オスプレイ配備 米、正式通告 ８月、普天間に

●オスプレイ配備　米、正式通告　８月、普天間に　gooニュース
　　2012年6月30日（土）08:02
　米政府は２９日、垂直離着陸輸送機「ＭＶ２２オスプレイ」の米軍普天間飛行場（沖縄県宜野湾（ぎのわん）市）への配備計画を正式に日本政府に通告する「接受国通報」を行った。７月に米軍岩国基地（山口県岩国市）に機体を分解した状態で搬入し、試験飛行を実施。飛行の安全性を確認した上で８月に普天間に配備する方針。
　６月１３日の米フロリダ州での空軍仕様のＣＶ２２オスプレイの墜落事故を受け、日米両政府は運用の安全性が確認されるまで岩国基地での試験飛行を見合わせることで合意。普天間への配備もずれ込む可能性があるが、１０月初旬から本格運用する方針に変更はない。

　普天間配備後は、キャンプ富士（静岡県御殿場市）や岩国基地に毎月数機を派遣して訓練を実施。本州や四国、九州各地でも低空飛行訓練を計画している。

　米国防総省は４月にモロッコで起きたＭＶ２２型の事故について「機体の安全性に問題はない」と説明。フロリダでの事故についても機体に不具合はなかったとの見解を示すとみられる。

　森本敏防衛相は３０日と７月１日に沖縄、山口両県を訪問し、仲井真弘多（ひろかず）知事らとの会談を予定。森本氏は２９日の記者会見で「率直なところ地元を説得できる自信はない。事故調査が終わっていないときにいかに言葉を尽くしても多分無理だ」と述べた。一方、仲井真氏は「危険なものに対し『ああそうですか』と言うわけにはいかない。いいかげんにしてくださいとしか言いようがない」と述べた。

【用語解説】ＭＶ２２オスプレイ

　米軍の新型兵員輸送機。主翼両端に傾斜式回転翼があり、回転翼を上に向ければ垂直離着陸でき、前方に傾ければ固定翼機並みの高高度飛行も可能となる。米海兵隊は計３６０機の調達を計画。米軍普天間飛行場にはＣＨ４６輸送ヘリの後継機として２４機の配備を予定。