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1980年以前の中学に家庭科、未必修の男性諸氏に医療従事者を含め必要かも。

[ビタミンA] 食生活について語ろう

2019年11月10日 | 美容ダイエット
◎ビタミンA VitaminA びたみんえー           
  不足することにより夜盲症(鳥目)がよく知られるビタミンAについてです。夜盲症は、薄暗いところで視力が低下し物を見分けることが困難に成ってくる症状です。暗調応(あんちょうのう)、暗順応に対する能力の減退が見られてくるのです。
ビタミンAの最初の酸化物でレチナールとなったあと、網膜の桿体にてオプシン(Opsin)というタンパク質と結合しロドプシン(Rhodopsin視紫紅)との複合体となり光の明暗に関与します。
 1914年、オスボン、メンデル、マッカラム(アメリカ)によってネズミの成長に不可欠の未知の栄養素として肝油、卵黄などから発見し、 脂肪に溶けるものと水にとけるものがあることを明らかにし、それぞれ脂溶性A、水溶性B因子と名付けています。1920年ドラモンドDrummond(イギリス)は、この脂溶性Aのなかに複数のものが含まれることを見いだし、その一つをビタミンA(レチノール)と呼びました。
1931年にスイスのカラーによって結晶を得、炭素20個を持つジテルペン(Diterpene C20H33 脂環式炭化水素)に属し、鎖状構造式の末端に-CH2OHのアルコール基を持つことが明らかにしています。
1937年にクーンにより構造式を合成的に決めています。きわめて不安定な物質ですが近年化学合成し工業的生産が行なわれ、おおくがアセテートとして結晶化しています。
その後このアルコ ールが酸化されたアルデヒドやカルボン酸が生体内において活性化して作用することを解明、同じ生理作用をもつ合成化合物も含め、これらを総称しレチノイド(網膜 Retinaより得られた類似 化合物)と呼ばれます。一般に、ビタミンAという場合にはこのアルコール系( レチノール)のことを指します。
さらに緑黄色野菜に含まれるカロチノイドの中には動物体内でビタミンAに変わる物質が知られビタミンAとしての効力をもつためプロビタミンAとしています。

海水魚肝油VA1 淡水魚肝油VA2 植物プロビタミンA(αβγカロテン・クリプトキサンチン)といい、融点が63~64℃で水に溶けず、アルコールにとけ脂溶性、光と酸素に弱く、酸化されやすいので抗酸化剤を使い安定性を保つようにしています。
植物ではダイズなど豆類に多く含まれまれる酵素リポキシダーゼ(Lipoxidase)によって分解されカロチンオキシダーゼとも呼ばれます。
熱には強く普通の調理の温度では殆ど分解されません。
 カロテンは動植物に存在しています。ビタミンA(レチノールRetinol、ビタミンA1、アクセルフトール、Axerophtolともいう)は動物のみの存在レチノール当量Retinol activity equivalent,RE)をビタミンAとして表しています。
ア(A抗)クセロフトー(xero-phthtalmie乾燥眼炎)ル(olアルコール)は、抗乾燥眼炎アルコールを意味します。
 ビタミンAは、腸から吸収されますが低タンパク質のもとでは悪化、高タンパク質食でビタミンAの消費も高くなります。カロテンでは脂肪一緒にとることによって吸収率が高められますが、ビタミンAそのものの摂取では必ずしも脂肪との摂取で吸収率が高まることはありません。
 体内で肝臓で高級脂肪酸とのエステル(アルコール+有機酸)として貯蔵しています。必要に応じて加水分解されレチノールとなりタンパク質に結合し他の細胞に運搬された後に酸化を受けて作用しています。
血清中の基準量が20~72μg/dlとして示され摂取不足は、血漿内の減少が15~20μg/dl以下で見られます。
体内で利用され不用となったものは、尿、便中に排泄します。
肝臓、緑黄色野菜に多く含み上皮細胞の正常化に必要で成長促進、皮膚粘膜の正常化、抗がん作用を有し、骨・歯の生育にそれぞれに関与しています。
一般に皮膚・神経系・感覚器その他の上皮などの外胚葉(がいはいよう)系組織(一番外側の細胞)に作用しています。粘膜の成分コンドロイチン硫酸の生成、血清・筋肉のたんぱく質の合成に必要な成分でもあります。
 不足すると夜盲症、ドライアイ、皮膚・粘膜の角化、免疫力の低下が起こります。
動物実験でビタミンA欠乏でまず最初に成長が停止し、次第に眼に症状が現れ、徐々に身体の各機能の衰えが見られ、衰弱して細菌に感染しやすくなってきます。
夜盲症は、網膜にビタミンAからつくられるロドプシンという物質が不足することがおもな原因です。
活性化して働くのはビタミンA(レチノール)からの第一の酸化段階であるV.Aアルデヒド (レチナールRetinal)が関与しています。
目の粘膜に対して角膜の乾燥、涙腺の分泌能力が減退して角膜、結膜が乾燥・角化し潰瘍ができる角膜の軟化症を生じてきます。
 目の網膜には、明るい時に働く円錐細胞と、薄暗い時に働く桿状(かんじょう)細胞とがあり、桿状細胞にはロドプシン(Rhodopsin視紫紅)という暗調応に必要なビタミンAのアルデヒドを結合させた紫色の色素たんぱく質が存在しています。
視紫紅(ししこう・ロドプシン)に弱い光が当たる化合物により視神経が刺激されて物が見える仕組みになっています。ロドプシンは、光にあうと脱色し橙色から黄色の視黄レチネンRetinene(V.Aの酸化物)とオプシン(Opsin)のたんぱく質とに分解されていきます。
レチネン(視黄)はロドプシンに戻り、一部が脱水素酵素によってビタミンAに還元され、循環血流に入ります。この反応は可逆的でビタミンAの酸化によってレチネンが供給されています。暗いところでは、再びロドプシン(視紫紅)が作られますがビタミンAが欠乏すればロドプシンが減少することになり物が見えにくくなるということになります。
 皮膚乾燥症としてあげられる皮膚・粘膜の角化は皮膚が乾 き、発疹ができる粘膜の抵抗力が無くなり、脂汗腺機能が減退し角化してきます。目は上皮細胞の乾燥を最も受けやすく、ドライアイ(眼乾燥症)、角膜潰瘍、角膜軟化症を起こし最悪の場合は失明することもあります。
感染症にかかりやすくなり消化器、呼吸器、泌尿器などの粘膜の機能が弱り胃無酸症、口内炎、扁桃腺炎、中耳炎、結核症、肺炎、かぜ、脳出血、その他の病気に罹りやすくなってくるのです。歯のホウロウ質も上皮細胞に属しやはりビタミンAの欠乏により虫歯になりやすくなります。
神経系の障害も報告があります。第二の酸化段階であるV.Aカルボン酸 (レチノイン酸:Retinoic acid)がムコ多糖類の生成促進に関わり細胞の分化や発生、生物の正常な成長促進作用や 皮膚粘膜形成などの作用しています。これらの作用は、遺伝子情報の調節により行われて現在なお研究が進められています。
 生理作用から抗眼乾燥性ビタミン、上皮細胞保護ビタミン、抗感染性ビタミンなどとも機能名で呼ばれることもあります。

