先生はタンブリンを打つ
硬い青の
リズムを曲がって
空がくる
(道化師のリズムで踊るピエロが先生になり空のホワイトボードに解答を書こうとしている)
先生、はい。
ほんとうですか、
ぜったいにやりたいと強く思いつづけていることは
どんなことでもうまくいくって?
(手をあげた金髪のトラ太郎もタンブリンを打つみんなに気に入ってもらいたいから)
そのつもりになって踊りなさい
空のカーブを曲がったところで
たましいの底まで
おりていって
(世界中でもっともやさしいヤギがトラ太郎になるという奇妙な定理のひとつを)
どう学ぶか
バレーダンサーになるには
どれほど思いつづけても
可哀そうに…
風がうなだれている
(かれはあまりに短足だそれに枯れ草を食いすぎて腹がバカみたいにふくらんどる)
かけがえのない、一瞬。
それは
かくじつにくる
(幼いバイオリニストが天使の羽をバタバタさせてトラ太郎の頭にのっているのだが)
金色の背中では
ストライプになったうぶ毛が
そよ風を
曲げているだけだ
(つづく)