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弘前読書人倶楽部

弘前読書人倶楽部のオフィシャルBlogです。
「イベント情報」などを発信します☆

あの夏の波頭の輝きを死者の脳髄に流し込めよ

2013年11月29日 | インポート
 倶楽部が開館して間もなくのこと、会員Tさんの未発表小説の原稿を読ませて頂いた。飾り気もなく、素直で気張らず、人情味が溢れていて、自然に顔がほころんだり、又悲しくなったりし、知らず知らずのうちにどんどん本の中の世界に引きずり込まれていくのを感じた。 文章の書き方がどうだとか、文法がどうだとかは全く知らない。でも、とても歯切れがよく、内容も理解でき、素晴らしい作品だと思った。それが活字になり、綺麗な表紙のついた本の中におさめられて私の前に再び現れた。「あの夏の波頭の輝きを死者の脳髄に流し込めよ」だ。何度も何度も感想を書いてみたが上手く言い表せず、今まで延ばし延ばしにしていた。結局、あとは読まれた方のお楽しみにしておきますね。

 倶楽部に来ると読めますよ。ニコッ。
 

絵手紙

2013年11月22日 | インポート
 会員Sさまより本をいただいた。元弘前大学学長、吉田豊様の奥様淑子様(故人 H24年10月28日、82歳で死去)が小学生のお孫さんに毎日書き送った絵手紙を私家本として出版されたものなので、とても貴重な本です。
 一年三か月にわたって書かれた「おばあちゃんからゆかりちゃんへ」の絵手紙の一枚で11月22日にかかれたものです。
                        

 

 おばあちゃまのお孫さんに対する愛情が紙面からあふれでるような素晴らしい本です。



温故創新

2013年11月20日 | インポート
 先日、あおもり県民カレッジ主催の津軽塗サポーター育成講座に参加した。先ずは研ぎ出しを体験し、磨くほどに模様が浮き出てくるのがとても面白く、自分で磨き上げたことに感動した。
 そして、今回は今田功氏の講演を聞いた。その中で心に残った言葉が「温故創新」である。

「温故知新」は言うまでも無く、昔のことをよく学び、そこから新しい知識や道理を得ること。また、過去の事柄を研究して、現在の事態に対処することとあります。[温故創新]とは、温故知新の進化形(造語)。過去の事実を研究して、新しいことを知るだけでなく、それを形にして創り上げていくということだそうです。

 会場では東京ドームで行われたテーブルウエア・フェステバル1993の映像が映し出され、バカラ、ロブマイヤー、マイセン、等々あげればきりがないほど世界の名品、それはそれはみごとな器が我こそはと並べられていた。それが近年、いわゆるブランド品といわれる物でない、個性的で上質の物が人気を集めつつあるという。たとえば津軽の七々子塗、紋紗とか…… と。
 お話は津軽にえこひいきしているかなと全部全部信じないとしても、とても説得力があり、このような作品こそが、まさしく温故創新で、そういうことから言えば、津軽塗の未来は輝かしいものになるであろうと力説していた。そうなれば津軽ももっと元気になるだろうなぁ。なってほしいなぁ。

 
 

第4回ブックトーク 小松先生を囲んで

2013年11月19日 | インポート
 17日は、弘前読書人倶楽部で、第4回目となるブックトークが開催された。
 今回のトークは、大館在住の小松宰先生にお願いした。先生は、時代劇がご専門の映画評論家で、つい先日も「剣光一閃」という本を上梓されたばかりだ。
 弘前との縁も深い。弘前文学学校の特別講師を長い間務めておられたし、弘前のNHKカルチュア教室にも、講座をもっておられる。弘前読書人倶楽部でも、2年前、「日本人は何故忠臣蔵が好きなのか」というテーマで講演をしていただいたことがある。大変好評で、またいつか、先生の話を聞きたいという希望は、多くの会員から聞こえてきていた。
 今日の話しにも、引き込まれた。大きな身振り手振り、声の抑揚、間の取り方、話題の豊かさ・・・、本当に話術の巧みな先生である。

 読書は心の日光浴だと、冒頭おっしゃった。身体の健全な成長のために太陽の光が必要なように、心の成長に、読書は欠かせないというのだ。
 パチパチパチ(拍手)。その通り。読書は日光でもあるし、酸素でもあるのだと、僕もいつも考えていいる。
 今日も、約20人の仲間が参加した。弘前読書人倶楽部は狭いので、20人も集まれば満員御礼の垂れ札が下がる。ましてや、11月からは、部屋の中央にストーブが入ったので、よけい狭くなった。参加いただいた会員には、窮屈な思いをさせてしまったが、それでも、ブックトーク終了後の懇親会では、和やかに会話が弾んだ。
 12月のブックトークは、第2回東奥文学賞大賞を受賞した田邊奈津子さんを予定している。初めての女性スピーカーだ。
 さらに、1月、2月と、既にトークをお願いをしている人もいる。多くの方に本についてお話をいただき、そこから又、読書に対する関心が高まっていく。そして交流の輪が広がっていく。まさしく、弘前読書人倶楽部開設の原点がブックトークには秘められているように思う。
 



新刊案内

2013年11月13日 | インポート
 最近出版された本を2冊いただいた。
 一冊は、日本文学館発行の「嫁と姑」。これは、日頃から大変お世話になっているSさんの著書だ。
 もう一冊は、森話社発行の「剣光一閃」。来週の日曜日(17日)、読書人?楽部のブックトークでお話をいただく、小松宰先生の著書である。
 驚いたことに、どちらも、地元紙「陸奥新報」に最近まで連載されていたものである。
部数もさほど多くない(失礼!)地方紙に連載されていたものが、立て続けに、無名とはいえ異なる中央の出版社から発行されるなんて、一種の奇跡に近い。そのことだけでも、特筆されてしかるべきであろうと思う。
 どちらの本も、初回の発行部数は、そんなに多くは無い。年間の新刊発行点数が7万点とも8万点とも言われている今の出版界の状況の中で、皆さんの身近にある街の本屋さんで眼に触れる機会は、今の段階では、ほとんど無いかもしれない。
 だからこそ、僕は応援してあげたいと思う。弘前に縁のある方の力作が、玉石混交の出版ラッシュの中で、決して消え果てていかないよう、地元の読者として、しっかりと支えていかなければならない。
まずは、来週の小松先生のブックトークだ。是非、たくさんの人に聞きにきていただきたい。原則は会員のみだが、僕らの会は、そんな細かい原則論にこだわる人は、そんなにいない。会員以外の方にも声をかけていただいて、大勢で小松先生のブックトークを楽しみたいと思う。