合言葉は、ボスコーン!

甘く切なく綴ってアン畜生なる彼方。SFと映画そして時々の成人向け漫画で日々精進なるや

切迫日和

2005-03-06 02:31:51 | Weblog
 例によって友人とアキバにて散財。予約しておいたD.O.の「Crescendo」復刻版(※18禁)を受け取って、遥かなるあやめねぇ天竺に思いを馳せたり。
 OHPでの紹介ページを見る限り、どのキャラクターも立ち絵からして最早むせ返るようなエロスの芳香を全身で放っておるので、僕の花園直結思考分野がマスターアラームを最大音量で放ち回線が焼き切れんばかりの危険状態に!ただでさえ隠れた傑作(もといおねぇに特化)と耳にしているからには如何なるアヴァロンが僕の前に広がっているのかと、ただただその想いに身を焦がすばかり。言うなれば「未知なるカダスを求めて」のランドルフ・カーターのごとき心境よ!
 
 漫画を適当に漁った後、今日封切りの「ローレライ」を見るべく八幡のコルトンへ。ホール内を見回したら初日だというのに客があまり入っておらず真ん中辺りの席だけ埋まっているという微妙な状態。上映待ちの時に俺と友人を挟んだ両席に見るからにオタとしか伺えないような格好の人が座り、更には角川系というその方面の方の漫画を引っ張り出して読み始めたので予感が的中し「げに恐ろしきは万有引力の法則なり」と頭を抱えたり。
さて、レビュー。(※若干のネタバレ含みます  星評価は最低★一つ、最高☆4つでの評価)
  
  
   「ローレライ」 (監督・樋口真嗣/東宝・フジテレビ)
   ☆★ 

 平成ガメラシリーズでの特撮の雄、樋口真嗣を監督に迎えての潜水艦アクション大作。時は太平洋戦争の終わりがまもなく近い八月。ドイツの開発した秘密兵器「ローレライ」を積んだ巨大潜水艦にわずか数十名の日本兵が乗り込み、米軍の東京への第三原爆投下を阻止すべくテニアン諸島へ向かった!
 この作品は原作読了者なら大方は予感していたかも知れませんが、当然ながら上下総1000ページ以上もの原作をかなり端折った内容になっています。序盤から中盤まではもうドのつく駆け足で、終盤もかなり慌ただしい展開。とにかく潜って海中を走って、気がつけばいつの間にか目標のテニアン諸島手前まできちゃったという感じで。
 肝心のキャラ設定や原作での潜水艦アクションと並んで興奮の一つでもある原爆投下までのサスペンスのくだりも、かなり改変やカットが入っているので、むしろ原作を引き合いに出さずに全くの別物と割り切って観てしまった方が良いです。原作読了の方にはぶっちゃけそうした方が懸命だと思います。
  
 さてポスターでも銘打たれている「潜水艦アクション」ですが、えぇと、「沈黙の艦隊」[Uボート」を真っ先に思い浮かべた人は手を挙げてー・・・。
 それ、あまり出てきません。さぁ、戦闘突入ですよーとわくわくしたら「えっ、もう終わり?」と思ってしまうくらい短い上にブツ切れ気味。爆雷が馬鹿みたいな数で投下され海中で一斉に爆発して終わりと、そんな具合です。予告編を観た限りじゃ、樋口のことだからさぞかしド派手なドンパチをやるものかと思っていたので、その方面で期待していた人にはかなりフラストレーション溜まるんじゃないかと。
 ボシュンボシュン魚雷撃ってボカンと敵艦撃沈よっしゃあ、という具合だし。
 
 戦闘描写はアニメ色が強く、全体的に引いた構図や魚雷を追った一本フィルム展開などが結構多いので迫力はあるんですが、臨場感はやや薄いです。魚雷が艦ぎりぎりまで接近してかすれるといったような心臓の凍るような緊張感があまり出てこない上、米軍のテニアン島防衛艦隊の配置などには軍事やミリタリー兵器に詳しい人だとざんざん突っ込み入れそうなんですが。
 ぶつかるかぶつからないかの間隔で艦が航行して爆雷攻撃って素人目からしても「ありえネェ」と。その、司令官とかは本当に戦争のプロなのかと心配になるくらいに。
 ただ、兵器の造形では潜水艦伊507に関しては海洋堂が製作担当しているだけあってディティールはかなり凄いです。その点では砲塔のギミックも含めていろいろ楽しめると思います。ぱっと見、艦体と一体化しているとしか思えない砲塔がギリィと回転するのは思わずのぞけるから!あぁ、砲口蓋がパカッと上がって「砲弾発射!」というのは野郎なら問答無用で燃える。あれは誰でも田口と代わりたくなるはずだ。
 
 結局のところ主演の役所広司やピエール瀧などの中年俳優の鬼気迫る演技や潜水艦伊507の造形を楽しむことになると思います。とにかく、そこだけは頑張ってくれて良かった。アニメ感覚で描かれている分、潜水艦映画としては中途半端に仕上がってしまった印象しかないかなぁ。



 ついでにパウラの白スーツ(下着)で一つ。「あのスーツさぁ、もうちょっと露出度高くしてTバックにしたらもう寺沢武一の女だよなぁ。」と友人に話したところ「いや、「フィフス・エレメント」のリールーだろ。」と答えが。そうか、それがあったか!
 その後「あのパンツは妙にスパッツぎみ。それに付け加えて白だから尻と生足の太もものボディラインが余計に強調されて、つい上半身のよりも興奮しちゃった。」というもはやSAGAの域の同一意見。