[八百。でかく、というよりデブってきたりも]
読書日記を後から補足しようとしてほったらかしだったので再び。
「新・世界の七不思議」(鯨統一郎)
創元推理文庫の「邪馬台国はどこですか」の続編であり、一対になる本。これでこの鯨統一郎のファンとなり、その後(比較的)追っかけをしている。正直、作品ごとの方向性と質にバラつきがあるので、手を出すのにためらうこともある。
しかし、これは別だね。「邪馬台国……」の続編なのだから。
それなりにミステリに力を入れている本屋なら、定期的にポップつけて平積みにされてきたのが「邪馬台国はどこですか」。あるバーの片隅で、大昔の謎を解き明かして(?)いく。知的探究心の刺激されるミステリ。
テーマ的に少し似て、毛色の違うものに北村薫「六の宮の姫君」がある。主人公が卒論で取り上げた「芥川」が、作品を通して見ていた相手、言いたかったこと……などが解き明かされていくもの。
人の死なない、こんな「謎」が「ミステリ」があったのだ! とゾクゾクしたという意味では僕の中では同列。
肝心の本の話が少ない。「世界の謎」が全て「日本」に繋がってしまうあたりで、前の作品より荒唐無稽感は増してしまったが、でもそのうち一つぐらいは真実が含まれているかも? ふと思わされる腕力は健在。
アマゾン
「日本国債」(幸田真音)
何年か前に話題になった本の全面改訂文庫版だそうですね。当時、ほとんど関連書もなくブラックボックスに近かった国債、その取引について日を当てたとか。
確かに、仕組みを勉強する本としては分かりやすくて良かった。
ただ、お話としては、いかにも大きなことが起こりそう、という始まり方だったのに、(それがどこで生かされるの?)と疑問に思っているうちに、なぜか、刑事や上司との恋愛感情で話が終わっていった。
それから、最初の伏線として登場したはずの「首相」を(面倒くさくなっただろ?)と突っ込みたくなるような死に方をさせたところとか、物語構成の芯にはブレがあった。
女性らしい、と言ったら怒られるのだろうが、途中で情感的に話が流れてしまう部分、よそ道に逸れていると感じる部分があった。
いや、女性でカッチリとした構成をされる方はゴマンといるので、実際は個人の資質なんですけどね。女性らしい人が書いた小説だな、というところでした。喫茶店で女3人集まって、次から次へと話題が移っていくことがあるじゃないですか? 男がその場にいると面食らって中てられてしまうのですが。そういう部分が小説で垣間見られてしまったな、と、そんな感じ。
この前に「国の借金」という新書を図書館で借りていたんですが、また失くしたらしい。これも講談社新書だが、こちらは絶版。
どうも週に二箇所三箇所と寝場所が違う生活をしていると、忘れ物や失くし物が少なくない。
昨日「ユーロ」関係を2冊借りて、返していないことが発覚。探すor弁償せねば。
読書日記を後から補足しようとしてほったらかしだったので再び。
「新・世界の七不思議」(鯨統一郎)
創元推理文庫の「邪馬台国はどこですか」の続編であり、一対になる本。これでこの鯨統一郎のファンとなり、その後(比較的)追っかけをしている。正直、作品ごとの方向性と質にバラつきがあるので、手を出すのにためらうこともある。
しかし、これは別だね。「邪馬台国……」の続編なのだから。
それなりにミステリに力を入れている本屋なら、定期的にポップつけて平積みにされてきたのが「邪馬台国はどこですか」。あるバーの片隅で、大昔の謎を解き明かして(?)いく。知的探究心の刺激されるミステリ。
テーマ的に少し似て、毛色の違うものに北村薫「六の宮の姫君」がある。主人公が卒論で取り上げた「芥川」が、作品を通して見ていた相手、言いたかったこと……などが解き明かされていくもの。
人の死なない、こんな「謎」が「ミステリ」があったのだ! とゾクゾクしたという意味では僕の中では同列。
肝心の本の話が少ない。「世界の謎」が全て「日本」に繋がってしまうあたりで、前の作品より荒唐無稽感は増してしまったが、でもそのうち一つぐらいは真実が含まれているかも? ふと思わされる腕力は健在。
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「日本国債」(幸田真音)
何年か前に話題になった本の全面改訂文庫版だそうですね。当時、ほとんど関連書もなくブラックボックスに近かった国債、その取引について日を当てたとか。
確かに、仕組みを勉強する本としては分かりやすくて良かった。
ただ、お話としては、いかにも大きなことが起こりそう、という始まり方だったのに、(それがどこで生かされるの?)と疑問に思っているうちに、なぜか、刑事や上司との恋愛感情で話が終わっていった。
それから、最初の伏線として登場したはずの「首相」を(面倒くさくなっただろ?)と突っ込みたくなるような死に方をさせたところとか、物語構成の芯にはブレがあった。
女性らしい、と言ったら怒られるのだろうが、途中で情感的に話が流れてしまう部分、よそ道に逸れていると感じる部分があった。
いや、女性でカッチリとした構成をされる方はゴマンといるので、実際は個人の資質なんですけどね。女性らしい人が書いた小説だな、というところでした。喫茶店で女3人集まって、次から次へと話題が移っていくことがあるじゃないですか? 男がその場にいると面食らって中てられてしまうのですが。そういう部分が小説で垣間見られてしまったな、と、そんな感じ。
この前に「国の借金」という新書を図書館で借りていたんですが、また失くしたらしい。これも講談社新書だが、こちらは絶版。
どうも週に二箇所三箇所と寝場所が違う生活をしていると、忘れ物や失くし物が少なくない。
昨日「ユーロ」関係を2冊借りて、返していないことが発覚。探すor弁償せねば。