祖母は93歳で亡くなりました。
亡くなるかなり前から長い間、認知症で寝たっきりでした。
一緒に住んでいる両親(主に母)が介護をしていました。
夜は母が一緒の部屋に寝ていました。
土日だけは、父が一緒に寝ていました。
私が実家へ帰った時は
代わりに私が祖母と一緒の部屋で寝ていたのです。
あれは亡くなる数ヶ月前だったと思います。
いつものように、祖母と一緒に寝ていました。
寝ていると言うより、目を閉じていただけでした。
もし私が一緒に寝ている時に、何かあったら大変だという思いで
いつも眠れませんでした。
夜中、祖母が起き上がるような気配がありました。
寝たっきりで、身体も十分に動かない祖母が
起き上がるようなのでびっくりしました。
それでも薄目を開けて、祖母の様子を見ていました。
そしたら、身体を少し起こして
私の方へ、にじり寄るではありませんか。
え〜どうしよう。
そう思いながら、薄目を開けて見ていると
祖母は私をじーっと見ています。
そして、ずれている私の布団を引き上げ
私に掛けようとしているのです。
びっくりです。
あの時は、かなり認知症が進み、起き上がる事はできませんでした。
そんな時に、孫の布団を掛ける祖母。
布団をかけ終わると
安心したように、すぐにスヤスヤと眠りはじめました。
あれから30年近くなりますが
今でも、はっきり映像で残っています。
祖母の行動は、孫のへの大きな愛を感じた瞬間でした。
私の幸せな記憶の中の一つです。
ちなみに、父と母が一緒に寝た時に、そんな事は一切無かったそうです。
認知症でも・・・・・やはり血の濃さでしょうか
残念ながら私には孫には恵まれていません
どうやら娘は仕事に生き甲斐を見出しているようで
認知症だから、愛も通じないと思ったのは私の偏見だったと思います。