二ノ宮知子さんの「天才ファミリー・カンパニー」。夏木和幸がカッコいい。高校生で家買うとは。義弟も海外とびまわり素晴らしい。あいりにも経済を理解した稼げる子になって欲しい。
セルマ・ラーゲルレーフの「ニルスのふしぎな旅」。ノーベル賞作家の大江健三郎さんがハックルベリィ・フィンとニルス・ホルゲルソンが好きとのことでセルマの家も訪ねたらしい(写真)。スウェーデンの南の外れのスコーネ県のベンメンヘイという村にいたずらっ子のニルス・ホルゲルソンがいました。ある日、勉強するからと教会行きを断り家で居眠りしていると音がして目が覚めます。鏡を見ると、おじいさんのトムテ(小人)が長持ちからブラウスを出そうとしていたのでトムテを網で捕まえました。トムテはニルスの頬をぴしゃりとします。すると周囲のすべてが大きく見えます。鏡をみるとトムテではなく小さなニルスがうつっていました。外に出ると、ガンに誘われて旅に出ようとしたガチョウのモルテンを見つけて止めようとするが小人だから首につかまったまま飛んでいってしまう。ガンのアッカ隊長は人間は仲間に入れないと言うが、リスを助け、キツネに狙われたガンを助け、認められる。アッカはトムテを探して魔法をといてくれるなけとになっ
たが、ニルスは皆と旅を続けたがります。次はグリンミンゲ城が灰色ネズミに占領されたときに元々の住人の黒ネズミを助け、ニルスはハーメルンの笛吹男のように笛で灰色ネズミを城の外へ連れ出します。お礼に黒ネズミの友人のコウノトリのエルメンリークは鶴のダンスを見に連れていってくれ、休戦ルールを無視したキツネがキツネのボスに耳を食われたりします。更にモルテンが可愛いガンのドンフィンに出会い、ニルスはドンフィンの脱臼を治してやり、ドンフィンも仲間入り。次は羊の島でキツネたちから羊やガンを守りました。助けられなかったけれど100年に一度一時間しか海上に出ない町ビネタや、囮にされた野ガモのヤッローを助けたり、アッカが以前育てた親がいなくなったワシのゴルゴが人間に捕まっていたのを助けてラップランドのアッカにあわせてもらったり、アッカの群れに赤ちゃんがたくさん生まれたり、ニルスが群れからはぐれた時にアッカの仲良しのカラスのバタキーに助けられたり、 スコーネに戻るとモルテンが母に殺されたら人間に戻れると言われながらもモルテンをかばったニルスが人間に戻る。スウェーデンの地理や風土、鳥の生態が学べて良い作品です。長編。スウェーデン語の絵本があるので、日本語版は手放すことにしました。
奥田英朗さんの「サウスバウンド」。屁理屈の好きな変わり者の上原一郎。督促にきた役所の人を押し売りだから帰れ、死んだから香典くれ、と言ったり、年金は国民の義務と言われれば、俺はそんな法律認めてないしのたれ死にしたいと主張。税金は国民の義務だと言われたら「じゃあ国民やめた」「人を勝手に国民に仕立てて税をむしり取るなんて冗談じゃない」。君が代斉唱や修学旅行の値段などにも文句をつける。実際にいたらちょっとめんどくさいヤツだけど、割とみんなも思うけど言わないことを言うのが面白い。沖縄に移住を決めたとたんテレビもカーテンも布団も座布団も自転車も、家財すべてを売り払ういさぎよさはうらやましい。でも現在だと全部売っても50万にはならないかな(笑)電気を引かず発電機頼りとか困ったちゃんなパパが西表島ではかっこよく自由に見えるから不思議だ。しかも最後は、警察に終われたからとはいえ小学生の我が子を置いてきぼりに夫婦でパイパティローマに移住するだなんて破天荒すぎ(笑)でも税金や年金払わ
ないくせに面倒みろとか言わず、のたれ死のうとも勝手にさせてくれという意志ならなかなか良い。生まれる国か時代を間違えたような主人公パパでした。学べるところも多いので、娘には読んで欲しい。
田中芳樹さんの「創竜伝」。残念ながら未完ですが、警察や政府や銀行なんか簡単に信用しちゃいけないということとか、細かい言葉の使い分け、古代の本などの知識が豊富でおすすめ。あいりには、明らかに危険な原発を政治屋(政治家ではない)が政治献金や裏金のために安全だよっていったからってそのまま信じるバカには育てたくない。
