はしご湯別館

はしご湯のすすめは引っ越しました

下風呂と津軽の年末年始1・下風呂温泉の年越しと寒立馬

2006年01月04日 | 《温泉たび》青森


年末年始は贅沢にも青森県下風呂と津軽の二本立てで過ごしました。
実は冬の下風呂温泉が憧れだったんですよー。むちゃくちゃ楽しみです。


05年12月30日(金)

朝、新幹線にてビューンと「八戸」へ。自家用車移動&車中泊の多いケチケチ我家も、
さすがに冬の下北半島となると自走は候補にすらあがらず。
新幹線利用は高くつくけれど時間節約には絶大な効果ありなのだ~。
そして何より体力的にも楽々。



途中で見えた車窓の雪景色。綺麗だのぅ。


八戸にてレンタカーを借り、先ずは一番風呂目指して東八甲田温泉へ。
うむむむーーっっ、熱めの湯が身に染みるぅぅぅっっ。
冬の温泉は、熱いくらいが丁度良いのです。


さぁいよいよ下風呂温泉目指してGO。道路はキッチリ雪景色。原野も街も雪景色。
除雪はしかりされていて比較的走りやすいです。


・・・・そして、


いよいよ・・



下風呂温泉到着!


冬の下風呂温泉は観光客の姿もほとんどなく、



夜ともなると、濃紺の凛とした夜空に拍子木の音だけがカチィーンカチィーンと響く、
どこかもの悲しくなるような、思い描いていた通りの郷愁漂う静かな海峡の村でした。

下風呂温泉は、夏もよいですが、断然冬が素晴らしいです。


この日の宿泊は北明館です。こぢんまりした民宿ですが、海の幸てんこ盛りの食事が凄い!
そして何より、ひとりで切り盛りする女将さんのマシンガントークが凄かった。

初対面時から(これは月岡温泉熊堂屋の女将クラスの大物だゾ)と感じつつも、
初日のトークはまだまだ序の口だったようで、翌朝ついに本領発揮、
朝食時は私の真横に陣取り「食事は後でいいから話しを聞いてよ」と
マシンガン打ちまくりでした。いやー、なかなかの個性女将でした。


05年12月31日(土)


朝から小雪の舞い散る中を、冬の寒立馬を見に尻屋崎へ行ってみました。
夏の寒立馬は既に見ているものの、やっぱり名前からして冬に見てみたい。


冬は夏場の灯台方面とは別の「アタカ」という場所に馬達はいます。



灯台方面へ向かうゲートはこの通り、通行止めです。
看板に冬の放牧地「アタカ」の場所が記されているので、迷う事はありませんでした。



アタカに着くと・・・いました、いました。海に面した広い雪原に馬達がいます。



そして案の定というか・・やっぱり・・というか、



大晦日にわざわざ寒立馬を見に来るもの好きは少ないようで、
広い原野に馬と我家だけという・・。



寒立馬くん達は、積雪の中ジッと耐え忍ぶように立っているのかと思ったけれど
呑気そうにホケ~ッと過ごしていました。



前足で器用に雪をほじくり、



草の根を食みながら。



のどかな、とてものどかな冬の寒立馬です。


帰りは、隠れかっぱに寄ってみました。



湯加減絶妙。最高の雪見風呂です。なんて贅沢なひとときでしょうか。




寒立馬と遊んだ後は再び下風呂温泉へと戻って来ました。


この日の宿泊は「かどや旅館」です。
新湯共同浴場のすぐ近くに位置し、こちらも海の幸満載の食事をいただけました。


そして、いよいよ楽しみにしていた下風呂温泉での年越しです。


下風呂では昔より続く行いとして、元旦の共同浴場無料開放というものがあります。



大晦日は夕方6時で二箇所の共同浴場は一度閉じられ、



そして新年を迎える零時に再び開かれ、そのまま元旦は無料開放されるのです。


宿で出された年越し蕎麦をすすりながら紅白なんぞを観つつ・・
やがて静かに年越しを迎えました。



零時を過ぎた頃、静かな温泉街に初詣へ向かう人々の声が聞こえてきます。



下風呂温泉では、大湯共同浴場の裏手にある稲荷神社にて初詣をするようです。



そして、そのまま大湯で2006年の初湯に浸かります。
初詣で冷えた体に染みるー。

この日は下風呂の年越しをテレビ東京が撮影に来ていました。
年越しの下風呂温泉を撮影とは、さすがテレビ東京もお目が高い。



夜明け前の新湯にも浸かってみました。



誰もいない脱衣所に赤々とストーブだけが灯ります。


あまりに幻想的で厳かな気分になった夜明けの新湯です。
この時の光景、泣けるような郷愁は、たぶん一生忘れません。


→つづく


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