やーやー、始まるぜい。準備せい、と
バックオフィスの者達を 散々振り回しておきながら、
ぎりぎりのところで
もぉ、しょーがないなぁ。2年だけ 待ったげる💛
と、いきなり猶予期間が出された 「電子帳簿保存法」
一見、経費精算の領収書もデータ保存でOK やったぁ。ファイリングなしネ!
のように、労力やコストが減ると思われがちですが
実際の準備には、別途コストもかかるし 手間もかかります。
そのあたりの詳細は、会計士、税理士の皆様のブログに譲るとして
領収書を原本でチェックしない、保存しない事によって
起こりうるリスクについて、ちょっと考えてみました。
あれは。。。思い起こせば、〇年前。。。(現在の会社では、ありません)
あるところに、雇われ社長がいました。
長身でハンサムな社長、お歳は50台後半ですが、10歳は若く見えます。
大学を卒業し、僅か数年でご結婚され、早くお子様を持たれたので、
下のお子様も昨年、大学を卒業されました。
教育費はもう、かからない!
イェーーーーイ!
おまけに、単身赴任です。奥様は遠く離れた都市で生活されています。
最初の数年は、おとなしー--くお過ごしでした。
趣味と言えば、ジムとマラソン。後は自分の1DKのお部屋で本を読むのが楽しみだと言っていました。
会社の売上も、右肩上がり。
ある年の秋くらいから、
出張で使う金額がいきなり増え始めました。
今までは、ア〇ホテルやスー〇ーホテル、東〇インなど
所謂ビジネスホテルに可愛くお泊りしていましたが
いきなり関西地方に行くと
神戸オリ〇〇タルホテル、 大阪帝〇ホテル、 京都の有名ホテルなど
高級ホテルに宿泊するようになりました。
そのうち、大阪なら、このホテル、京都ならこのホテルと、
決まった高級ホテルに宿泊するようになりました。
領収書を辿ると、彼の行動が全て読めます。
出張の夜には、社内の人だけで1人7、8千円の飲食
その後には、ホテルのラウンジで1、2杯飲んで豪遊。
もう、領収書に物語が映し出されるわけです。
それでも、社長様なので、当初は社の誰も、何も言えずにおりました。
だんだんと、ゆるやかに、その派手な出費が増えていきます。
あるときは、
高級料亭で食べ
社員とラウンジで飲んだ後で
ホテルにチェックインした後に、大量にビールやジュースやつまみを購入(お部屋に誰か、お呼びになられましたか?)
ホテルの領収書の金額は、予約サイトで調べると、どうみても2人分。
(お部屋に誰か、お呼びになられましたか?)
ある時は、飲食後、ラウンジで社内の人と飲んだ後に、また別なホテルのラウンジで1人お酒を。
え?どういうこと?????
更に、別なホテルのラウンジでお酒????
ラウンジホッピング?
恋人とでも会っているのか?
どういうこっちゃ???
アンタはん、出張で何してらっしゃる!?
領収書は語る。夜の物語!!!(ぎぇぇぇ💦)
ある時の新幹線の領収書は、どうみても2人分。
間にご自宅に寄られていたことが判明。
あぁ良かった。。今回は、奥様とご一緒だったのね。。
いやいや、安心してる場合やないがな!
奥様と一緒でも、奥様のその経費、会社で落とすの、おかしいやん。
更に!
ある時は、相手先との打ち合わせの時間は翌日の午後1時なのに
前日の午後3時頃に東京を出発して大阪へ向かう。
そして、魅惑の「お泊り」
もう、経理部員、あきれてますわ。。
翌日の13時に打ち合わせなら、明日でも十分間に合いますよね?
なぜ、泊まる必要があるの?
大阪行くんなら、〇〇企業とか訪問してきてよ、お客様にビジネスの話、してきてよって話。
でも、行かない。翌日、ちょこちょこっと知り合いの企業訪ねて終わり。
もう、しっちゃかめっちゃか ですわ。。💦
社長、第二の青春なんだか、何だか知りませんが
領収書を見るたびに、ドキドキするのです。
毎回、胸騒ぎ。
心の中では、「あんた、ええ加減にしいや。これくらいにしときや。
奥さん呼ぶで。」と女性経理部員は皆思っておりました。
男性はどう思っていたか わかりませんが。
ある時、思い切ってホテルの領収書に付箋をつけてみました。
「2人分?」とメッセージつけて。
そのお方、シラーっと
「いえ、1人分です」だってさ。
その後、いきなり
1万円ピッタリの金額で、領収書を切ってくるようになりました。
消費税もサービス料もあるのに、毎回、1万円ピッタリなわけ、ないやろ?
「1万円で、領収書切ってくれ。」とホテル側に頼んでいるに違いない。
かっこわる。
どうせ、お部屋に来る女性(恋人なんだか、プロなんだかわかりませんが)
のコストのために、できるだけ、自腹を切りたくないのが目に見えています。
それでも、経理側は負けずに 付箋攻撃を開始し
社長は、少しずつ、その悪行を改め始めました。(改めない時も多かった!)
話が長くなりましたが
領収書が原本でなく、データ保存になるということは、
たいていの経費システムで、領収書を写真に撮ってアプリでデータに変換してしまう事が多いと思われます。(現在のうちの会社もそう)
今まで、横領や使い込みをチェックする側も
「いかにも、手書き」の変な領収書や(これは友人の会社の話)
○○観光という、いかにも風〇店で発行されていそうな、怪しさ満点の領収書などは (これも友人の会社。後で訴訟問題になった!)
原本だと見つけられやすいのですが
写真データになってしまうと、一気に不正を見抜けにくくなる気がするのです。
第一段階で、所属部の管理部門の人達がそれらをチェックする事が多いと思いますが
原本でなく、写真データの領収書を1つ1つ、クリックして見るのは、
かなり時間がかかります。
何十人もの領収書を見るのには、何回クリックして画面表示させなければならないのか。。
一覧表示がされるシステムもあるとは思うのですが、
我が社のシステムは、そうはいかず、面倒極まりない。。
その結果、かなー--り、テキトーにチェックして終わってしまう事も多い気がします。
そのあやしい、社長の経費使い込みなども
原本だったから見抜けたのが
現在の電子帳簿保存法では、
チェックが甘くなってしまいかねないのでは?
所属部署の管理者がチェックしないまま「承認」され
経理側にやって来ると、経理側では、それらを全部再度チェックする必要がある訳です。
時間かかるがな。
スタッフの皆さん、疲労困ぱいでっせ。
残念ながら、「これくらい、ええやろ」と経費扱いにしようとする人は
毎年、一定数、いるものです。
どれだけ入社時に、企業人としての倫理について研修で時間を割いて教育しても これくらいなら、OKっしょ?と思うフトドキ者が💦
ご存知ない?
税務調査では、相手企業にまで飲食の調査が及ぶこともあります。
架空の飲食でっちあげなど、もってのほか。
あまりに、無謀な経費の使い込みは、
税務調査で「給与」とみなされて、所得税やら、何やら個人に乗っかってくる場合もありまっせ。
そういう闇を 暴けなくなるのでは?
電子帳簿保存法さんよう。。