阿刀田高さんの「コーランを知っていますか」。「旧約聖書を知っていますか」。「新約聖書を知っていますか」。分かりやすくてなかなか面白い。クリスチャンやモスリムではなくてもとりあえず読んで娘にも勉強して欲しい。
樺旦純さんの「心の底が読める心理学ノート」。悪くないけど普通。
三才ブックスの「萌える英単語 もえたん」。文を見て、マリアさまが見てる(スールとか書いてるし)とか千と千尋だとかジョジョだとか(頭にCD入れて能力を手にいれるとか)ヤマトにルパンにワンピースと笑える。
村越正則さんの「常識として知っておきたい ものの数え方」。魚が一尾とか日本茶が一服とか酒が一献とかは分かると思うけど、袴ひと腰とか便器ひと据えとか羊羮ひと棹(さお)とかあまりつかわない単位が面白い。あと犬は中型までは匹、大型は頭だけど、中型でも警察犬や盲導犬は頭と数えるのも面白い。あと地震などの災害は同一地域なら回、異なる地域なら件と数える、など使い分けも面白い。でもクイズ形式なのはいまいちかな。
森荷葉さんの「和風えれがんとマナー講座」。分かりやすい言葉で簡単に和のマナーが書いてありおすすめ。四季の手紙の挨拶や四季の和菓子や旬の食べ物などなど、知識もたくさん。
ナディーヌ・ロスチャイルド著で伊藤緋紗子さん訳の「ロスチャイルド家の上流マナーブック」。ドレスコードやジュエリーのマナーの話などいろいろですね。日本のお嬢さまと違って西洋のお嬢さんは香水を結構使います。割に普通のマナーが書いてあります。
蛇蔵&海野凪子さんの「日本人の知らない日本語」「2」。ドラマはいまいちだったけど原作マンガは面白い。恥ずかしい日本語を使わないように勉強して欲しい。冷めると冷えるの違いや、年齢は歳が正式とかガードレールの袖ビームとか数えかたなんかは当然知っていて欲しい。手袋の数えかたが一双(いっそう)、便器は一据(ひとすえ)、など助数詞は面白い。米仏中などテストの○は間違いな国が多い(正解はチョンとチェックする)とかモンゴル語は左から右下への縦書き、アラブ語は右から左、ヒエログリフは絵の頭を見て顔から後ろに読んだりするなど豆知識が面白い。中国語で鮪はチョウザメ、鮭はフグのことだとか、各国の事情も分かります。2だと太陽の色が日本やロシアは赤だけどイギリスは黄色、中国は黄色か白、アメリカは黄色か金、エジプトは金、というのも面白い。エッチな映画も日本ならピンク映画、アメリカではblue film、中国では黄色電影、スペインではcine verdeなど様々な色で表すのも面白い。
あとはおみくじの順番(大吉、中吉、小吉、吉、末吉、凶、大凶)など日本人もあやふやになりがちなものがありますね。日本語教師って面白そう。
三橋健さんの「神社のしくみと慣習・作法」。神道じゃないけど知識としては良いと思います。
堀井令以知さんの「お公家さんの日本語」、野火迅さんの「使ってみたい武士の日本語」もなかなか面白い。
中公文庫編集部編の「ワインに凝る」。参考に目くらいは通したら良いと思う。
安能務訳の「封神演義」。講談社文庫がオススメ。上中下巻まであります。SFみたいな古い中国の著者不明の物語だが面白い。登場人物の多くが神や仙人や道士としてあがめられている。秘密兵器やミサイルやレーダー、細菌兵器まで出てくる。人造人間みたいなものだけど生まれ変わりまでするナタク(口へんに那と托を口へんにした字)がろくでもない暴れん坊ですが、名前は私は気に入ってます。
荒木飛呂彦さんの「ジョジョの奇妙な冒険」。誇りと不屈の根性を学んで欲しい。頭脳戦もあるし。
ヴェルヌの「十五少年漂流記」。万一漂流したら参考にして欲しい。
桜庭一樹さんの「GOSICK」。ヴィクトリカの少女探偵ぶりがホームズみたいで素敵。勉強にもなりそう。