  過剰摂取により食欲減退・吐き気・貧血・皮膚発疹・体重減少・頭痛・脱毛・かゆみ・肝障害などの症状があり乳児で15mg/1日で服用後24時間以内で急性障害が見られたといわれます。
特に妊娠初期の過剰摂取で胎児の奇形を誘発するといわれます。また過剰摂取で発ガン性を指摘しています。高濃度の摂取20mg/1日でも肺がん、脳血管疾患の発生率が高くなります。

  抗酸化剤(ビタミンE等)と一緒にとることによって安定、メチオニンに乳化作用がありビタミンAの利用をよくします。水に不溶、不飽和の二重結合が多く酸化されやすく特に光に当たり放置するときわめて不安定になります。
カロテンは抗酸化力、発ガン抑制作用が強く脂肪・胆汁によりカロチンの吸収が高まリ主に肝臓に貯えられています。カロチンではレチノールの消化吸収率の1/3程度となります。日本人におけるビタミンAの主な供給源となっているのは、緑黄色野菜からで50~60%を占めるといいます。緑黄色野菜 (55.2%) その他の野菜 (5.4%) 果実 (8.1%) 魚介類 (4.3%) 乳類 (5.7%) 卵類 (5.6%) 肉類(8.2%) その他 (7.5%)です。

  成人1日の推奨量750μg、上限摂取量3,000μg(3mg)としています。以前はビタミンAはビタミンA効力(国際単位はIU;アイユー)で表していましたが、近年ではビタミンA作用をする量であるレチノール活性当量(μgRAE)で示します。「ビタミンA効力 1IU=レチノール活性当量0.3μgRAE」に相当します。100,000IU(30mg:30,000μg)以上で過剰症の危険性があります。
錠剤、カプセルでの濃縮されたものの摂取には注意を促し栄養機能食品としての上限が2000IU(600μg)、下限600IU(180μg)とし示しています。
100g中でスモークレバー17,000μg、やつめうなぎ8,200μg、うなぎ2400μg、しその葉1,800μg、モロヘイヤ1,700μg、ほたるいか1,500μg、人参🥕760μg、パセリ1,200μg、豚肝臓1,300μg、西洋かぼちゃ660μg、ほうれん草700μg、生ワカメ160μg、みかん170μg、緑茶葉(玉露3,500μg、抹茶4,800μg、煎茶2,200μg:浸出液0)、すいか(赤肉腫)140μg、70μg、牛乳39μg、Tr~63μg、鶏卵150μg(卵白0μg)、ブルーベリー9μg、豚ヒレ肉2μgを含みます。

