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1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[◎人参]食生活について語ろう

2022年10月02日 | 美容ダイエット

                     
🥕人参Carrot にんじん
  ニンジンは通年産地を別にしながら出荷が行われ店頭に並びます。地物では春夏にんじんの旬は4~6月で、冬にんじんは秋から冬にかけてを旬としています。 一般に流通の多くは西洋系の5寸人参(向陽2号)といわれます。 
季節変動の大きいのはカロテンとビタミンCですが、人参のビタミンCは給源としては微量で、問題視しなくてもいいぐらいです。収穫の時期により、カロテンは夏から秋に高値になります。ミネラルは、全体の傾向として、年間の含有量の変動は少ないようです。土壌から成分の影響が大きいミネラル類と、太陽からの光合成の影響を受けているビタミン類との違いからくるものと考えられます。
年中出回る人参はセリ科、ヨーロッパ原産です。
2年草で日本には伝わったのは16世紀末頃中国から細長いアジア型の今に言う金時人参が持ち込まれています。
古来に、日本ではニンジン(人参)とはオタネニンジン(朝鮮人参)を指す語であったのですが、19世紀に西洋から現在に見る野菜の蔬菜としているニンジンCarrot が入ると、人参は現在に店頭に多く見られるニンジンを指すことになり、オタネニンジンは区別して朝鮮人参・高麗人参などと呼ばれています。現在一般にいう人参は中国では胡蘿蔔(こらふ・こらふく)といい西域(胡国)から渡来した外来の野菜ということになります。蘿蔔(らふ)とは「すずしろ」でダイコンの古名のことです。
栽培種はアフガニスタン起源として、10世紀にヨーロッパにもたらされたものは後の西洋系ニンジンとなり、13世紀に中国にもたらされたもので東洋系ニンジンとなったいきさつがあります。日本には、最初に17世紀頃東洋系が入いり、後に19世紀の明治時代に米国経由で西洋系を導入しています。野生種のノラニンジンは、南西アジア・地中海沿岸・北アメリカに分布しています。日本では西日本に主に見られますが、栽培品からの野生化のようです。中国では、ノラニンジンの果実を鶴蝨(かくしつ,heshi。南鶴蝨)と呼び、薬用にしています。

最近は、三寸~五寸人参と呼ばれる10~15cm程度の西洋系が扱いやすく大部分を占めます。 北海道、関東、関西を主産地とし6、7月に種まきし11月頃収穫するのが品質がよく旬ですが年中出回ります。 総入荷量は、主に北海道(30%)、千葉県、徳島県などで2018年(平成30年度)512,500トンでした。 単独で用いることが少なく、他の野菜と組んで使われています。人参中のアスコルビナーゼが大根おろしと1/6程度混ざっただけでビタミンCが80%以上も失われますがを加えることによってpH(酸、アルカリ度)の調整され損失が防げます。 
2013年に失活と見えたビタミンCは、実際は酵素作用によって還元型ビタミンCから酸化型ビタミンCに変異しただけで、実際には酸化型に変わったビタミンCは体内で還元型に戻るという可逆的性質を持っていることが分かり今日では生理作用も還元型と同等であることを明らかにしているようです。

根が金平ゴボウ、紅白なます、つけあわせのグラッセ、サラダ、漬物、スープ、煮物、揚げ物、酢のもの、炒め物、葉が揚げ物、和え物と、🧅たまねぎ、🥔じゃがいもと並んで毎日の食卓に登場しています。 
カロテンCarotene(ドイツ語Carotine:カロチン)のもとになった言葉はニンジンの英語であるキャロットCarrotからです。 特長は緑黄色野菜の中でもカロテン(β-カロテン当量8600μg)、ビタミンA(レチノール当量:720μg)を最も多く含みます。ほうれん草ではカロテン4,200μg(V.A700μg)です。 そのまま生では人参の吸収率は10~30%程度です。もみじおろし20%、塩茹で50%、ソテー80%で油と一緒にすることで吸収率が50%以上とよくなります。 人参の皮、葉を乾燥させお茶にして飲むことによって眼精疲労の回復がみられたとの報告があります。カロテンに粘膜の乾燥を防ぎ、細菌感染に対する抵抗力を高め、かぜの予防、さらに抗がん作用があることを明らかにしています。 色素成分は、αカロテン30%、βカロテン60%、γカロテン、ルティンLutein などのカロテノイドで体内で分解してビタミンAとなりプロビタミンAとも呼ばれます。
夏だけの葉物として、京都を中心に関西では人参の葉(レチノール当量:140μg)が出回ります。小指大くらいの根に20センチほど若葉が伸びたものや根の肥大していないものを収穫します。地元で「にんじん菜」「葉にんじん」と呼び、若葉には、ビタミンC22mg%やカルシウム92mg%を多く含みます。風味があり、油炒め、お浸し、和え物に利用しています。
気軽に飲めるヘルシードリンクの流行と相まって、蜂蜜、レモン汁、フルーツとミックスしニンジンジュースは人参嫌いな人にも飲みやすくなっています。近年では人参の青臭さももなく生の人参を用いて作成です。 
京人参(金時人参[レチノール当量:410μg])の赤い色素は主にリコピンによるものです。 2013年頃よりリコピン人参として、2015年には抗酸化作用のあるリコピンをさらに強化させた「こいくれない」が5㎎以上/100gが流通しているようです。 香気成分としてα-ピネンα-Pinene、リナロールLinalool、酢酸ベンジルBenzyl acetate 、ゲラニオールGeraniol、酢酸ゲラニルGeranyl acetate 、2-sec-ブチル-3-メトキシピラジン2-sec-butyl-3-methoxypyrazineなどを見出しています。 香りの成分で、ピラジンPyrazineが血栓を作りにくくし血液凝固を防ぎ血行をよくします。 