アンネ・フランクの「アンネの日記」。文春文庫で買いました。惨めだがアンネが明るく書くことで読みやすい。戦争や人種差別なんて愚かなことだと娘には学んで欲しい。隠れ家生活が始まる前の気楽なところから書かれているから落差が切ない。隠れ家で安心して住めてなんて幸せなんでしょう、というけなげなことも書いてあります。3家族同居は大変ですね。最初バカにしていたペーターとも恋愛っぽくなるし相手が一人しかいないと恋愛しやすくなるのかしら。アンネの隠れ家はアムステルダムで見に行きましたが、実はアンネのパパの仕事場だったんです。一年以上も隠れ家で暮らし、母はアウシュビッツで病死、ファン・ダーン氏はガス室送り、姉マーゴットはベルゼンで病死、アンネも数日後にベルゼンで病死。悲しい歴史です。ただ、アンネに欠点をこきおろされた他の二家族はかわいそう。
菅原万美さんの「お嬢様ルール入門」。文庫の表紙は可愛かった。フランスマナーがメインで書かれています。招待時間から15分くらい遅れて行けとか。これは国によるので微妙かな(笑)ローマの休日のモデルのバルベリーニ王女主宰の通訳つきマナー教室に参加した話もかかれていますが、王女の美しさを保つ方法の一つはタバコではないかという個人的感想まで書かれていますが根拠もなくこんな感想書かないで欲しい。タバコはビタミンCを壊すし血行を悪くするからむしろ肌が汚くなります。禁煙して肌が明るくなった女性もたくさん見ていますが、全くのウソです。全体には読みやすくマナーの参考になりますが。この著者は内容を読むと、もともとお嬢様ではないけれどお金出してあちこち学んで、そのうちにマナーを教える立場にまわったようでした。
ティエリ・マントゥの「フランス上流階級BCBG」。BCBG(ベーセーベージェー)のマナーや良い店の住所や学校や服装やマナー、持つべき本や聞くべき音楽が書かれています。参考にはなりますが、そんなにマナーにがんじがらめにならなくても良いと思います。参考として子供には読ませたいけれど。
エレナ・ポーターの「少女パレアナ」。牧師と結婚したジェニーが妹PollyとAnnaの名前からパレアナと名付けた娘が両親の死後パレーおばさんに引き取られるが、いつも何でも喜ぶゲームをして、意地悪でかたくななパレーの心を変えていく。パレアナはみんなを良い人と信じ込んで誉めるので、みんなもそうありたいという理想の姿に近づくんですね。感動作で、今月も読み直して交通事故のあたりは5か所くらい泣けました。涙が本当にポロリでした。素晴らしい本だから娘にもぜひ読ませたいです。
エレナ・ポーターの「パレアナの青春」。原題のPollyanna Grows Upの通りで後半は20歳を越えたパレアナの恋のお話。ドクター・チルトンに不幸がありパレアナとパレーは貧乏になるが希望と喜びに満ちた人生をやはり送ることに。ただ、うまいこと登場人物どうしで結婚が3組、本当の甥の正体が分かり、まるで韓流ドラマのような都合良さなので、私はやはり一作目が好きです。
マット・デイモン&ベン・アフレックの「グッド・ウィル・ハンティング」。MITの教授以上に賢く、フィールズ賞を取れそうなくらい優秀な孤児のウィル・ハンティングが、清掃員をして才能を隠しているのですが、欠点を見せるのが怖くて恋愛にも臆病だったが、数学教授と精神科医の助力で成長していく。ウィル役のマットが実はハーバードで英文学やっていたのが意外。ウィル役のセリフで知識を暗記するだけで意志のないハーバードの学生に「公立図書館で延滞料1.5ドルでまかなえたはずの教育に15万ドルもかけている」と言うセリフが心に響きました。ウィルのセリフはかなり長くてよく覚えたものですね。恋人が上流階級でハーバード学生で、ウィルが下層階級なのがコントラストになって面白い。就職するには学歴があるほうが楽だが、学歴でなく知識なら学ぶ気があれば安く学べるのだというエピソードは子供にも、そこらへんの生活保護にも学んで欲しい。愛育社のシナリオ対訳で買ったら英語と日本語両方で完全に文字化されていて良かった。
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