goo blog サービス終了のお知らせ 

弘前読書人倶楽部

弘前読書人倶楽部のオフィシャルBlogです。
「イベント情報」などを発信します☆

第二回ブックトークを終えて

2013年09月24日 | インポート
 22日(日曜日)、今年2回目のブックトークが開かれた。会員とっておきの”本”の話や、読書遍歴を、順番に語ってもらおうという企画だ。読書人倶楽部は、これを定例化したいと考えている。
 今日の講師(スピーカー)は、倶楽部の会計役員でもある田中さん。以前も紹介したが、老舗の津軽塗屋さんの社長だ。
 彼は、自他ともに認める(?)、弘前でも一位二位を争う”お坊ちゃま”である。ちなみに、彼と一位二位を争っているのが僕だと思っているので、どの程度の”お坊ちゃま”かは想像がつくだろう。
 勿論、この場合の”お坊ちゃま”は、揶揄でも卑下でもない。いい意味で使っているつもりだ。
 いい意味での”お坊ちゃま”とは、すなわち、人を出し抜くことができない、生き馬の目を抜くようなまねはできない、他人を傷つけることを嫌う、といった、いわば”優しさ”の持ち主のことである。決して「倍返し」だなんて粗野な言葉は使わない、これらは、人間として生きていく上で、何にも増して必要な資質であろうと思う。
 その結果、厳しさに欠ける、競争心に乏しい、自分も傷つくことをおそれる、根性が無いといった批判を浴びることも多い。一般的に”お坊ちゃま育ち”と言えば、そういった弱点だけがことさらに強調され、よくない意味で使われている。悔しい。
 さて、今日、田中さんが紹介してくれた本は、山口瞳の「酒呑みの自己弁護」、丸谷才一の「文章読本」 ダニエル・キースの「あるジャーノンに花束を」、塩野七生の「ローマ人の物語」、会田雄次の「アーロン収容所」など、45分で、約20冊にもわたった。さすがに幅がめちゃちゃ広い。この守備範囲の広さも、”お坊ちゃま”の特質の一つだ。必要に迫られて本を読むのではなく、手当り次第、気の向くままに本を手にする。僕との好みの差は大きくても、その基本姿勢は、充分理解できる。
 中でも、僕が面白そうだと僕が思ったのは、「ことばに感じる女たち」という本。
 「ねぇ、ワタシと仕事と、どっちが大切なの?」と質問された経験は妻帯者であれば、大方の方が経験されていると思う。僕も、いつも、女房に聞かれていた。もっとも僕の場合、「ワタシとJCとどっちが」と聞かれていたように思う。
 その場合、「どっち」と、まともに答えてはいけないと、その本には書いてあるという。僕はついつい、「そりゃ君にきまってるじゃないか。でも、毎晩遅いのもつきあいで仕方がないんだ」とか、「そんなことも言わなきゃわかんないのか」などと、まともに答えて、かえって溝を深めていた。どちらに答えても、ろくな結果にはならないことは、身をもって経験してきた。
 その本によると、そんな時は、「そうか、君に寂しい思いをさせていたんだね。ゴメンね。」と言えばいいらしい。なるほど。こんな素晴らしい本と、あと20年前に出会っていれば、もう少し幸せな夫婦生活を送ることができたのかもしれない。うーん、後悔先に立たずとはこのことだ。だけど、そういうフレーズを紹介する方も、それに感銘をうける方も、やっぱり、”お坊ちゃま”なのだろうと思う。
 繰り返して言う。決して揶揄しているのでも卑下しているのでもない。僕は、そう呼ばれることに、愛着を感じている。
 田中さんは、今日紹介して下さった本を、読書人倶楽部に、寄贈して下さるという。有難い話だ。
 しばらく、「ブックトークで紹介された本」といった形で、書棚の一角に並べておいてみよう。興味のある方は、是非、ご来館いただきたい。
 次回のブックトークは、10月13日予定している。改めて、このブログでもご案内をする。

