図書館に対馬江島氏の史料を探しに行きましたら、「都道府県別姓氏家紋大事典」 千鹿野 茂(著)が目につきましたので、前回の家紋つながりで、九州各県の江島姓のお家の家紋をご紹介します。
家紋は様々な事情で変わる事がありますので、江島姓であってもお家の家紋とは違う事もあります。
家紋の画像は事典の掲載家紋とは違います。名称は同じでも細部のデザインが違っている場合もありますので、ご了承ください。
■福岡県
福岡県=筑前、筑後、豊前と考えた方が良いようです。
江島(えじま) 筑後高木氏族 丸に四ツ目
註:「丸に四ツ目」と言う名称の場合、平四ツ目(上)と隅立四ツ目(下)の両者を指す場合がありますので両方を掲載します。 都道府県別姓氏家紋大事典では隅立を採用しています。
江島(えじま) 豊前藤原氏族 丸に四方木瓜
※「応仁(1467~1469)の頃、豊前国田川郡の豪族に江島義貞という者あり」という記録が有ります。
筑後高木氏族の分かれなのでしょうか。詳細は不明です。
■佐賀県
江島(えじま) 筑後高木氏族 丸に違い鷹の羽
江島(えじま) 筑後高木氏族 丸に抱き茗荷(みょうが)
江島(えしま) 豊前の名族 九曜
※しの文字に濁点がありません。
■長崎県
壱岐、対馬も入ります。
江島(えじま) 筑後高木氏族 丸に四ツ目
註:「丸に四ツ目」と言う名称の場合、平四ツ目(上)と隅立四ツ目(下)の両者を指す場合がありますので両方を掲載します。 都道府県別姓氏家紋大事典では隅立を採用しています。
江島(えじま) 筑後高木氏族 丸に違い鷹の羽
江島(えじま) 筑後高木氏族 丸に木瓜
■大分県
江島(えじま) 筑後藤原氏族 丸に違い鷹の羽
大分県(大分、別府、臼杵、佐伯、竹田)との調査区域の別表記がありますから、宇佐(豊前)は除外されているようです。大分県=豊後国と考えた方が良いかもしれません。
日田あたりにも江島姓が多いのですが、ルーツは筑後藤原氏族なのでしょうか?
それとも・・・
日田に纏わる興味深い資料もありますので、その話は機会を改めてご紹介します。
■熊本県
江島(えじま) 筑後高木氏族 丸に違い鷹の羽
江島(えしま) 豊前の名族 九曜
※しの文字は濁点がありません。
■宮崎県
江島(えじま) 筑後高木氏族 丸に違い鷹の羽
■鹿児島県
該当なし
★筑後高木氏族=筑後藤原氏族=豊前藤原氏族。三氏は同族と考えて良いかと思います。
★宇佐の江島氏は宇佐神宮の官人栗田氏が御家人となり、元弘年間に栗田基弘が足利尊氏に従い、江嶋基貞と名乗りを変えたのが始まりのようです。
★「豊前の名族」とは宇佐大宮司、宇佐公建の子、公綱が戦国期に宇佐の江島氏を相続した、宇佐姓江島氏を指しているのか、この本には具体的な説明はありません。
ちなみに宇佐国造後裔の宇佐氏の家紋は「丸に下り藤に三つ巴」です。
★肥後細川藩の分限帳には江島姓の家臣名が多数見られます。
九曜紋は細川藩と関係があった事が伺えますが、細川ゆかりの家紋を持つ一族が佐賀県にいらっしゃるという事は、明治期以降に熊本から佐賀に移動があったという事なのでしょうか。
註:細川家は当初「九曜紋」でしたが、途中から「離れ九曜紋」に代えています
九州全県の江島姓の家紋を比較してみると、筑後高木氏族=筑後江島氏が思っていた以上に、広範囲に拡がっていることが分かりました。今後の調査研究が面白くなりそうです。
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情報有難うございます。
次回、善光寺を訪れる時は、叔父様のお店とお勧めの蕎麦屋さんに行ってみます。楽しみです。
HPの情報も有難うございます。今後の参考にさせて頂きます。
さて、「都道府県別姓氏家紋大事典」で調べた、山梨と長野の藤巻姓の家紋と氏族名を書いておきます。
●山梨県:
1.丸に下り藤 藤原秀郷流
2.丸に片喰 清和源氏義光流
3.丸に五三桐 清和源氏義光流
●長野県
1.丸に上がり藤 藤原秀郷流
既にご存知かもしれませんがご参考までに。
子どものころ、藤をひっくり返す先祖はよほどのへそ曲がりと思ってましたが、
主家や本家への遠慮から家紋を逆さまにすることもあったそうですね。
以前に武田氏から上杉氏に主君替えした藤巻氏のことを記しましたが、
新潟から流れてきた先祖を考えるに、新潟に上り藤の藤巻が多そうな気がします。
主君替えの藤巻氏については叔父から聞いた話だけで裏付けを得る作業をしておりませんが、
インターネットで拾えるほどの名将でないことは確かなようです(笑