心にすむオオカミ
ある日、おじいさんが孫たちを集めてお話をしました。
「よいかな、人の心のなかには 2匹のオオカミが住んでいるのだ。」
その2匹のオオカミは、わしの心のなかでも、つねに戦いをくりひろげている。」
1匹のオオカミは、悪いオオカミだ。
それは
恐れであり
怒りであり
嘘であり
自分だけよければと思う心だ。
でも、もう一匹のオオカミは
よいオオカミ
それは
勇気であり
思いやりであり
愛であり
そして、信頼だ。
わしのなかでこの二匹のオオカミが絶えず争いあっているように、
おまえたちのなかでも、同じ戦いが起きているのだ。
それはまた、すべての人たちの中でも起こっていることなんだぞ」
孫たちはしばし黙ったまま、その言葉の意味を考えました。
やがて、一人の子どもがおじいさんにたずねました。
「で、どちらのオオカミが勝つのですか?」
おじいさんは静かに答えました。
「よいか、いつも忘れるでないぞ。
それは、おまえたちが真の友とするほうなんじゃ。」