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そして、このコースでの楽しみのひとつ・・・

みどり池です!

人の姿はなくシーンと静まる静寂の中、ときおり小鳥の鳴き声だけが響く夢のような池です。

風もなく鏡のように美しい湖面をトンボや鳥が行き交います。湖面の向こうには天狗岳の荒々しい姿が見えました。

湖畔には木造の小さな「しらびそ小屋」が建っていましたが、まだ朝早いからか閉まっていました。小屋の外には餌台があり、リスが食事中。そして鳥達も次々とやってきます。

しばし湖畔の美しい景色とリスと鳥達を眺めた後は再び先へ進みます。

ここから先、水と緑と苔の織り成す童話世界のような森が続きます。

これは雪どけ水でしょうか?

とても澄んで綺麗でした。

そしてここから先の苔も凄いんです。

朝の光に照らされて、

あちこちで苔が輝いています。

苔と植物の美しさにつかまり足が止まってばかり、

全然前に進めなくなりました。

苔の登山道を登りきると目の前が開けた森になり、
8:05本沢入口からの登山道と合流します。こちらの道は一瞬「車道かな?」と思ってしまったほど綺麗に整備されていました。ここまでくれば本沢温泉まではあと少しです。
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ここからすぐに本沢温泉のテント場です。テント場は、まずまずの広さがあり張りやすそうでした。
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8:17本沢温泉に着きました。
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夏沢峠方面への登山道の途中から分岐を野天風呂へ

石楠花の小道に入り

ガレ場に沿って進むと・・・

ありました!ガレ場の先にポツンと野天風呂が!

これからまだ山行が続くので「見学のみ」ですが、どれどれ?どんなだか、蓋を開けて見てみましょうかね。

・・・・・・?

!!!

あれーーーーーーっっ!?気が付いたら浸かってました。温泉の誘惑に負けました。

目の前には硫黄岳がそびえる絶景風呂です。分析表には40.8℃とありましたが、42℃はありました。この湯温だとぬるいどころか、人によっては熱いと思います。まぁ、このテの自然湧出は気候などにより変動しますからね。湯加減絶妙の絶景風呂を貸切で、もぅ最高ーー!(これからまだ山行が続くというのに)すっかり長湯をしてしまいました。
→つづく