 ビタミンAの主な給源となっているカロテノイド、カロテン、βーカロテンについては、
カロテノイド
  カロチノイドKarotinoideはドイツ語、英語読みでカロテノイドCarotenoidsとして表されている。多くは、脂溶性、水に不溶の色素で動植物に存在し赤、橙黄色をして、光に不安定、熱に安定しているが酸化しやすく変色、退色されやすい。
今までに600種以上が知られ、ひとつの食品中に数種から20数種混在していて、トマトは、リコピンが80~90%、他のカロテノイド(β、γカロテン、ルテン他数種)10~20%であることから赤色が目立つ。炭素と水素からからなり酸素を含まないカロテン類[βーカロテン(人参🥕🥕、柑橘類、卵黄)、リコピン(トマト、西瓜、) ]と、酸素を含むキサントフィル類[ルテン(緑葉、きゃべつ、トウモロコシ)、アスタキサンチン(鮭、鱒、えび、かに)、カプサンチン(赤ピーマン、唐辛子、パプリカ)]などに分けられる。
脊椎動物の多くは、体内で合成できず、餌によってバター、卵黄の色素に変化がでている。動物の体内でビタミンAに変わることからプロビタミンA(βーカロチン、αーカロチン、βークリプトキサンチン)といわれるものが多い。乳化剤を使用し水溶性として着色料としても使われ、アイスクリーム、バター、ジュース、チーズに利用される。
プロビタミンであるカロテノイドは過剰症がないことが知られビタミンAの摂取としてビタミンAおよびカロテノイドそれぞれから半量づつとることが望ましいとしている。比較的、体内での吸収率が高く、その濃度は予防にも関係しているとして期待される。 

カロテン
    最初人参🥕🥕(carota)の色素から見出された事からcarotene(カロテン)としている。α(あるふぁ:人参、柑橘類、緑葉)、β(べーた:人参、さつま芋、柑橘類、卵黄)、γ(がんま:人参、小豆、柑橘類)、δ(でるた)カロテン、リコピンが知られる。
動植物に存在し橙、黄色の色素のカロテンは、体内で分解されビタミンAになることからプロビタミンAと呼ばれα、β、γのカロテンがその作用を有しプロビタミンAとしている。
脂溶性で吸収率は、生のままだと10~30%が油脂類と一緒に摂取すると50%程度まで高められる。胆汁の分泌が阻害されるとカロテンの吸収も悪くなる。A効力としてβカロチンはα、γのカロテン、クリプトキサンチンの2倍強いといわれ、ビタミンA1と比較してβカロテン1/12、α・γカロテン・クリプトキサンチン1/24程度。
レチノール活性当量(μgRAE)=レチノール(μg)+1/12×β-カロテン(μg)+1/24×α-カロテン(μg)+1/24×β-クリプトキサンチン(μg)+1/24×その他のプロビタミンAカロテノイド(μg)となる。
野菜や果物に含まれているカロテンとビタミンEを組み合わせて取ることで強力な抗酸化力を示し肝臓ガンを予防できることが明らかにしている。 
 
βカロテンCarotene べーたかろてん
  体内でビタミンAに変わる物質のひとつで0.6μg=1IUが白ねずみのビタミンA欠乏症の発症防止できる最低量として定めていた。小腸粘膜のジオキシゲナーゼという酵素によって分解、2分子のビタミンAになる。 水溶性で体内で必要な分だけビタミンAに変換し蓄積され、過剰摂取する心配はないといわれる。そのため、ビタミンAの半分はβ-カロテンやβ-クリプトキサンチンなどから摂取するのがよいとされる。
βカロテンは、過剰摂取で蓄積されると単に皮膚が黄色くなること以外の過剰症を起こさないといわれる。参考としてアメリカのガン研究所は、ガンについての疫学調査結果から、毎日6mgのβ-カロテンを摂取することをすすめている。世界的にビタミンAの供給源の80%は野菜と果物からとなっている。β-カロテン、ビタミンC、Eの不足が肺がん、狭心症、心疾患に陥りやすい。

  目によいとしてビタミンAとともに、ビタミンB群,C,E,βカロテン,ルテイン、亜鉛、たんぱく質、タウリン、コンドロイチン、DHA、アントシアニン系色素などを利用しています。ビタミンAの過剰摂取がよく取り上げられていますが、日本人の成人1日の推奨量750μg、上限摂取量3,000μg(3mg)、平均摂取量は、930μg程度で推奨量を満たしています。青汁が、健康食品として市販されていますが、最近は、微粉末とした抹茶感覚の茶葉があります。
緑茶葉(玉露3,500μg、抹茶4,800μg【100g/700円】、煎茶2,200μg:浸出液0)を含み、一回量4g/20円程度で190~90μg程の摂取ができます。疲れを感じた時には、ご自身の栄養バランスを見直してみることもよいでしょう。


            ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。
 
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