弘前読書人倶楽部

弘前読書人倶楽部のオフィシャルBlogです。
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フェアープレイ

2012年03月28日 | インポート
 今ドイツで開催されている世界卓球大会の男子、中国対北朝鮮の試合をテレビで観た。北朝鮮のチームに興味があった。よその国は最低でも五人はエントリーするのに、選手は三人、卓球のレベルは予想をはるかに下回り、体格も何となく貧弱そうであったが必死でプレーしていた。きっと私たちの想像もできないほどのプレッシャーのなかで一生懸命頑張っていたと思う。
 試合前、北朝鮮の20歳の選手のラバーがはみ出ているとかで、審判からクレームがでた。彼が困っていると、中国の、いや世界でも1,2を競う選手が、何かを持ってきて彼に貸してあげた。それで彼は試合に出ることができた。 
 解説者も「やあ、彼は優しいですね」としきりに言っていた。あれをみて、正しくフェアープレイだと思った。ましてや北朝鮮というと、口には出さないけど、何かしら心に引っかかるものもあったかもしれない。でも同じスポーツをする者同士、同じ条件でプレーさせてあげたっかたのだを思う。プレイも一流なら、精神も一流だ。
 助けられた彼も、助けた彼も気持ちが優しくなったはずだ。スポーツマンシップとはこういうことなのだと思う。スポーツを通じて皆仲良くなれたら爭いごとも少なくなるかも知れない、いや、そうなって欲しい。
 以前、ワールドベースボールクラシック試合の時、韓国選手がマウンドに自国の旗を刺したのを見た。とてもスポーツマンのすることではないと腹立たしかった。でも昨日の爽やかな印象はとても心地よいものだった。
 
 何となく中国選手たちのファンになったようである。昨日から……

恩師

2012年03月21日 | インポート
 本日会員のS先生が来館されている。教職を退職し、今年で80歳になられる。人柄も穏やかで、世の中の事、教え子の事など、とても楽しそうに、解りやすくお話しをしてくださる。今はご自宅で仕事の準備をするよりこちらの方がはるかに仕事の能率があがると言い、度々ご来館される。
 今日も色々お話して下さいましたが、特にマッサージ師Kさんについて話してくれたことが心に残った。
 戦前、Kさんは20歳の時、仕事の同僚三人と一緒にある事故に遭った。おそらく、その時の事故が原因か三人とも失明した。そのショックからか、一人は自殺し、一人は食事もしなくなり衰弱死し、彼だけが生きながらえた。失明後、彼は聾学校に入学、一人で生きていくすべを学んだ。聾学校の寮で、生まれつき盲目の幼い少年と同室になり、その少年に自分が知りうることを、手取り足取りで教えてあげた。
 後にその少年が成長し、障害者を教育する分野で活躍し、有名になり、ラジオでその声を聴いたときは、嬉しさに涙が止まらなかったという。
 Kさんは小学校時代とても優秀な子供だったが、進学できるような家庭環境ではなかった。でも担任の教師は「君はやれば出来るんだから、とにかく受験だけでもしてみなさい」と彼に挑戦させた。
 結果見事合格し、彼は自信を得た。「進学こそできなかったが、そのことが自信になり今の自分がある。その時の先生の恩は一生忘れない」と話したそうである。
 彼が何事にも耐え抜き、生きる希望を持てるよう導いてくれた恩師同様、彼も又、同じく一人の少年を力強く導いたのである。
 人間としての感謝状を捧げたい。全ての人が、教師に限らず、人生の師に出会え得ることを祈るばかりである。

合掌

2012年03月16日 | インポート
 3月13日、知り合いの医師が癌で亡くなった。まだ53歳だった。無念の涙が止まらなかった。
 いつもニコニコしていて、前歯が無く、風貌からはとても医師という感じは受けなかった。弘前のナイター卓球で知り合いになり、度々、対戦した。勝ったり負けたりで、とても良いライバルだった。会えば必ず試合を申し込んできた。
 そういえば2年ぐらい前に、「今日は決着をつけに来た」と、はぁはぁ 息を切らしながら試合していた時、「まだ若いのにしっかりしなさい」と冗談交じりに叱咤激励したことがある。思えばその時、すでに癌に侵されていたのだ。 知らなかった。
 半年ほど前に見かけたのが最後だった。今浮かんでくるのは、大きい体にニコニコしている笑顔だけだ。
 医師ゆえに自分の残された時間は熟知していたと思う。本当に惜しい命である。悲しくて悲しくてやりきれない。
私があの世にいったなら、必ず探し出して、又試合を申し込んできてほしい。最後の試合は私が負けたから、今度は負けないように一生懸命練習しておくから……

 若い魂が安らかに旅立てるように合掌。

寄贈書

2012年03月14日 | インポート
 先日ブログでも紹介しましたが、福島県にお帰りになるS様より、漢和辞典を頂戴しました。以前倶楽部代表が、ご自身のブログに書いていたのをご覧になったのだと思います。とても立派で、字も大きく、メガネが必要な方々にも、さほど不自由無く大変お役に立つと思います。S様の御好意に感謝します。
 ご自身が大変な時にでもこのような心遣いができるとは、若いのにしっかりしていらしゃる方なんだと感服しました。弘前を去った後も会員ですし、帰省した折にはお顔も見せてくださるとの事、皆でお待ちしています。

 倶楽部に渋谷伯龍さんの「けっぱる」のポスターが貼られています。
 -意味-
 頑張る。元気を出す。精を出す。いきむ。とあります。

 Sさんご一家も、精一杯  「けっぱって」 いただきたいと思っています。

送別会

2012年03月09日 | インポート
 当倶楽部に3月11日の東日本大震災により福島県よりお子様二人を連れて弘前に非難してきていらっしゃる女性会員がいます。この度福島にお帰りになることになりました。大変辛い思いをされているのに、一言も愚痴ることも無く、それどころか静かに読書し、微笑んで挨拶をしてお帰りになる。
 あの時地震が起こらなければ……と思う人は数え切れないほどいることだろう。テレビを見るたびに信じられない光景にあう、タイムスリップしてくれないのもかといつも思う。
 でも現実を見つめ、歯向っていくことも人生の試練なのかもしれない。きっと、心身共に何倍も強くなって、生きていくことだと思う。何もしてあげれないが、応援のエールだけは送りたいと思う。
 と言うことで、倶楽部での送別会を企画しました。
  
 日時  3月11日(日曜日)
 場所  弘前読書人倶楽部
 時間  午後3時より
 会費  二千円

 皆様の参加のお電話をお待ちしています。(0172-33-4033)