馬屋記ーヤギとクリの詩育日誌

詩育日誌11.05「て」の冬支度

窓ガラスで
かたむいたうわさを
露が流れ落ちて
そこに日がのぼる
始発に乗ってやってきた

石に刻まれた文字が出むかえる
いい知らせは
指でなぞるんじゃ
たいせつに鞄にいれたまま
手を起こして

あとは決めていない
よろこびのしるしも
あなたに支えられている
修行僧が
お願いするみたいに

急ぎ過ぎないように気をつけて
たんたんと頭をさげる
動作はゆっくり
やわらかな時のかたちを
置いて帰る

「て」をつよくして
少しだけ
気もちが起きるように
痩せた比喩が
厚手のダウンをはおって
冬支度だ


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