懐かしの三上 寛

2013年09月19日 | インポート
 先日S様が新会員になられた。倶楽部の代表たちが色々お話をされていた。その時数十年前の懐かしい名前が聞こえてきた。それが青森県出身のフォークシンガー 三上寛だ。彼とは同じ高校の旧友だ。遠足などでは仲間数人で、ご飯を一緒に食べ、ギターを片手にフォークソングなどを歌った思い出がある。選択教科の書道の授業中でのこと、彼は私の背中に隠れてよく詩を書いていたものだ。
 卒業し警察学校に進んだが中退し、上京して様々な職業につきながらも詩への夢は捨てなかった。時はフォークソングの絶頂期。彼にもチャンスが巡り、作詞作曲し歌手として芸能界にデビューすることができた。その後ドラマなどにも出演し、今日にいたっている。
 彼は現在大阪で「詩学校」を開催している。その彼が、自分の故郷で「詩学校」を開くのが夢だという。それなら是非に弘前読書人倶楽部をお使いくださいと言うことで、丁度イベントに参加するために弘前を訪れていた寛さんと、倶楽部の代表たちでお会いすることができた。結局話は残念な結果に終わったが、それでもいつかは実現するかもしれない という希望だけはもてた。

 数十年ぶりに会った彼は、津軽弁丸出し、きさくで、人懐っこしさに変わりがなく、青森の料理とお酒を、懐かしい、美味しいと言って食べていた彼の顔には全く飾りっ気がなかった。

 しばし時を忘れて40数年前の思い出話に花が咲いた楽しい一日であった。


 

九月のイベント

2013年09月18日 | インポート
 今日も昼から読書人倶楽部にいた。日曜日は世間の喧騒から離れて、?楽部にいることが、僕のルーティンワークなのだ。
 これから毎週のように、日曜日には弘前市内で大きなイベントが開催されるようだ。
 市内で行われる大イベントとは別に、読書人倶楽部でも、ささやかなイベントを開催する。来週の日曜日(22日)には、倶楽部の役員でもある田中久元氏のブックトークを行う。田中氏は、津軽塗の老舗「田中屋」の社長だ。商売柄、美術・工芸に関する造詣も深い。何より、読書家である。読書人倶楽部自体、そもそも田中氏がことの発端なのだ。
 これまでも、田中屋の喫茶室で、読んだ本の話などを、個人的に聞かせてもらってはいたが、複数の聴衆を相手に、体系的に彼の読書体験を聞くのは初めてだ。企画が立案された時から楽しみにしている。
 ブックトークは、弘前読書人倶楽部で、9月22日午後4時から。会費2000円で、トーク終了後には懇親会も行う。会員の方には、既に葉書で通知をしているが、このブログの読者で関心をお持ちの方も、是非遊びにきていただきたい。
 読書人倶楽部では、引き続きブックトークを定例化していく予定だ。7月には倶楽部オーナーの関さん、9月の田中氏に続いて、10月の講師もほぼ決まっている。改めて、このブログでもご案内する。
 最後に、大切なことを忘れていた。読書人倶楽部は、年がら年中、会員募集中なのだ。いろいろとイベントも企画しているので、一緒に楽しむ仲間を増やしたいと、切に願っている。


第二回ブックトークご案内

2013年09月13日 | インポート
第二回ブックトークが開催されます。
 今回は弘前読書人倶楽部の監事で、津軽塗の老舗「田中屋」の田中社長さんに、ご自身の読書体験についてお話しいただく事になりました。
 田中さんはとても、物静かで、温和、まさしく老舗のご主人様という雰囲気をお持ちの方です。特に芸術方面においても素晴らしい才能をお持ちで、読書人倶楽部の看板もデザインされました。
 この看板はとても好評で、「とても看板が素敵で、つい吸い寄せられました」と言って、中に入ってこられる方々もいるほどです。このブログに写真を載せようと思いましたが、ご覧になられていない方の為、あえて載せません。ぜひ楽しみに一度見学にお出かけ下さい。

 弘前読書人倶楽部9月イベントのご案内

  ブックトーク   

 日    時   9月22日(日)  午後4時~     

 場    所   弘前読書人倶楽部 

 会    費   2000円(終了後の懇親会費です)

 連    絡   ℡・fax  0172-33-4033

 お時間と、イベントに興味のある方は大歓迎です。せひの参加をおまちしております。