ユキオさま、
馬屋でウシになった
ワシたちは
毎日たのしく暮らしています
(ユキちゃんとカタくんとうり坊とトラ太郎とジュンちゃんもいっしょに)
こげにええこたねえで
が口癖の
アナグマ太郎も
そういやあおったわ
(中庭や納屋や細いストライプ模様のヒノキ門、窓のレールはぜんぶ木製で、ブロックの崩れかけたゴミ焼き場まで)
この馬屋ってとこは
なんでもある
都会にしかないもの以外は
(ローズマリーとオレガノタイムとセージとオリーブを前庭で育てている)
瀬戸内レモンとってきて
ユキちゃんは純粋に
思っている
香りがまじりあうほどしあわせだと
(ポトフ―にはタイムのソーセージいれてジャガイモバターつくるからローズマリーと)
そちらの寒さは半端ない
雪に埋もれぬよう
ご自愛のほど
ユキオさま、
(つづく)