人参100g当たりでエネルギー35kcal、水分89.1g、タンパク質0.7g、脂質0.2g、炭水化物9.3g、灰分0.8g、ナトリウム28mg、カリウム300mg、カルシュウム28mg、マグネシュウム10mg、リン26mg、鉄0.2mg、亜鉛0.2mg、銅0.05mg、マンガン0.12mg、 ビタミンA:720μg(カロテン8500μg)、ビタミンD:(0)、ビタミンE:0.4mg、ビタミンK:17μg、ビタミンB1:0.07mg、ビタミンB2:0.06mg、ナイアシン1.0mg、ビタミンB6:0.10mg、ビタミンB12:(0)μg、葉酸21μg、パントテン酸0.37mg、ビタミンC6mg、食物繊維2.8g(水溶性0.7g・不溶性2.1g)を含みます。 

葉にんじん 葉 生100g当たりでエネルギー16kcal、水分93.5g、タンパク質1.1g、脂質0.2g、炭水化物3.7g、灰分1.1g、ナトリウム31mg、カリウム510mg、カルシュウム92mg、マグネシュウム27mg、リン52mg、鉄0.9mg、亜鉛0.3mg、銅0.04mg、マンガン0.26mg、 ビタミンA:140μg(カロテン1700μg)、ビタミンD:(0)、ビタミンE:1.1mg、ビタミンK:160μg、ビタミンB1:0.06mg、ビタミンB2:0.12mg、ナイアシン1.1mg、ビタミンB6:0.15mg、ビタミンB12:(0)μg、葉酸73μg、パントテン酸0.43mg、ビタミンC22mg、食物繊維2.7g(水溶性0.5g・不溶性2.2g)を含みます。
成人1日ビタミンAの推奨量750μg、上限摂取量3,000μg(3mg)です。
100,000IU(30mg:30,000μg)以上で過剰症の危険性があります。錠剤、カプセルでの濃縮されたものの摂取には注意喚起があり栄養機能食品としての上限が2000IU(600μg)、下限600IU(180μg)を示しています。 日本人におけるビタミンAの主な供給源となっているのは、緑黄色野菜からで50~60%を占めているといわれます。緑黄色野菜 (55.2%) その他の野菜 (5.4%) 果実 (8.1%) 魚介類 (4.3%) 乳類 (5.7%) 卵類 (5.6%) 肉類(8.2%) その他 (7.5%)です。人参100gで720μgです。

人参と馬との関係で日本では「馬の鼻先に人参をぶら下げる」と言いますが、これは日本特有で、走らせるのに甘いものを好むことから安価な餌の人参であることにより定着していったようです。海外では人参ではなく、りんごとか角砂糖 をはじめ、ハチミツを与えられるのが一般的のようです。「馬の鼻先にニンジンをぶら下げて走らせる」という連想が生まれ、やる気を出させるための「褒美」のたとえとしています。ウマに限らず動物は一般に甘味を好む傾向が見られるようです。国によっては食べ慣れていないウマは食べないこともあるとしています。

碧南人参の日は 1月23日です。JAあいち中央碧南(へきなん)人参部会が制定し愛知県碧南市産のニンジン「へきなん美人」をPRしています。
2月3日に沖縄県で「人参の日」消費拡大を目的に2005年に制定しています。にんじんの「に」、漢字の人参の参(さん)の語呂合わせでさらに1カ月後の3月2日は「裏にんじんの日」に制定です。
4月12日を 「徳島県にんじんの日」徳島県にんじん振興協議会で制定です。春にんじんが4月を中心に出荷していることと、「4・1・2:よいにんじん」の語呂合わせにより、平成25年(2013年)2月に日本記念日協会に記念日登録しています。
11月24日は、冬にんじんの日として愛知県名古屋市中区に本社を置くカゴメ株式会社の制定です。「冬にんじん」の旬で11月と、「に(2)んじ(4)ん」と読む語呂合わせからです。にんじんジュース、にんじんの入った野菜果実ミックスジュースなどを飲み健康になってもらうことが目的としています。冬の人参はβ-カロテンが豊富で、甘みも増し人参本来の美味しさが味わえるというのです。
12月12日 「島にんじんの日」沖縄県中城村議会が2018年に伝統的農産物の中でも島野菜のひとつとして普及、消費、継承を目的に制定しています。黄色で細長く、ほのかな甘みと爽やかな香りが特徴といいます。島ニンジンの成分としては、100g当たりエネルギー32kcal、たんぱく質1.1g、脂質0.3g、カリウム427mg、カルシウム39mg、リン46mg、鉄2.3mg、カロテン80μg、ビタミンC 21 mg、食物繊維3.2gです。(平成18年『沖縄の伝統野菜等と食材』p.67 中城商工会 琉球大学教育学部上江洲榮子分析より)としています。
1月12日は、いいにんじんの日で高麗人参が健康に良いことをアピールすることを目的に名品ブランド「正官庄」を製造・販売する株式会社韓国人參公社ジャパンが2012年(平成24年)に制定しています。

日本人では、ビタミンAの給源として1/2程度を緑黄色野菜に頼っています。🥕人参はビタミンA:720μg(カロテン8500μg)/100gで、安価で重要な食材といえるでしょう。

 

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