公正取引委員会

何が社会正義なのか。
今日公正取引委員会が新潟市内のタクシー会社に検査に入った。
運賃でカルテルを結んでいた疑いだそうだ。

ＨＰによれば公正取引委員会は「独占禁止法や下請法の運用のために設置された機関」とある。
ではそれらの法の目的は何か。
独占者が莫大な利益を得て国民の利益が損なわれるのを防ぐことではないのか。

新潟市内で営業しているタクシー会社の経営状況が深刻なことは周知の事実である。
一昨年には倒産した会社も出た。
ドライバーの低賃金構造も労働時間換算で最低賃金を割っていると疑われるほどだ。

利用者の利益を損なうような不当な利益を貪っているタクシー会社がどこにあるというのか。
過当競争がコスト割れを招いて、労働条件や安全にまで影響する状況こそ改善されなければならない。
公正競争を確保したいなら、過当競争を是正することも必要なのではないか。

一部の大企業が特定の業界を支配するのを防ぐことが公正取引委員会の仕事だと思う。
取引関係で下請が苦しめられている例も枚挙にいとまがない。
他にやるべき仕事は山ほどあるはずだ。
社会正義のため、シッポを掴ませないような難しい相手とこそしっかり闘ってほしい。