・朝顔/昼顔/夕顔Morning glory/Bindweed/Bbottle gourd・Calabashあさがお/ひるがお/ゆうがお
朝顔・昼顔・夕顔さらに夜顔Moonflowerがありました。花の咲く時間によって名前が付けられたようですね。
これらの花は一日だけ咲く花で咲いたその日のうちにしぼんでしまう花々です。一日花といわれ朝顔・昼顔・夕顔・夜顔は、それぞれに名前の由来は開花する時間帯が異なることにあります。
朝顔:ヒルガオ科サツマイモ属の一年草で早朝〜午前中に漏斗状に咲きます。
秋に咲く西洋朝顔は午後3時頃まで開花といいます。
昼顔:ヒルガオ科ヒルガオ属の多年草で朝〜夕方まで昼になっても萎(しぼ)まず咲いています。主に薄いピンク色の漏斗状の花です。
日本原産の在来種で、日本全国の日当たりの良い野原や道端などに雑草として自生しています。
奈良時代末期に朝顔が渡来してから、朝顔に対する呼び名として昼顔と名付けられたという説があります。
夕顔:ウリ科ユウガオ属の一年生、夕方〜翌日の朝まで咲いてます。縮れた5枚の白い花です。ウリ科の植物で、初秋の果実はかんぴょうの原料になります。およその開花の時期により朝顔、昼顔、夜顔に対してつけられた名前のようです。
夜顔:ヒルガオ科サツマイモ属一年草ないし多年草です。夕方〜翌朝まで咲いています。ユウガオという地域もありますが標準和名のユウガオはウリ科です。主に白色の漏斗状の花が咲いていますが小ぶりで花の中心が赤色のもあるようです。日本には明治の始め頃に渡来し、観賞用としての栽培ですが若葉は茹でて食用とすることが可能です。種子は下剤としています。
ウリ科の夕顔以外の3種はいずれも、分類学上はヒルガオ科に属する草本で、なかでも朝顔はサツマイモと同じサツマイモ属に属しています。サツマイモの花は小さな朝顔みたいですが、薄いピンク色をしているものがほとんどです。熱帯、亜熱帯ではよく開花して結実しますが、我が国では沖縄県を除いて通常の条件では開花しません。条件によっては開花することもあります。
開花時期、花の時間によって花の顔を観せていたことから名前が付けられたのですが、学問的系統的には、ユウガオだけはウリ科でした。ヒルガオ科とウリ科を比べてみると
◇ヒルガオ科Convolvulaceae ひるがおか
被子植物Angiosperms、真正双子葉類Eudicots、キク上類 Superasterids、キク類Asteridshs、シソ類Lamiids I、ナス目Solanales、ヒルガオ科Convolvulaceae、
熱帯・亜熱帯を中心に世界的に約50属1200種、日本には5属10種程度分布。いわゆるアサガオ形になり1日でしぼむものが多い。果実はさく果または液果で、胚乳のない種子を含む。ヒルガオ、サツマイモ、ヨウサイの類がある。
◇ウリ科Cucurbitaceae,Gourd family うりか
植物界Plantae、被子植物Angiosperms、真正双子葉類Eudicots、コア真正双子葉類Core eudicots、バラ類Rosids、マメ類Fabids、ウリ目Cucurbitales、ウリ科としてAPG体系ではウリ目とする。雌雄同株で雌雄異花、主に雌雄同株だが、中には単性花で雄花と雌花、2種類の花がある雌雄異株もある。世界のほぼ全域に約 110属1000種ほどが知られ特に熱帯地方に多い。日本には5属10種が野生する。ラカンカ、キカラスウリなど、果実や塊根を生薬として用いる種もある。ククルビタシンは、ウリ科植物に特有の成分としている。きゅうり、とうがん、ゆうがお、すいか、かぼちゃ、ひょうたん、へちま、にがうり(ゴーヤ)、しろうり、はやとうり、金糸ウリ、めろん、アマチャヅル、羅漢果(ラカンカ)、ズッキーニ、キワノなどがある。
被子植物の多くは雌雄同株(しゆうどうかぶ)でヒルガオ科、ウリ科ともに雌雄同株ですが、ウリ科の一部には、雌雄異花も存在しているようです。先祖を辿(たど)ると共に双子葉類でヒルガオ科はキク類、ウリ科はバラ類と、とても似つかわしくない。やがて変革を経て変化していったようです。
ずいぶん遠い親戚でした。
ヒルガオ科(ナス目)とウリ科(ウリ目)、似ているようにみえるけどずいぶん遠い親戚のようですね。
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