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弘前読書人倶楽部

弘前読書人倶楽部のオフィシャルBlogです。
「イベント情報」などを発信します☆

弘前読書人倶楽部12月イベントのご案内

2022年11月29日 | 日記

今年も残すところ1ケ月となりましたが、今年も、恒例の「私の今年の1冊」というイベントを開催いたします。会員の皆様に、今年最も印象に残った本をご持参いただいて紹介していただき、読書の愉しさについて大いに語り合いたいと存じます。年末のお忙しい時期とは存じますが、是非ご参加下さいますようお願い申し上げます。     

            
日時 12月18日(日) 午後4時から
場所 弘前読書人倶楽部 036-8203弘前市本町69
会費 懇親会費2000円(会員以外は3000円)

*12月15日までに、出欠の返事をお願いいたしま
す。電話・FAX・メール(0172‐33‐4033)
*来場の際は、マスクをご着用下さい。
*コロナの感染拡大状況によっては、中止させていた
だく場合もございます。予めご了承下さい。


蔵書の紹介

2022年11月19日 | 日記

『大人の友情』 河合隼雄 著

 大変読みやすくて、半日もかからず読了してしまった。そのせいか、常識的なことばっかりだなーと「蔵書の紹介」に採り上げるのを躊躇したぐらいである。しかし、再読してようやく凡夫も気が付いた。これは達人の芸なのだと。流石に日本人初のユング派分析家にして臨床心理学者の著作である。ちなみに著者は元文化庁長官。
 例えば、鋭い考察をもとに、一刀両断に極論が展開され、文章は高調子で、それに巻き込まれるように読み進む類の著作がある。それだけでも稀な好著なのだが、それよりも難しいことを河合隼雄はやってのけているのだ。
 友情というものを一つの理論ですべて解明できるはずなど無い。そこを「友人の出世を喜べるか」「友人の死」「裏切り」等の12章のテーマから、友情とは何かと、自分の人生を振り返りながら、淡々と迫っていく。極論を述べることは、耳目を集めるし、ある意味簡単だが、現実の世界を、読者の興味を保ちつつ、中庸を外さずに、論じることは、かなり難しいことなのだ。
 友達とは「夜中の12時に、自動車のトランクに死体をいれて持ってきて、どうしようかと言ったとき、黙って話に乗ってくれる人だ」というある分析家の言葉が紹介される。
 漱石の『こころ』武者小路実篤の『友情』太宰治の『走れメロス』が引用され、自身のアメリカやスイスでの留学体験、何よりも長年のカウンセリングでの実体験のエピソードが語られる。若い人より大人こそ読むべき友情論である。指南書と言っていい1冊。

2004年 朝日新聞社 発行
田中久元


新着寄贈書案内 9月30日

2022年09月30日 | 日記
宮中歳時記     入江相政編 TBSプリニカ
八人の対話     司馬遼太郎 文芸春秋
日本人の顔     司馬遼太郎 朝日新聞社刊
この国のかたち 一 司馬遼太郎 文芸春秋
この国のかたち 三 司馬遼太郎 文芸春秋
謀殺          八切止夫  作品社
利休殺しの雨が降る 八切止夫   作品社