三都deドラマ

岩国・加古川・京都で演劇教育をすすめる3人の活動を報告します

パワフル☆ウィン☆キッズ&ジュニア 3月公演の演目変更について

2015年02月02日 21時26分36秒 | 京都パワフル☆ウィン☆キッズ&ジュニア

 3月の公演では、「MIHA -約束-」を予定していましたが、演目を変更することにしました。

 MIHA-約束-ではパワフルの子どもたちとも関わりのあった「みはるさん」との思い出を芝居にするものでした。彼女は、一昨年の12月に小学2年生でこの世を去ってしまいました。ジュニアのメンバー中には、彼女が1年生に入学する前から同じ地域の中で関わりを持っていたものもいました。また多くの子どもたちは同じ小学校で何らかの関わりを持っていました。ジュニアのメンバーの多くがこの公演後に受験になることもあり、その節目の演目として是非ともやりたいとつよい思い入れがあり、それではその思いを受けるかたちで公演することに決定しました。

 私たちは彼女のご両親や家族の方ともお話をし、了解を得、劇作りへの進んでいきました。みはるちゃんのお母さんにも練習場所へ足を運んでいただき、彼女との思い出や今の自分のお気持ちなどをうかがいました。劇団の子どもたちとも、みはるの死についてどう考えたらよいのか。いま私たちはどう行動していくのか。生きていくのか。それをお互いに問いかけながら討論を進めました。
「心にあいた穴がどうしてもうまらないねん。」「身近な人がいつもいるっていうことが信じられへん。不安・・・。」そんな率直な思いをはき出しながら、積み重ねてきました。おなじような経験を持っておられる、緒方さんに実体験にもとづいた「こみるちゃん」の紙芝居をしていただいたりしながら、人間はどうやって立ち直っていくのかそのヒントをいただこうとしたりしました。

 そんな中で、この芝居をしようとこれまでかさねてきた取組や話し合い、苦しい思いの中でもがいてきたことを素直に表現することしかできないのではないのかという結論にたどり着きました。おぼろげながらその方向が見えてき、話の骨組みを作るところまでこぎ着け、ストーリーもできあがりました。彼女との思い出やその後の自分の変化や思いその中で彼女との約束をどうはたしていくのか。
 しかし、どうにもその先がすすまない。考え込んでは2,3日気持ちが沈む・・・。彼女たちよりも関わりの薄い私がこんなことで本当に練習を積み上げられるのか・・・。

 団員の子どもたちにそのことを相談してみました。練習のたびに心のかさぶたをはがしながら3月まで練習して行かれるのか。その度にはがしたところから新しく出血していくその繰り返しにたえられるのだろうか。

 彼女たちは、やはりやりたいしそのことでなにか自分に変化があるのではないかという思いも持っていました。しかし、いまでも涙が止まらない中で、やりきることに自信がない。やるのであれば、もっと覚悟が必要ではないのかなどと語ってくれました。また、みはるのお母さんにもやると約束し、お世話にもなっている。やっぱりやっておきたい。・・・・。

 そんな中で、今は無理かもしれないけれど必ず2年後に上演する。その時は十分に準備もし、もう少し客観的に受け止められるようになっておく。と言う結論に達していきました。

 残念ながら今回の上演は断念する。しかし、みはるさんとのお別れの会は何らかのかたちで行う。を確認しました。

 現在、3月の公演に向けて、新しい演目を準備し、練習に入りました。

 この間、みはるさんのご家族のみなさん、加古川朗読サークルの福本先生、城陽の段野先生、緒方先生、ごそう先生には、大変お世話になりました。ありがとうございました。

 パワフル☆ウィン☆キッズ&ジュニアのメンバー全力で3月の芝居を成功させるためにがんばる決意です。どうぞ温かく見守っていただければ幸いです。

2015年2月2日 向 清志


 

 


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