弘前読書人倶楽部

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作者不明

2012年02月29日 | インポート
 
 たとえそれが、
  一握りの土くれであったも
 良いものは、
  しっかりつかんで離してはいけない。
 たとえそれが、
  野原の一本の木であっても
 信じるものは、
  しっかりつかんで離してはいけない。
 たとえそれが、
  地平の果てにあっても
 君がなすべきことは、
  しっかりつかんで離してはいけない。
 たとえ手放すほうがやさしいときでも
  人生は、しっかりつかんで離してはいけない。
 たとえわたしが、
  君から去っていったあとでも
 わたしの手を
  しっかりつかんで離してはいけない。

 若い頃より心に残る詩や言葉などを書きとめておいた、大切だけども、忘れかけていた可愛いノートがあります。
その中にあった詩です。作者が不明なのか、それともただ単に書き忘れただけなのか定かではありませんが、時を経てもやはり、ズーンときました。
 親からもらった生きる心かもしれない、
 仕事かもしれない、
 家庭かもしれない、
 子供かもしれない、
 仲間かもしれない、
 恋人かもしれない、
そう、大切なものはしっかりつかんでおかないと駄目なのですね。今さらながら失ったものの大切さが身に沁みます。
 
大切なものはしっかりつかんで離さない様にしよう。明日から三月だから……


閑身自在心

2012年02月27日 | インポート
 
  「閑身自在心」   かんしんじざいのこころ

 静かな境遇で、雑事がないこと。自在な心境。という意味です。

 これは30年も前親類の家の床の間にかけられていた掛け軸の言葉です。意味が解らず聞いたところ、僧侶をしていた母方の伯父さんが、これは禅の心の教えで、心がしずかなれば、おのずと人間本来の正しい心が働いてくる。視点を変えると、心に邪念があると、物事の正しい判断ができなくなるということなのだそうです。

 「身閑夢清」 心がしずかなれば、見る夢までも清らかである。

 とも教えてくださいました。あの時の物静かで、優しく、悟りを開いたような伯父さんの顔が今では懐かしく思い出されます。日々このような修行していると顔つきまでお釈迦様みたいになるんだなぁと思いました。
 願わくば、このように閑かな心を持ち、穏やかで、清らかな一生を送りたいものだと思ったものでした……。 しかし、そんな思いとはほど遠く、現実はそんなに甘くはありませんね。

 せめて残された人生だけでも頑張ってみようかな ?   ニコッ
  

倶楽部のブログ

2012年02月25日 | インポート
 ブログを始めて3か月あまり、初めは仕事だから仕方なく書かなければと思い、どうせ見る方もいないでしょうからと自由気ままに書き始めました。何せ文章を書いて人様に読んでいただくなど生まれて初めての経験、最初は2,3行書くのがやっと、それも何時間もかけて。第一、テーマは?、と考えただけでも頭が痛くなるほどでした。
 それでも代表の今泉さんが毎日欠かさずご自分のブログを書いているのを読んで、そうか、私も努力しなくてはと 奮起し、手始めとしてここにある貴重な本を紹介しよう、そのためにはまず私が本に触れなくては。
 そこで第一に写真集に目をつけました。すると今まで知らなかった世界が次々と目の前に広がり、楽しくなりました。それと、自分で書きはじめてから、色々な書き物にも目を通すようになり、それらがどんどん心に響くようになり,
最近では若い頃読んだ本や、詩集なども引っ張り出し、昔をなつかしむきっかけにもなっています。
 昔の本を読むと、そのままその時の自分に遭えます。今思えば、私も昔は夢見る乙女?だったのです。いくら年は重ねても、その頃のときめきと、素直な気持ちを失わない様に努力だけはしようと思っています。

 最近ブログへのアクセスが少しづつ増えてきて、我ながらビックリしています。できれば、ご感想、ご意見なども頂戴できれば嬉しく、又今後の参考にしたいと考えております。

親子犬

2012年02月20日 | インポート
 
 真っ黒な親子犬がいる。二人とも? とても利口で吠えたのを聞いたことが無い。散歩の途中時々倶楽部に
顔を見せに来てくれる。
 生まれて62年と少し、今まで犬を可愛いと思った事は一度も無かった。むしろ怖くて傍に行けなかった。それが今は、可愛いいと思えるし、触れることもできるようになった。
 お母さん犬の名前は華、人間で言えば76歳位、温和でかなり太り気味だが、とても目鼻立ちの整った綺麗な顔をしている、娘は小華ちゃんといい、50歳を超えたぐらいでやんちゃだが、お母さんほどは美人?でない。いつも仲良く一緒に連れ立って歩いているのを見ると、とても微笑ましい。先日体調をくずして病院通いをしていたとかで、かなり心配したが、元気な顔を見て安心した。
 ふと、遠く離れた母の顔が目に浮かんだ。今年90歳になる。20数年前に夫に先立たれ、今は姉家族と暮らしている。夏は弘前、冬は千葉・東京と子供や、孫たちの所を行ったり来たりしていたが、千葉で倒れてしまったのでそのまま千葉に居ることになった。今は一年に2、3度会えればいい方である。毎日のように傍にいたのに……
  生けるものの宿命とは言え、早かれ遅かれ別れは必ずやって来る。生あるうちに、もっと、もっと親孝行しておこうっと。思った日でした。
 

初恋

2012年02月20日 | インポート
 
  「初恋」  

 まだあげ初めし前髪の
 林檎のもとに見えしとき
 前にさしたる花櫛の
 花ある君と思ひけり

 やさしく白き手をのべて
 林檎をわれにあたへしは
 薄紅の秋の実に
 人こひ初めしはじめなり

 わがこころなきためいきの
 その髪の毛にかかるとき
 たのしき恋の盃を
 君が情けに酌みしかな

 林檎畠の樹の下に
 おのづからなる細道は
 誰が踏みそめしかたみぞと
 問ひたまふこそこひしけれ

 あまりにも有名な島崎藤村の詩です。
 
 昔の乙女の初々しさがとてもきれいに表現されていて、果物が林檎と言うのも身近に感じられ、とても大好きな詩の一つです。
 今風の乙女と比べてみるとかなり違うような気もしますが、時代の流れなのでしょうね。

 「古き良き時代よ」! と言いながら本当は新しい物に飛びついていけないだけかもしれない……  泪