・ビタミンU:VitaminU びたみんゆー
キャベツよりアメリカで1950年に発見しCabaginともいうアミノ酸の一種メチオニンの誘導体の構造を持つビタミン様物質で75mg程度で胃潰瘍修復作用がある。
潰瘍Ulcerの予防因子としてビタミンUとも呼ぶ。化学名で塩化メチルメチオニンスルホニウムクロライド(MMSC:S-methyl methionine sulfonium chloride)といい水溶性で熱に弱く100度で10分の加熱で破壊する。
タンパク質の合成を促進、粘膜再生保護し解毒作用があり胃潰瘍を予防、免疫力を強化、その後肝機能改善に有効であることを確認している。
セリ科やナス科やユリ科の野菜には1〜4mg%、緑茶は乾物量あたり1〜9mg%、アブラナ科の野菜には4〜20mg%含有されていた。アブラナ科野菜中でもクレソン、白菜、キャベツは2〜4mg%と比較的少なく、カリフラワー、🥦ブロッコリー、コールラビ、菜の花は10〜20mg%と多く含有している。野菜以外では青のり、ほしのりについて分析したところ乾物量あたりそれぞれ7mg%、3mg%であった。100gあたりキャベツ350μg、ブロッコリー590μg、セロリー、大根260μg、レタス、アスパラガス400μg、ピーマン180μg、パセリ、青海苔に含む。
ビタミンU含有率は夏どり型で高く、秋どり型で低い傾向にあった。また窒素供給能の高い栽培圃場でビタミンU含有率は高かった。
水にキャベツを長時間水に晒すのは、ビタミンUの損失を招く。ビタミンUは胃の粘膜のムチン層の量を増やすことで粘膜を保護することを示唆している。イソチオシアネード、インドールの発ガン物質の活性を抑制し整腸作用がある。さらに発酵(乳酸菌・糠漬け)で吸収率が上がる。
