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フィギュア・スケートの年齢制限~浅田真央

2005-12-19 09:40:47 | Weblog
[コリコリコリコリ]

フィギュアの世界に年齢制限があることは、今回初めて知った。まともに見ていたのは伊藤みどりや八木沼純子の時代だったから当然か。
浅田真央も、たまたまフランス大会が目に留まっただけだ。

で、その制度だが愚かとしか言えない。
個別の問題、彼女がオリンピックに出られないから、というだけではない。

スポーツは「その時だけという瞬間」にこそ価値がある、ということが一つ。
プロ野球より高校野球、リーグ戦よりトーナメント。
見ている側にも、より緊迫感を強い、勝者と敗者のコントラストを深め、より感動を高めるのは、言うまでもなく後者。
来年行われるという野球のワールドカップに関しても「投手の球数制限」という、《今、この時に全てを燃焼する》という状況にほど遠いルールが課されるそうだ。興醒めである。

特にフィギュア・スケートのような特殊な採点競技では、確かに年を経て体力や技術が上がるところだってあるだろうが、15歳の時にしか表現できないもの、19歳になって失われるものも、確実にあるのだから。
それに浅田真央だって、四年後無事か、故障していないか? なんてことは誰にも分からない。例え無事でも、背が伸びてバランスが崩れているかもしれない、なにかの拍子に太ってしまっているかも知れない。
「今度がんばりなさい」なんてのは、人生全般についてもそうだが、「今、この時」の燃焼に価値のあるスポーツに対して、失礼とさえ言える言葉だ。

「今、この時」という問題は、出られない浅田真央だけでなく、「浅田真央が出ていれば」という《仮定》の問題に追いかけられる出場選手に対しても不幸である。


もう一つの「愚か」は「科学的根拠」という欺瞞。
若くして頂点に上り詰め消えていった選手がいたことは確かであろう。
ただ、それは体力がないのに無理をしたから、消えたのだろうか?
単純に「可憐さ」を武器にしたことにより、ピークがその年齢だっただけではなかろうか?
「科学的」と言うならば、対照実験に相当するデータがちゃんとあるのだろうか?
結局、大会には「出さなく」ても、若年選手の強化を続けているのならば、世間の見えないところに隠して批判を逃れるだけ、自己満足に過ぎないのではないのだろうか?

失笑モノ、としか言えない。

ただ、ひとつ願うのは、浅田真央が四年間のさまざまなことを乗り越えて、全てを杞憂に変えてくれることだけ、である。


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2 コメント

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年齢制限 (STAFF M子)
2005-12-19 13:47:31
はじめまして。私も真央選手の滑りを

感激しながら見ていました。

15歳なのにロシアの選手に物怖じすることもなく

滑る姿は本当にすばらしかったですね。

年齢制限があること、私も知らなかったのですが

出場できないのはやはりもったいないような気がします。

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オリンピックだからこそ (日和)
2005-12-20 03:28:04
スポーツの一瞬の輝き、それがもたらす感動はすばらしいものですよね。私も同じ思いです。

ただ、オリンピックに関しては4年に1度きりの大会という特性上、めぐり合わせも要素の一つだと思っています。

4年に1度の大会の、そのときに出場枠のある国の出場する資格のある選手であったか、という点です。

「今この時」に資格がない以上、出場できないのは仕方ないことだというのが私の考えです。

浅田選手に関しては、もともと来シーズン以降を見据えての今回のGPシリーズ挑戦だったと思うので、今回の成績がよかったから特例を、と今から言うのは、先のことを考えれば得策ではないように思います。
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