新・瘋癲球人日記

野球をこよなく愛する瘋癲球人の日記

八王子八峰(2)

2005年05月23日 | 登山
和田峠を何とか制限時間ギリギリで通過したことで、ペースはますます上がる。
スピードはともかく、気分は幻の漂白民サンカか千日回峰行かといった感じ。
13:53 第5峰 陣馬山に到着


陣馬山のシンボル、白馬像

朝からくもったいた空は青く澄みわたり、天使でも舞い降りてくるのではないかと思うような柔らかな日射しが山頂にそそいでいます。山頂は360度周りが見渡せて大きな開放感を味わえます。
先を急ぐ気持ちも少し和らいで茶屋で「山菜の天ぷら」を買って食べます。ほのかな塩味がきいてさわやかな美味。
ウーン登山はいいぞなんて気持ちに水を差すようにスタッフの声
「2時15分には出てください。次のポイントに間に合いませんよ」
はいはい分かりました。急ぎゃいいんでしょ(苦笑)。
次のポイント、明王峠の制限時間は15時00分。
14:40分過ぎに通過。どんなもんだい20分貯金したぜ。
次のポイントは第6峰でもある景信山。
Mさんの「少しゆっくり行ったほうがいいよ」のアドバイスに従い、自重するも
15:36 景信山を通過。制限時間は16時00分。わずかに貯金を増やします。
少し雨が降ってきました。山の天気は変わりやすいですね。
雨で滑る足元を気にしながら次のポイント、小仏峠を通過。
16:26 第7峰で最後のポイントとなる小仏・城山に到着。
制限時間は17:00ですから34分の貯金。
順調に来てるし、雨足も強くなってきたので少し茶屋で休みます。何年かぶりのラムネでノドを潤します。ビー玉に邪魔されてなかなかうまく飲めずちょっぴりブルーに。
最後の山、高尾山を目の前に見えてきます。手が届きそうなほそ近くに見えてみても当たり前のことながらなかなか着きません。山道の1kmって本当に長い。
17:23 最後の第8峰となる高尾山に到着
山頂は雨のせいもあって学生風のグループがいるだけ。雨は粒がどんどん大きくなってきています。
スタッフから
「お疲れさま。あとは下るだけですよ」
の激励の声。疲れた体に最後のひとムチを入れます。
もっともポピュラーな1号路を下るよう指定されています。ひざはけっこうガクガク。コンクリートの下りはかなりのダメージ。でも、ここまで来て止まれない、止まらない。
薬王院を通過すると鋭角に曲がりながらの急勾配のカーブ。ひざが悲鳴をあげます。
ケーブルカーの使用も認められているのですが、
「ここまで歩いて来て最後に機械に頼るなんて踏破にケチがつきますね」
ということでM先輩と意見が一致し、ケーブルカーは当然パス。
ケーブルカー清滝駅前広場横に到着。スタッフ以外はほとんど歩いている人はいません。
高尾山口駅へ向かう道でこの山行を二人で振り返ります。
この山行は「日本百名山」にリーチをかけるなど登山歴豊富なM先輩にも“三本の指”に入るタフなものだったようです。
そっか、ビギナーの俺はけっこうスゴいことを達成しようとしているのだなあ、と感慨にひたっているとゴールが見えてきました。



サッカーの実況ばりに「ゴ~~~ル」と絶叫してしまいそうなトランス状態を抑えて、ビギナーの僕をうまくリードして下さったM先輩に先にゴールしていただきます。

駅前でスタッフの「お疲れさま、おめでとう」の祝福の声を浴びながら、
GOAL 八王子山岳連盟のスタンプを押してもらいます。
「やったよ、俺」と恥ずかしながら自分をほめながらガッツポーズとってしまいました。

スポーツドリンクと記念品のリュック、踏破証をいただきましたが、何より大きなプレゼントは自信ですね。
もっと自信をつけるためにまた歩けって。それはちょっと考えさせてください(笑)。