馬屋記ーヤギとクリの詩育日誌

詩育日誌10.31いま世界はうなだれている⑬空を曲がって

先生はタンブリンを打つ
硬い青の
リズムを曲がって
空がくる

(道化師のリズムで踊るピエロが先生になり空のホワイトボードに解答を書こうとしている)

先生、はい。
ほんとうですか、
ぜったいにやりたいと強く思いつづけていることは
どんなことでもうまくいくって?

(手をあげた金髪のトラ太郎もタンブリンを打つみんなに気に入ってもらいたいから)

そのつもりになって踊りなさい
空のカーブを曲がったところで
たましいの底まで
おりていって

(世界中でもっともやさしいヤギがトラ太郎になるという奇妙な定理のひとつを)

どう学ぶか
バレーダンサーになるには
どれほど思いつづけても
可哀そうに…
風がうなだれている

(かれはあまりに短足だそれに枯れ草を食いすぎて腹がバカみたいにふくらんどる)

かけがえのない、一瞬。
それは
かくじつにくる

(幼いバイオリニストが天使の羽をバタバタさせてトラ太郎の頭にのっているのだが)

金色の背中では
ストライプになったうぶ毛が
そよ風を
曲げているだけだ

(つづく)


ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「文学」カテゴリーもっと見る